月曜朝のりんかい線。
乳児を抱いた母親と5~6歳の娘を連れた父親という
4人家族が乗ってきた。
父親はまるで山登りに行くような
大きなリユックを背負っていた。
母親が娘に話す声が聞こえてきた。
話の内容を聞いて驚いた。
沖縄の米軍ヘリ事故の話だったからだ。
子どもでもわかるような易しい言葉ではあったが、
何が起きたのかをちゃんと語っていた。
落下したヘリの窓の破片で子どもが一人ケガをした、
そんなディテールまで説明していた。
重大な事件ではあるけれど、
なぜ今、こんな子どもに熱心に説明しているのか、
そう疑問に思っていると、
米軍ヘリの話に続けて、母親が言った。
「もう一回乗り換えたらディズニーランドに着くからね」
え、ディズニーランドに行く途中だったのか。
その道中で、なぜ米軍ヘリの話を?
ますますわからなくなってきた。
しかしながら一番のわからなかったのは、
どうして父親はあんなに大きな荷物を背負っていたかということだ。
ディズニーランドでビバークするつもりか。