会計スキル・USCPA

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グラミン銀行 ニューヨークに行く

2008-05-07 01:28:32 | 貧困問題
こらまたおったまげたことに、あのグラミン銀行がニューヨークに支店を出すとかでして。グラミン銀は去年、このブログでご紹介してから気になってるんですね。

US gets Grameen micro-credit bank

Grameen Bank, the micro-credit financier initially set up to help the poorest in Bangladesh, has opened its first branch in the United States.


最初記事を読んだときは信じられませんでしたね。ユヌス自伝には、グラミン銀行をアーカンソー知事時代からクリントン夫妻が支持していたことや、米国でのマイクロクレジットへの試みについて書かれてはいます。

ユヌスが説明しても最初は、なかなか理解してもらえなくて、バングラデシュで成功したとしても米国のような発展した経済には適用できない、とかいう冷たい見方をされたとか。

その後、熱心な支援者も得て米国でもマイクロクレジットは行われているはずですが、グラミン銀が直接出て行くことはこれまでなかったんですね。グラミントラストとかいう組織があって、各国でグラミン方式を広める活動はしているとありましたが・・・。

But the Nobel laureate said New York also had its share of poor people just like any other city "so we are actually working in [a] third world" environment.

米国で支店を出すことについて。貧乏人の比率は他の都市と変わらない、つまり、同じように第三世界環境の中で仕事するってこと。

自伝にはクリントンに招かれたときのことが書かれていまして、貧困層の視察したのですが、貧乏な零細企業主にしか会わせてもらえない。ユヌスはちょっと違うという気がしまして、当局者に、私が会いたいのはこういう人たちじゃない、と言います。

生活保護を受けているような,そういう人に会わせてもらうんですね。ユヌスが強調するのは,グラミン銀は、最貧困層、銀行口座さえもてないような、そういう人々を相手に担保ナシの信用貸し出しを行う、というんですな。

そんな人たちに会ってどうするんだ、という顔をされてもめげずに会いにいって、実際に聞いてみます。お金を借りたいひとは居ますか、それで何をしますか、お金は返せますか・・・。

これが、意外にコーヒーケーキを売ることができる,だから原料の仕入れ資金を借りたいとかなんとか、いくつも手が上がりました。米国でもバングラでもマイクロクレジットは有効なんだ、というお話です。

ユヌスは自営を強調します。どっかに従属するのではなく、貧しい人か独立して自分で商売する。それが、貧しい人の自尊心を回復させて・・・。

変な感じですが、ブッシュのオーナーシップソサエティの考え方に似てなくもありません。

ニューヨークに支店ができたんなら、先進国向けに大きな宣伝になりますね。おそらくそれを狙ったんでしょうがね。ヒラリーの口利きもあったりして。日本でも出しませんかな。

しかし、このニュース、あまりメジャーどころには出てませんな。