アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

坂の町

2005年11月16日 | 秋のスペイン
白い街と言われるミハスは、坂の街でもあります。日当たりがよく明るい街です。見晴らしもよく風がよく通ります。お金をかけて宅地造成はやらず、現地盤にそこらにふんだんにある石を積み上げ土台を築いたり、高床式よろしく柱を立てて住宅を載せています。地形に応じて個性的な家が建てられ、それを見ながら散策するだけでも飽きることはありません。
傾斜地のため狭く曲がりくねった街路を、小型車が器用に行き交います。街路と家の間には空間は無く、玄関のドアを開ければいきなり道路となります。広い庭が取れないため、ミハスの住民はわずかな空間に植木鉢を置き花を育てます。窓辺や柱の上、街路のわずかな空間にも鉢花が飾られています。

家の壁も花を飾る重要な場所です。お土産屋さんを覗くと、壁掛け式植木鉢が正に壁にかけられて陳列されていました。鮮やかに色彩が施され、花が無くとも鉢だけで十分楽しめます。後で聞いたところでは、ミハスはミハス焼きと呼ばれる陶器の産地なのでした。

他のお土産屋さんには、オリーブを入れた籠を背にした驢馬の人形が陳列されていました。自動車の無かった昔は、狭く急な坂道を、交通運搬の役を担って沢山の驢馬が行き来していたことが偲ばれます。壁掛け鉢も驢馬人形も坂道が生んだ産物と言えます。そして観光地ミハスの経済を支えているわけです。日本各地の山間の過疎地が見習うべきものがここにありそうに思います。
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