会計スキル・USCPA

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西友 ウォルマートのPB導入

2008-06-09 23:19:33 | 小売
小さな囲み記事でして、うっかりすると見落としてしまいそうだったんですが、私としてはアッと声が出そうなくらいだったんですな。

西友、米ウォルマートPB本格輸入 年内100品目

『西友は親会社である米ウォルマート・ストアーズグループのプライベートブランド(PB=自主企画)商品の本格輸入を始める。年内に約100品目を販売する。節約志向が強まる中、メーカー品より割安なPBを強化し営業をてこ入れする。
 米ウォルマート本社を訪れた西友のエド・カレジェッスキー最高経営責任者(CEO)が5日、明らかにした。東南アジアなどの生産拠点から日本の西友へ直送しコストを抑える。(07日 10:07)』

これ、何で小さな囲み記事の扱いなのか知りませんが、ホントだったら結構大ニュースだと思うんですがね。ホントだったら、というのは、このニュース日経だけで、海外のメディアも含め他が報じてないからですね。どうも、最近海外ニュースを読んでいるうちに、日本のメディアだけ読んで鵜呑みにしてはいかんと強く実感しているんですな。どう考えるべきかというフレームワークを示さず、文句を言われないような事実だけをかいつまんで報じる。うそは無いが、全体像がわからない、そんな感じです。今までご紹介した記事、特に良いのを選んでいるわけではありません。

そんなことはどうでも良いわけですが、

西友の業績はウォルマート傘下に入ってからも今ひとつだったわけですな。

19年12月期も赤字です。 18年12月期より悪化してますね。

ウォルマート方式なんてうまく行くわけが無い、と言われてるんですな。なんせ日本ではサプライヤーが強くて、ウォルマート方式で大量仕入れしようにもついてこない、とかいうわけで。

ダイエー。ウォルマートと志向する方向は似ていたと思いますが、値引き、キックバックをサプライヤーに要求するあまり、そして、自らは顧客ニーズを省みず、それもサプライヤーに任せてしまったこともあり、最後は死に筋商品の押し込み先になってしまったって感じですかね。

流通革命の真実―日本流通業のルーツがここにある!

それが、ですな、ウォルマートが本腰を入れず、国内のサプライヤーに頼っている間はだめだけど、ほんちゃんのバイヤーがやってきて、本格的な商品戦略を取って来たらわからんぞ、とも言われているんですな。誰の指摘だったか思い出せないですけどね。この本の著者だったかな? ウォルマート本体と共通の海外サプライヤーを使って、同じ価格でやられたらそれはスッゴイことになりますな。

まあ、日本のマーケットはアメリカと違って、消費者の嗜好がうるさくて特に食品なんて地域によっても違ってて・・・と言われていて米国向けの商品がそのまま日本に入れても売れるとは限らないんでしょうが、

しかし、ここ最近の原料値上がりで,値上げ我慢競争になっている今日この頃、食品だけでなく全体的に物価があがりつつある現在、そしてこの状態は当分続くことを考えると、値段で勝負,少々の味の違いは我慢する、という風にならないとも限らないんですな。

米国では小売が軒並み傷んでいるなかで、ウォルマートやCostcoといった安売りの会社は伸びていて、この5月もいい数字だったようです。つまり、不景気で財布のひもが固くなるときは、消費者は価格に敏感になってこういう業態に集まる、少なくとも米国ではそうなんですね。


日本でもそうなるかも知れないし、ウォルマートも当然それを狙っているでしょう。

世界最大で、絶好調のウォルマートが、いよいよ日本を本格的に攻めてくる、そういうニュースなんですけどね。

ホントなら。





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