ふくろたか

札幌と福岡に思いを馳せるジム一家の東京暮らし

リングサイドで恋をして・第12話/スペイン紀行・前編

2012年08月22日 | RSで恋をして

オランダに別れを告げて、今回からツアー後半のスペインの出来事を3回に分けて語る。

スペインには今も良い印象を持っている。まず2月なのにとても暖かだった。

食べ物もオランダに比べて美味しいものが多く、満足した思い出がある。

ただ、難を言えば、パンがどれもこれもやたら甘かったことには閉口した。

バイキング形式だったマドリッドのホテルのモーニングに並んだパンも、

すべて白砂糖のシロップがけorz

パン食の欧州で、ごはんが恋しくなるのはともかく、普通のトーストが恋しくなるとは。

このモーニングについては、ワタシたち夫婦に遅れて食堂に入った日明兄さんも

「なんやコレ、みんな菓子パンやんけ!!」と声を荒げる始末。

ワタシたちはその声を背中に、「やべえ・・・兄さんがキレちゃったよ」

「フライ戦が94年夏だったから、2年半分ぐらいキレた?」(注1)とヒヤヒヤしていた。

一方、スペインでは、プオタとして覚えたスペイン語が役立った思い出もある。

ホテルに着いた後、身の回り品を買うため、スーパーを探そうということになり、

ワタシ「スーパー・マーケットはスペイン語でなんていうんだ?」

2号「スーパーはきっとスペル・デルフィンとかのスペルだよ」

ワタシ「マーケットは?」

2号「みちプロのビデオで、ヨネ原人をメキシコに探しに行ったサスケが、

現地の市場、マーケットのことをメルカードと呼んでいたわよ」

ワタシ「合わせてスペル・メルカードね・・・そんな看板が見つかればよいが」

とりあえずホテルを出て、最初の交差点に向かった。ふと顔を上げて見た看板に

SUPER MERCADE

デカデカと書かれたその言葉を見つけた時は、2人で大笑いした。

「リングスのツアーで海外に来て、みちプロに助けられるとはなあ」

2人ともルチャ好きでよかった、としみじみ思ったものである。

ちなみに、スペイン語圏を走るタクシーは、「空車」を「リブレ」(注2)と表示している。

中心街のあちこちで「リブレ」が目に付いたことは、ルチャ好きには妙にうれしかった。

(13話に続く)


注1・94年7月14日のリングス大阪大会の前田日明対ディック・フライ戦。

この一戦で、日明兄さんは指を立てた掌打などのフライの危険な攻撃に激怒し、

3分足らずでレッグ・ロックで決着を付けた後も、フライの背中を踏み付けて大荒れ。

試合後に吐き捨てた「10年分キレた」という台詞は、多くのファンの記憶に残っている。

注2・日本語で「自由」の意。メキシコのプロレスは現地で「ルチャ・リブレ」と呼ばれ、

「自由への闘い」「自由なる闘い」などと和訳される。


  • ホークス

6回終了時には「夜王・岸」に無安打無得点を食らうかと思ったが、何とか6連勝。

小久保の引退宣言の効果はなお・・・って、その小久保の2安打2打点で勝てたのだが。

死球交代の栗山&浅村は正直、スマンかった。 きょう・あすの試合が荒れそうで心配