少し前まで無趣味人間の男が今山に登っております
2009年の今年5月から11月までに登った山が23座になりました。
そして私の住む滋賀県野洲市の通称近江富士、三上山には日頃散歩や登山の
トレーニングによく登りますがその回数もその23座とは別に40回を数えます。
気がつけばどうやらすっかり山好きになっております。 以前は無趣味だった私は、
あんなしんどい山に誘われるなんぞいやいやで付き合っておりましたが、今では
前日、少しわくわくするようになりました。今はやらなくなりましたが、その昔の
ゴルフの前日を思い出します。
今年登った山の幾つかの山行日記を広げ 「いやいや」 から 「わくわく」 になっていった
男が写真を基に振り返ってみたいと思います。まだ登ったことのない方々の少しでも
参考になれば幸いです。
第一回目の今日は日本の最高峰富士山です。
8月27日夕方野洲市を出発、富士山河口湖口5合目駐車場に入り、仮眠です。 28日午前
4時30分にまだ真っ暗の5合目からの出発で、ピストンで山頂を目指します。 5時を過ぎたころ
吉田口手前でご来光を迎えました。 快晴、微風の幸運です。
1時間余りの後吉田口登山道に合流しました。標高は5合目で2300Mなのでそこはすでに
2500Mを超えているでしょう。 ところが山頂まで3700m、ということはそこから1200Mも
登るのかい?? ええー! と先ずは構えます。 一日でそんな標高差は初めての経験です。
これが富士山の地肌です。火山です、赤茶けた軟らかな土、岩がごろごろとしてわずかな
草が張り付くように宿っています。 しかしそれも暫くの間です。 問題は、山頂が見えている
のですがなかなか近寄ってこないのです。 この写真の右上に山頂が見ています。 兎に角
目的地はまだまだ遠い
かなりの登山道はこのようなごつごつした溶岩の間を歩きます。
5時間掛けてやっと8合目に到着です。あまり意識はしないが本当にゆっくりしか足を運べ
ないようです。 空気の希薄さが原因です。
富士山は気流の関係でヘリは飛ばさない(危険)とのことで、物資は特別設計のキャタピラが
ついたブルトーザーで運びます(との事です)
やがて不毛地帯と化していきます。行ったことはないが、月の世界はこんな感じなんやろうー、
と思いを馳せながらひたすら歩きます。触れば直ぐに崩れます。無理やり作った登山道 でしょうね。
仲間がここで記念撮影をすると言います。鳥居と狛犬がなんでやねん?と思ったらこの直ぐ上が
目指す山頂、すなわちお鉢の3756Mです。上をみない方がいい(なかなか近かづかないので、
先を見ると余計に疲れる)、NHKの番組で田部井淳子さんもルー大柴に言ってましたね。
だから気がつかなかったのです。
撮影を終え直ぐに小屋の前に出ました。 やったー、もう登らなくてもよい!正直そう思いました。
大勢の登山客がそれぞれに登頂の満足感に浸っておられます。 早朝の4時30分に五合目を出発
して11時過ぎ、約7時間掛かかっていました。
富士山の火口そのものです。ガスが吹き出ている訳ではなく水もありません。火口内部の白い物
は残雪です。落ちたら大変、アリ地獄ですね。
しかし、このすざましい光景を見て、なんかつい数年前に噴火したようにしか見えません。もっとも
草木が育つ環境ではないから当時の姿がむき出し、は理解できるとしも・・・・
下山は下山専用の道を歩きます。ただ砂地のぐさぐさした道で、前を歩く登山者が立てる砂埃を
まともに受けます。勿論我々も後方の登山者に同じことをやるわけでマスクかバンダナをお口の
周りに付けて歩きます。
河口湖から見た富士山です。 5合目からピストン(往復)して11時間の後、河口湖畔にある宿で
ゆったりと湯に浸かり、もう一度仲間と達成感を味わいました
私は富士山を登り終え: 眺める富士から登った富士山になったとの喜び。そして富士は登るのも
いいが富士山は眺めるのがいいと。 ところが毎年富士登山をしている一人の仲間は、いや、なんと
言っても日本一の山、日本一高い所や! 登る富士山がいいと。 富士山を思う気持ちは登った者が
それぞれに感じ、そして楽しむ偉大な場所ですな! しんどい思いはしたが大満足でした。 誘って
くれた京都の Iさんに感謝!!