真夏の怪談
・・・一話目
(夜行列車)・13
山目「うわ~~~~~っ
」


山目「うわ~~~~~っ


女性亡者の腕が山目くんを掴もうとしている

透明「おいおい


こちとら、どれだけ修羅場を
くぐってると思ってんだ

亡者「ギィヤァーーーーーーーッ

物凄い声が車内にこだまする

女性亡者の背中に陽の気質弾が突き刺さっている

透明「ここは、領界だぞ

私が打ち出した物を私が操れないとでも
思ったのか

亡者から外れた気質弾は、大きく弧を描き
亡者を追尾していた

亡者「グギャーーーーーッ

徐々に女性亡者の身体が崩れ消えてゆく

山目くんの意識に、相手を倒したこと、
もう安全だということが刻まれてゆく・・・。
透明「ふ~っ


山目くん


山目「は、はひ~っ

せ、先生


透明「んっ

私の身体を構成している気質が薄くなった為か

私の身体が透けて見える・・・
これぞ正しく透明先生

・・・・・・・・・すみませんでした


山目「せ、先生~~~っ


し、死なないで~~~
」
透明「い、いや
大丈夫だから
落ち着いて
」
まあ、映画のシーンなら最後に相打ち設定も
あるかもしれんが、それを想像されても・・・
六羽「ご主人たまぁ
スケスケ
」
透明「六羽たん
言い方
そんな言葉使うんじゃありません
」


透明「い、いや



まあ、映画のシーンなら最後に相打ち設定も
あるかもしれんが、それを想像されても・・・

六羽「ご主人たまぁ


透明「六羽たん


そんな言葉使うんじゃありません

六羽「

そんなこんなで、何とか幽体を保ったまま、
領界の裂け目に到着


ボロボロになった車に乗ったまま、
光輝いている領界の裂け目にゆっくりと入って行く・・・。
透明「ううん


現世に帰ってきた私は、目を覚まし
山目くんの様子を見る

山目「ハッ



お墓





まあ、悪夢から戻って目を覚ましたら、
眼の前がお墓だらけとか、どんな罰ゲームだよ

って感じだよなぁ~


私は、山目くんを落ち着け、現世で起こっていたこと、
領界であったことを説明した

山目くんも、ところどころ記憶が曖昧なところも
あったようだが、概ね覚えていたようで、
戻ってきた世界でもしばらく引きずっていたが、
精神的にも肉体的にも問題は起こらなかった為、
後は記憶が薄れていくのを待つことに

そんなこんなで、後日、今後山目くんが
領界に落ちないように思念体を固定し、
この話は幕を閉じる

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
透明「いや~っ


かなりマイルドにしてみましたが、
これくらいで大丈夫かな

領界という世界は、常に現世と隣合わせに
存在しています

もし皆さんの中で、知らない世界に
落ちるようなことがあったら、この話を
思い出すようにしてみてください

領界は自分の記憶を模倣した世界

知らない世界にいきなり身を置かれたら
恐怖を感じてホラー的な世界を作り
亡者を呼び寄せてしまうこともありますが、
基本的にはここが領界だと認識できれば、
現世に戻ることは簡単です

「現世に戻る扉」を想像すれば、すぐに
帰ることができますので、もしそういった
ことが実際に起こった時には、
思い出すようにしてみてくださいね

さて、一話目が思った以上に長くなってしまったので、
二話目からは、サクサク行きましょうね~

続く・・・。







https://guardian-jewelry.com/
ポチしてくれると励みになります

応援よろしくお願いします

↓ ↓