(シーン:引き続き連邦大使専用リムジン車内)
ミラー:我々は陰に陽に、キシの流れをくむ福田を支援していた。当時は議会がうるさくて、あからさまな資金提供はできなくなっていたんだが、パニック的なインフレ対策ならば打つ手はある。我々は、スーダラプロジェクトのスタッフを再結集させて福田支援に取り組ませたのだ。
スポック:その結果生まれたのが、『昭和枯れすすき』なのですね。それによってスーダラエフェクトを中和した。
ミラー:そうだ。『昭和枯れすすき』の開発が終わると我々の手にある代理店を使って一斉にプロモーションをかけた。人気ドラマ、CM、ラジオ、雑誌、いたるところに露出したのだ。たちまちのうちにヒットし、パニックは収束に向かったのだ。
マッコイ:どうも信じられん。いくらプロモーションをかけたにせよ、あんな自殺を相談しているような負け犬の曲が流行ったなんて。ヤーパン人の頭の中はどうなっているんだ。
スポック:ドクター、一般的に、ティッピングポイントを超えて大ヒットを生み出すのに必要な要素は、コンテンツが悲観的かどうかに直接は関係がありません。人の記憶にこびりついて離れないこと、そしてそのコンテンツが広められるコンテクストが重要となります。つまり、この場合では・・・。
マッコイ:フン、わかったよ。しかしお前さんの言うとおり、そんな理屈通り行くもんかね。
カーク:提督。しかしながら、現在のヤーパンは再びスーダラ節の影響下にあるのではありませんか? 明らかに誤った政策を正すこともできず、苦しんでいるのはそのためだと伺っていますが。
ミラー:スターン博士。
スターン:はい、私が説明しますわ。その後、つまりパニックインフレが収束した後ですが、ヤーパンと連邦との間に通商摩擦が起きるようになり、我々はスーダラエフェクトを復活させることなく、そのままにすることにしました。経済の面でヤーパンを支援する必要がなくなったどころか、むしろ我々を脅かす存在だと当時は考えられるようになったので復活させるべきでないと判断されて・・・。ところが、その、
カーク:ところが・・・?
スターン:このあたりになると、私もよく知らないのですが、福田の流れをくむコイジュミ時代に、ヤーパンが再び連邦に支援を求めてきたと聞いています。90年代のバブル崩壊に輪をかけてひどい政策が続いたため、にっちもさっちもいかなくなっていたころ、傍流中の傍流だったコイジュミが抜擢されて・・・。我々はすでに驚異ではなくなっていたヤーパンを再び支援することにしたのです。
スポック:スターン博士。そうだとしたら今までの話と矛盾しますね。ひどい政策が続くのはスーダラエフェクトのせいだと我々は結論づけましたが、もしその話が正しければスーダラエフェクトが再び発効する前から政策がまずかったことになります。
スターン:それは・・・、
ミラー:私が答えよう。90年代の政策は単に間違っていただけだ。間違っていれば直せばよい。その感覚を持っていた。ところが、スーダラ以降は機能不全で、間違いが明らかになったのちも修正が効かなくなっている。わかっていてもやめられない状態だ。両者には大きな違いがある。
スポック:提督、失礼ながら、提督のお話にも矛盾があります。スーダラエフェクトに政策の機能不全を起こさせる力があるならば、それは60年にスーダラ節が最初にリリースされた時も同じだったはずなのではありませんか。ところが、60年代のヤーパンを振り返って見るに非常にうまくいったようにみえます。
スターン:ふむ。君の言うとおりだな。今まで、そのことを指摘したものは他にはおらんがね。さすがはサレックの息子だ。ウイーヒッヒッ。しかし、その理由を君たちに話すわけにはいかんな。
カーク;提督、スーダラ節はエンタープライズ号を危機に陥れました。私は艦長としてこの危機に対処する必要があります。教えていただけないのなら連邦艦隊規則32条第3項に則り、機密に関連する限定ヒアリングの開催を求めてもかまいませんか。
マッコイ:ジム、おいおい提督に対して失礼だぞ。しかし、私も知りたいな。危うく死にかけたんだし。医者としても事情を知らずに放っておけん。航宙艦の軍医は、その権限上、職務遂行に必要な情報を・・・、
スターン:よかろう。君達がそこまで言うのなら話そう。この話が正規のルートで明らかになれば君や私の立場どころか、命も危ない。ヤーパンとの関係もおしまいだ。60年代と現在とスーダラエフェクトがどう違うのか。簡単なことだ。
ミラー:我々は陰に陽に、キシの流れをくむ福田を支援していた。当時は議会がうるさくて、あからさまな資金提供はできなくなっていたんだが、パニック的なインフレ対策ならば打つ手はある。我々は、スーダラプロジェクトのスタッフを再結集させて福田支援に取り組ませたのだ。
スポック:その結果生まれたのが、『昭和枯れすすき』なのですね。それによってスーダラエフェクトを中和した。
ミラー:そうだ。『昭和枯れすすき』の開発が終わると我々の手にある代理店を使って一斉にプロモーションをかけた。人気ドラマ、CM、ラジオ、雑誌、いたるところに露出したのだ。たちまちのうちにヒットし、パニックは収束に向かったのだ。
マッコイ:どうも信じられん。いくらプロモーションをかけたにせよ、あんな自殺を相談しているような負け犬の曲が流行ったなんて。ヤーパン人の頭の中はどうなっているんだ。
スポック:ドクター、一般的に、ティッピングポイントを超えて大ヒットを生み出すのに必要な要素は、コンテンツが悲観的かどうかに直接は関係がありません。人の記憶にこびりついて離れないこと、そしてそのコンテンツが広められるコンテクストが重要となります。つまり、この場合では・・・。
マッコイ:フン、わかったよ。しかしお前さんの言うとおり、そんな理屈通り行くもんかね。
カーク:提督。しかしながら、現在のヤーパンは再びスーダラ節の影響下にあるのではありませんか? 明らかに誤った政策を正すこともできず、苦しんでいるのはそのためだと伺っていますが。
ミラー:スターン博士。
スターン:はい、私が説明しますわ。その後、つまりパニックインフレが収束した後ですが、ヤーパンと連邦との間に通商摩擦が起きるようになり、我々はスーダラエフェクトを復活させることなく、そのままにすることにしました。経済の面でヤーパンを支援する必要がなくなったどころか、むしろ我々を脅かす存在だと当時は考えられるようになったので復活させるべきでないと判断されて・・・。ところが、その、
カーク:ところが・・・?
スターン:このあたりになると、私もよく知らないのですが、福田の流れをくむコイジュミ時代に、ヤーパンが再び連邦に支援を求めてきたと聞いています。90年代のバブル崩壊に輪をかけてひどい政策が続いたため、にっちもさっちもいかなくなっていたころ、傍流中の傍流だったコイジュミが抜擢されて・・・。我々はすでに驚異ではなくなっていたヤーパンを再び支援することにしたのです。
スポック:スターン博士。そうだとしたら今までの話と矛盾しますね。ひどい政策が続くのはスーダラエフェクトのせいだと我々は結論づけましたが、もしその話が正しければスーダラエフェクトが再び発効する前から政策がまずかったことになります。
スターン:それは・・・、
ミラー:私が答えよう。90年代の政策は単に間違っていただけだ。間違っていれば直せばよい。その感覚を持っていた。ところが、スーダラ以降は機能不全で、間違いが明らかになったのちも修正が効かなくなっている。わかっていてもやめられない状態だ。両者には大きな違いがある。
スポック:提督、失礼ながら、提督のお話にも矛盾があります。スーダラエフェクトに政策の機能不全を起こさせる力があるならば、それは60年にスーダラ節が最初にリリースされた時も同じだったはずなのではありませんか。ところが、60年代のヤーパンを振り返って見るに非常にうまくいったようにみえます。
スターン:ふむ。君の言うとおりだな。今まで、そのことを指摘したものは他にはおらんがね。さすがはサレックの息子だ。ウイーヒッヒッ。しかし、その理由を君たちに話すわけにはいかんな。
カーク;提督、スーダラ節はエンタープライズ号を危機に陥れました。私は艦長としてこの危機に対処する必要があります。教えていただけないのなら連邦艦隊規則32条第3項に則り、機密に関連する限定ヒアリングの開催を求めてもかまいませんか。
マッコイ:ジム、おいおい提督に対して失礼だぞ。しかし、私も知りたいな。危うく死にかけたんだし。医者としても事情を知らずに放っておけん。航宙艦の軍医は、その権限上、職務遂行に必要な情報を・・・、
スターン:よかろう。君達がそこまで言うのなら話そう。この話が正規のルートで明らかになれば君や私の立場どころか、命も危ない。ヤーパンとの関係もおしまいだ。60年代と現在とスーダラエフェクトがどう違うのか。簡単なことだ。
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