さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

ピアノの歴史とアメリカ

2011-12-16 23:33:26 | 読書録
(【読書録】そーなんだ!歴史編100)

クラシックに使われる楽器だと、ついつい何でもかんでもヨーロッパ生まれだと思い込んでしまうけど、記念すべき歴史編100号目を読んで、目からウロコ。弦を張る鉄製フレームも、アップライトピアノも、19世紀前半のアメリカで誕生したものだったのね。

アメリカはヨーロッパよりも乾燥した土地であったので、大部分が木で出来ていた当時のフォルテピアノはアメリカでは壊れやすかったのだという。そこで鉄製フレームに弦を張ったフォルテピアノがアメリカで開発され、結果として60鍵のぐらいだった鍵盤も85鍵に増やすことが出来た。現代のグランドピアノは一般的に88盤あるが、アメリカで発明された鉄製フレームなしには考えられないのである。

一方、アップライトピアノも、世界中から移民の集まっていたアメリカで、開拓のために旅をすることが多かったり、家が小さかったり・・・という環境下、持ち運びに便利で置き場所をとらない小型のピアノが求められて開発されたものだという。

そういえばコンサートに使われるピアノのブランドで有名なスタインウェイも、サイト検索で調べてみると、アメリカの会社なのだな(創業者はドイツ出身だけど)。残響ゆたかな宮廷で使用することを前提にしていたヨーロッパのメーカーと異なり、スタインウェイは、産業革命により豊かになったアメリカ市民が利用していた、数千人を収用できる音響的に貧弱な多目的ホールでの使用を念頭において作ったという。響かないところでも響くように・・ということか。

いずれも災い転じて福となし、よいものが出来た事例だな。偉大なり。
コメント (2)
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