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郷土史、登山、スキーなどを写真と共に書き綴っております

Kennyの郷土史:琵琶湖湖底遺跡

2012-09-16 14:12:06 | 郷土史

琵琶湖の底に遺跡がいっぱい
=その一つ葛籠尾崎湖底遺跡のお話= 
      県主催の歴史講座を受講して
        (この日記の掲載: 9月21日~9月27日)

世界的に見ても稀で琵琶湖の個性とか

 
   葛籠尾崎(つづらおざき)、左に竹生島       琵琶湖北端の赤い点が
                                    葛籠尾崎遺跡

  滋賀県文化財学習シート
滋賀県教育委員会事務局文化財保護課より)

私の故郷、葛籠尾崎:湖底から完形の土器が
葛籠尾崎(つづらおざき)、半島です。私kennyがその近くの塩津(現在
の長浜市西浅井町)に住んでいた時、その湖底に古い土器が一杯
埋まっているとぼんやりとは聞いていました。もっとも近くの賎ケ岳
合戦の方が地元ではもっと有名で誰でも知っている話題です。どうし
て? いずれ調べてみたいと思っていました。 


                    葛籠尾崎湖底遺跡出土土器
        写真:「水中考古学の世界」安土城考古博物館編より拝借

                                   
                                             土器出土箇所
                      (同学習シートより)

連続講座(滋賀県主催)で!
塩津を離れて以来何かの機会毎にぼつぼつと思っていましたがあり
がたいことです、期せずして過日滋賀県主催の講座でお話がありまし
た。講師は今回も大沼芳幸氏(前回は信長と大船について)
安土城考
古博物館副館長です。


                   (同書より拝借)

葛籠尾崎の湖底から縄文~平安時代の土器、漁師の網に・・
地元の湖の遺跡です。ぜひ知っておきたいです。さて発見された土器
はなんと縄文時代から平安時代だそうです。特徴を箇条書きします。

  ・水深数4m~70mに存在 ・大正13年に地元漁師の網に
  掛かってきた ・
土器の多くが完形(割れていない) ・口を上
  に向けて沈んでいる ・土器
に湖成鉄が付着している、など
   です。

さて、なぜ?、一番知りたいこと
大沼先生の私見は、難破説と祭祀の複合です。


                     (同書より拝借)

それは、
  ・地元では船の難所と怖れらていた ・丸木船の航行能力では荒
   波に弱い ・ところがその場所は琵琶湖航路の重要部分 ・危険
   なところゆえ航行安全への祈りがあったはずでこれを示唆する
   ように生活には役に立たない(捧げ物
土器が存在

その他の説
  ・地すべりによる湖中への落下 ・地震による遺跡の陥没 ・地震
   による遺跡の地すべり ・河川運搬説 ・水葬説 ・集積物廃棄
   説です。


            (同書より拝借)
当地には鉄穴(じんつぼ)遺跡があり、鉄生産にかかわる遺跡の可能
性も指摘されてきたそうです。


琵琶湖は運河
昭和初期まで、つまり現在の国道8号線や鉄道の普及までは琵琶湖
は日本で一番重要な運河として機能したことは明らかです。このブログ
でも取り上げた丸子船、塩津港、琵琶湖の津波で航行の安全を祈願
する神社が押し流されたなどの事実が証明します(この項はKenny)

 
 当日配布の資料(遺跡分布図)     葛籠尾崎、竹生島、塩津湖(同書より)

今回の講座では:琵琶湖には100カ所を超える湖底遺跡が
琵琶湖全般の湖底遺跡が対象でした。ただここではKennyの興味で
葛籠尾崎を取り上げました。お話では粟津湖底、唐橋遺跡、針江(高島
市)などなどの紹介がありました。詳細は「水中考古学の世界」 びわこ
湖底の遺跡を掘る にあります。(安土城考古博物館編)

 
       先に紹介の書物          湖底調査のご苦労、大沼先生も・・・

お礼とお詫び:
講師の大沼先生のお話を聞き違いや勘違いで日記を書いているかも
しれませんがどうか素人の趣味とお許しください。また今回は掲載写真
の全てを関係機関の書物からお借りしました。葛籠尾崎湖底遺跡の
詳細は上述の書籍や滋賀県文化財学習シートなどをご覧ください。


なお、当日記で本件を取り上げることについては主催者の承諾を頂い
ております。

      今日もご覧くださいましてありがとうございました。




 

 

 

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13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
羨ましいぃ!! (Rieちゃんです)
2012-09-21 14:18:21
山、カメラ、自転車、ギター それに歴史文学を
訪ね歩く・・・
まさに第二の人生を エンジョイされてますねぇ

余裕の人生で 羨ましいなぁ~
私など やらなくてはいけない事と
やりたい事との狭間で走り回っています
このバランスが上手くとれずにあまりに多忙なので
その内 コテっと死ぬのとちがうかなぁ~・・・と
思ってしまします

 もっと 時間が欲しいぃ~

誰かがいいました・・・

 ” あんたは 時間があっても一緒!! 結局
  それだけ 走り回るだけよぉ!!  ” ってね
返信する
元気、はつらつ人生ですな! (kenny)
2012-09-21 18:40:27
まだあるでー、スキー、テニス(毎週土曜日、明日も、野洲河川敷でパコンパコン)、他にもちょっと言いにくい事も(似合わないなんて云われるから)・・・、そう走りまわっています。でもな、どれもこれも中途半端です。 

でもりえちゃん(の方がいいんやね)はなんでも真剣! まだまだヤング、大丈夫、走れーー

そうやね、時間か、現役時代は忙しい時の方がよく働いたね、アイデアも。 時間がない、人が足らんと云ってた時は甘かったなーー、久しぶりに6年前に戻って力んでしまいました  今日、運動OKのドクター、GO-(そんな言葉??)が出ました!!! Kenny
返信する
 おぅ! そうなの? (Rieちゃんです)
2012-09-21 19:53:10
良かったですね 意外と早いGO!!で
これで お山も解禁ですかな?

御自分でどれも中途半端と思っているだけ 真面目って
事でしょう・・・だれも自分が完璧だと思っている人は
いないですよぉ~!! そう思ってる人は 自惚れって
やつですね  


遅ればせながら 敬老会 ご苦労様でした
きっと私と メンバーさんの間に入って気苦労されたと
思ってます 有難うございました 

野洲ロマンチカが 楽しい活動となりますように
お祈りしてま~すぅ 

では では また どっかお山に行きましょ
返信する
ただし、こうこうやでと・・・ (Kenny)
2012-09-21 20:59:57
いくつか注意点ありの解禁です。先ずは明日テニスコートに復帰! ただね、三上山登山回数はその分昨年のペースに戻ります(笑)。 さー、動き回るよっと。Kenny
返信する
決定打なし・・・・ (茲愉有人)
2012-09-21 21:06:23
大昔に、葛籠尾崎の湖底から様々な遺物が発見されたというのをある本で読んだ時、ロマンを感じたのです・・・。そしてこの岬の名前を覚えました。その本が見当たらない。

少し前に買って、今手許にある本には、この湖底遺跡の項で、「この対岸にある尾上の漁民が底引き網でイサザ漁をした際に、縄文土器、弥生土器などを引きあげたことから知られるようになった」と書かれています。
この項の筆者、小笠原好彦氏は「投機説」を提起されています。

決定的な仮説がないというのは、まだまだロマンを秘めているってことですね。
ロマンを残しておきたい一方で、何か、決定打になる遺物が早く発見されないか・・・・そんな気もします。

鉄穴遺跡って? 手許の本にはその情報が載っていませんので・・・・講義での説明、あるいは資料に記載があれば、ご説明願えますか?
返信する
そのようです、決定打 (Kenny)
2012-09-21 22:21:39
一つひとつ謎が解けていくのが嬉しいです。今回知ったことだけでも十分なのですが決定打、ではなぜ? の一番大事なところがロマンのままです。でも地すべりだ陥没だよりも大沼先生の説の方が分かりやすくてこれに投票したいです(笑)。

鉄穴遺跡については、発掘の壺の外側底に鉄が付着している、それはこの地でも鉄の生産があったとされているとの説明だけでした。紹介の本の44ページに写真と少しですが解説文が」ありますのでコピーしてメール転送してきます。コメントありがとうございました。
返信する
水中考古学ですか。 (ポエム)
2012-09-22 20:39:39
私には難しい世界ですが、Kennyさんの向学心に引き込まれて、じっくり拝見しました。
琵琶湖には秘密がまだまだ沢山あるようですね。

Go!サインが出て良かったですね。さぁ、山の復活となりますが、初めはぼちぼちと。。。無理しないで下さいね。
Rieさんとのお話の中でKennyさんに似合わない趣味とは、何でしょうか? 又披露してくださいね(・・?
楽しい趣味がまた一つ増えた様で、いいですね。

今日は孫達の運動会でした。
頑張って走ったり、踊ったり、ハラハラドキドキのリレー
等、一こま一こまに目頭が熱くなり涙がポロポロと(;O;)ハンカチ持参で正解でした。
返信する
水中考古学 (八幡遊人)
2012-09-23 09:10:04
Kennyさん、おはようございます。
水中考古学の講座のご紹介、ありがとうございました。
大沼先生はご自分で潜って調査されたと以前お話をうかがったことがあり、滋賀県の水中考古学の先駆け的存在だと思っています。その方のお話ですから現場の苦労話から具体的なお話まで多彩な内容だったのではないでしょうか。行けなくて残念でしたが、Kennyさんのブログでその一端にふれられてよかったです。

またお体も回復されてまたお忙しくなられるようですがご健康にもご留意されますよう、またお会いできる時を
楽しみにしています。
返信する
早速の誘いに感謝です、カメラ・山友 (Kenny)
2012-09-23 20:20:33
お昼前敦賀から帰ってきました。昨晩から釣りでした。午後のセミナー(銅鐸関連)、半分近くうとうと・・・・。今再度パソコン開きメールチック、すんませーーーん、今は目がしっかりと、そして冷や汗・・・・。 コメントありがとうございます。私も孫のお守りでした。 鯵がバケツとは云いませんが洗面器一杯釣れまして孫、両かーちゃん大喜びです。

そうなんです、解禁ーーーん、言うたら仲間からもう10月一杯の登山スケジュールが・・・。 カメラ持って雨なら延期中止の超ゆっくり登山はそれほど仲間が多くないので(夜中に移動、そして山頂を目指すが普通ですが)すぐに話がまとまります。でもありがたいですね。

涙ぽろぽろ、ほんと孫の事には特にです。涙ですが、今日本当に涙が・・・。日馬富士の生き様です。精魂使い果たしたあの形相。そしてなによりもインタビューでの一言一言です。 白鵬(人物ですね、素晴らしいです)、にもいつも感心しています。 

返信する
大沼先生のお話は実体験から (Kenny)
2012-09-23 20:43:03
最近大沼先生のお話を聞かせていただく機会が増えました。先駆け的存在、そのようですね、と云うのも先生は金槌、泳げないそうですが潜水は国家試験があり当時上司に「私泳げません」と辞退を申し出たら「泳ぐのではない、潜るのだ」と無理やり受けさせられたと・・・、会場爆笑でした。歴史への興味は尽きることがないですね。

八幡遊人さんいつもコメントありがとうございます。
返信する

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