驚きました。こんな「厚生省局長通知」が1978年に出ていたんですね。今となっては「時代遅れ」のひとことであっさり撤廃されますが、あの時はいい大人が、どういう理由でかは分かりませんが必死で「美容室では男性に髪のカットだけのサービスを提供できない」と大まじめに「厚生省局長通知」を出したのです。
時間が「ある物事」に対して何らかの裁定を下す。ということは、こういうことなのか、と思います。歴史ですね。しかし、、、
人々の日々の暮らしに関することになんでまた厚生省局長が口を出さなくてはならなかったのか?
という点について、非常に興味があります。
くだらないとは思いませんか?
平たく考えれば、理容師の団体の後ろ盾を持っていた政治家が圧力をかけてこのような通知を出させた、というストーリーになります。おそらくそれ以上でもそれ以下でもないでしょう。実際、この通知によって困った方は殆どいなかったでしょうから。票(=数)をパワーとして圧力をかけることが、どんなにか空しいか。
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厚生労働省は17日、「美容室では男性に髪のカットだけのサービスを提供できない」などと定めた1978年の旧厚生省の局長通知を廃止し、男女問わず美容師がカットを、理容師がパーマを行うことを認める新通知を全国の自治体に出した。
散髪で美容室を利用する男性は多く、厚労省は「社会風俗の変化に合わせた」としている。
旧厚生省は、美容師は主に女性向けにデザイン性の高いカットやパーマの技術を、理容師は男性向けの散髪・パーマの技術をそれぞれ習得しているとして、美容室で男性にカットだけ行うことや理容室で女性にパーマをかけることを原則禁止していた。これに対し、政府の規制改革会議が「性別で分けるのは時代遅れだ」と指摘。先月、古い通知の撤廃が閣議決定された。
----------------------------------読売新聞 2015年7月17日