会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

バーナンキ危し

2010-01-25 01:00:20 | 政治
もしかしたらFRBのバーナンキが議長に再任されないかも知れない、ってハナシですが、

Bernanke second term in doubt

WASHINGTON (Reuters) - Ben Bernanke's confirmation to a second term as Federal Reserve chairman suddenly appeared in jeopardy on Friday even after U.S. Senate Majority Leader Harry Reid said he would back him.

2期目の議長に再任されるかどうか、突然あやしくなってきた。

Two Senate Democrats on Friday announced they would oppose Bernanke, citing concerns about the economy that promise to be a key campaign issue and joining the growing number of senators who have vowed to vote against his appointment.

金曜日に2人の民主党上院議員が、増え続けるバーナンキ再任に反対する側に回ると発表。


Democratic aides said a vote is expected on Bernanke sometime next week, though one has not yet been scheduled and it was unclear when, or if, it would be.

バーナンキ再任の決議は来週のどこかで行われることになるだろうが、本当に行われるか、いつになるか、まだ決まってはいない。

Noting the uncertainty of Bernanke's fate, one senior aide said: "I believe there will be the votes to confirm him. But it's going to be very close."

再任されると信じているが、僅差になるんじゃないかな。

Critics say the Fed failed to prevent the worst financial crisis since the Great Depression, and combated the meltdown in a way that favored the financial sector at the expense of ordinary citizens.

バーナンキを批判する人達は、大恐慌以来最悪の金融危機を防げず、メルトダウンと戦うにあたって、金融機関よりの対応をして、一般市民に負担を押し付けるやり方をとった、と主張。

Wall Street bankers generally have a very favorable view of Bernanke, crediting him with stabilizing the financial system with creative policies like special lending facilities for disrupted credit markets and direct purchases of mortgage and Treasury bonds.

ウォールストリートからは一般的に評価が高く、金融システムの安定化のために特別の融資制度を設けたり、モーゲージや国債の直接買い上げを行うなどクリエーティブな政策を採用したことで信頼されている。

まあ、日本では、このウォールストリートの見方が一般的なんじゃないですかね。大恐慌時代をしっかり研究している、やり手のバーナンキ。それに引き換え、日銀は・・・、みたいな。

バーナンキ批判がどんなものなのか。

これも動画で行きましょう。

このおとっつぁんが、結構言っちゃってくれてます。

Bunning Grills Bernanke, With Response


ドット上院議員がやってる銀行委員会でのヒアリングのときの動画です。銀行委員会はすでにバーナンキを承認してて、今問題になってるのは上院での最終的な議決のことのようですな。

私は、この動画、先月にCNBCのサイトでフルバージョンで見てまして、順番に委員がバーナンキに質問してゆく。皆、それぞれ、当たり障りのない、まあ、学識と貢献を評価していますが、この対策は○○で、どうなんですかみたいな聞き方をするわけですが、このおとっつぁんだけは、とっととプリンストンに帰れ、みたいなノリで、びっくらこいたんですがね。

このブログに一部抜粋が載ってますな。


And you put the printing presses into overdrive to fund the government's spending and hand out cheap money to your masters on Wall Street.

そして、輪転機でお金を刷り続けて政府支出を支えて、ウォールストリートのご主人さまにチーフマネーを渡し続けたのだ。

In short, you are the definition of a moral hazard.

つまるところ、あなたは、モラルハザードそのものです。

You are repeating the same mistakes as Japan in the 1990's on a much larger scale while sowing the seeds for the next bubble.

あなたは、日本の90年代の間違いを大きなスケールで繰り返し続け、次のバブルの種をまいている。

The AIG bailout alone is reason enough to send you back to Princeton.

AIGの救済だけでも、あなたをプリンストンに送り返す理由に十分です。

これを聞いて、一般市民で拍手喝さいした人は多かったんじゃないですかね。ただ、90年代の日本の間違いをくりかえした、みたいなハナシはちょっと言い過ぎですな。バーナンキはそれを避けるためにいろいろやってるわけだし、バーナンキはこの問題の専門家で、おとっつぁんより千倍は詳しいはずですからねえ。お前に言われたかねえ、ってとこでしょうな。

動画ではずっとバーナンキを批判しまくってて、冒頭あたりの、バーナンキがグリーンスパンの間違いを引きずっている、云々で、

『テイラールール』

に言及しているんですが、

本書に詳しいです。政策金利を決める時のルールを著者が提唱してるってハナシなんですが、こんなトコでまで言及されるってことは、結構一般的なんですな。

脱線FRB
ジョン・B・テイラー
日経BP社

このアイテムの詳細を見る


それと、FRBや政府とウォールストリートがグルになっててめちゃくちゃやってる、という批判については、ローリングストーン誌に載ったこの記事が、実に分かりやすいです。

前に紹介したことのあるデモクラシーナウという番組で紹介されてて知ったんですが、

The Big Takeover

なんでローリングストーンやねん、とか、長すぎる、とかイロイロご意見はあろうかと思いますが、反対派は皆これを読んでるんじゃないか、と思うくらい、よくまとまってます。反対派の批判のポイントがだいたいこの記事に沿ってる感じなんですね。そもそものAIGがCDSに手を染めたなれそめだとか、規制当局の無力化や・・・、とまあ、誰か翻訳してくれって感じるくらいの、とっても分かりやすく、面白おかしく全体像から書いてあるんで、その辺のヘッポコ評論家のテキトーなまとめや、ビジネス誌の要約よりははるかに良い感じです。

ってか、これを元ネタにして書いてんじゃないの?





最新の画像もっと見る

コメントを投稿