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自然大好き《道端観察記》

植物などの身近な自然を通して
季節を感じていたい

雄花と雌花と・・・

2025-04-13 18:31:21 | お散歩

キブシ[木五倍子](キブシ科)
北海道渡島半島以南の本邦各地の山地に生える雌雄異株の落葉低木。葉は互生し卵状楕円形~狭卵形で、葉先がやや長く伸びます。鋸歯はやや粗く、側脈はやや弧を描くように伸びます。3~4月、葉に先立って花を咲かせます。
こちらは雌花です。花の中を覗くと雄しべは目立たず、丸い子房と雌しべが確認できます。


すぐ近くには雄花も咲いていました。黄色い葯をつけた雄しべが確認できますね。
夏から秋に葉をつけたまま枝を採取し、細かく刻んで日干しにした物を利尿薬や五倍子の代用として染料などに用いました。これも薬用植物なのです。
この辺りの林では、サクラの咲く少し前にこの花を楽しむことが出来ます。まだ木々の葉が展開していない季節ですから房状に付く花は目立ちますね。

3月下旬 横浜市内にて
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花の季節に・・・ヤシャブシ

2025-04-12 09:53:01 | お散歩
ヤシャブシ[夜叉五倍子](カバノキ科)
福島県以南の本州太平洋側~四国、九州の山地に生える雌雄異花の落葉小高木。枝はよく分枝し、葉は互生。葉身は狭卵形で縁には細かい重鋸歯があります。3月、葉の展開に先立って、花を咲かせます。雄花序は無柄で枝先に数個つきます。雄花より下の葉腋から雌花序が出ます。雄花序は開花すると下垂し、雌花序は斜上します。果実は球果で、花期にも前年の果実が残ります。
よく歩く林でヤシャブシの花が咲いていました。花期に歩いたのは初めてかもしれません。雌花も雄花も咲いていて、この写真には写せませんでしたが、別の枝には果実もたくさん残っていました。美しいと言われる花ではありませんが、存在感はありましたね。
若い果実を夜叉に見立て、また果実にはタンニンが含まれていることからこの名が付いたそうです。夜叉と言われてもピンとこない人の方が多いかもしれません。昔はもっと身近な存在だったのですかね。

3月下旬 横浜市内にて
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新たな場所でも・・・

2025-04-11 09:08:32 | お散歩

シュンラン[春蘭](ラン科)
乾燥した落葉樹林に生える多年草、葉は縁のざらつく線形で、2列に扇状に広がります。3~4月、白色で紅赤色の斑点がある花を咲かせます。外側の3枚は萼片で、内側の3枚が花弁です。上2枚が側花弁、下の1枚が唇弁です。
20年近く前から観察しているシュンランは、2月の終わりに見ましたが花の季節に見に行けませんでした。この花は別の場所で今年新たに出会えたのです。シュンランも生息できる場所が減ってきています。この環境が今後も残ってくれることを願います。

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薬としては・・・

2025-04-09 10:44:58 | お散歩

イカリソウ[碇草](メギ科)
山地や林に生える多年草。葉は2~3回3出複葉で、小葉は歪んだ卵形になり、基部は心形になります。葉の裏面には開出毛があり、縁に刺毛があります。3~6月、茎先に紅紫色~白色の花を咲かせます。
この場所は、カタクリなどが咲いていた所のすぐ近くです。落ち葉などに隠れて何度か歩いても気付きませんでした。やはり保護されている所なので近くに行ってみることが出来ないのです。
以前にも載せましたが、地上部を「淫羊藿(インヨウカク)」と言って、強壮・強精に用られ、あの養命酒にも配合されている薬用植物です。主成分のイカリインには、かなり弱いようですがED治療薬のシルデナフィルと同様の作用があることがわかっています。その存在も薬効も貴重な物のようです。

3月下旬 横浜市内にて
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春の妖精・・・

2025-04-07 15:13:55 | お散歩

カタクリ[片栗](ユリ科)
落葉樹林内に生える多年草。葉は根生状で全縁。3~5月、花被片が反り返る淡紫色の花を下向きに咲かせます。ここはカタクリを保護している所です。その区域外にも葉が生えていたのは嬉しいことです。私が子供の頃よく遊んだ林には、自生したカタクリがありましたが、林が荒れてその姿を見なくなりました。適度に管理されていないとこの花も生育できないようです。
発芽から開花するまで8年ほどはかかるそうですが、このカタクリはどのくらいの年月をこの場所で重ねたのでしょうかね。この先も花の咲く姿を楽しませて欲しいと思います。


セツブンソウ[節分草](キンポウゲ科)
すぐ近くではセツブンソウが実をつけていました。今年も花の咲く様子を見ることが出来ませんでしたが、こうして実の生る様子を観察できて良かったです。管理された所でも、こうしてセツブンソウの姿を見ることが出来るのは嬉しいことです。
カタクリもセツブンソウも花を咲かせて実をつけるとすぐに姿を消してしまいます。そんな一生を繰り返す植物、春の妖精などとも呼ばれていますが、したたかに生き残って欲しいです。

3月下旬 横浜市内にて
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