呪
VS 呪符師
・8


廃社の敷地を全て回った頃には、
陽が傾き始めていた



多々羅「そろそろ、頃合いかもな
」

透明「うん
結構、呪いの効果が

強くなってきている

・・・これから、どうするの
」

多々羅「まずは、呪いを呪解してみるか・・・。」
透明「なるほどね
呪いの元を特定するには、

この呪いを一度呪解するってわけね
」

私達は、ただ見回りをしていた訳ではなかった

この敷地全てに影響を与える呪符を
土地の脈に配置していた・・・・。
これは先程、多々羅さんに
穏田さんが渡したものだった

透明「どこでやる
」

多々羅「さっきの本堂が良いかもな
」

透明「了解
」

私達は、先程の本堂に戻ってみる

多々羅「ちゃんと、帰れたみたいだな・・・。」
透明「そうだね

・・・さて
やろうか
」


多々羅「ああ
」

多々羅さんは、照れくさそうに本堂の中央に立ち

八坂神社で作っていた呪符を取り出す

多々羅「オン・・・ギニヤ・・・ド・・・ 急急如律令
」

呪符に火をつけ
呪符に溜まった

神聖属性の気が放たれる

神聖なる気は、配置した呪符に呼応し、
全ての場所に満遍なく届けられる

透明「お見事
」

多々羅「まあ、この程度はな

本番は、ここからだぞ
」

私達は、周囲の気配を慎重に伺う

透明「・・・・。」
多々羅「・・・・。」
しばらく時間が経過する・・・

透明「・・・・あれ



何の反応もないけど・・・。」
多々羅「・・・・おかしいなぁ~



呪が剥がれたら、すぐに回復するって
聞いていたんだけど・・・・。」
透明&多々羅「ま、まさか 

」



透明「この呪いの発生源って、
あの子だったってこと
」

多々羅「ま、まじかよ

そう考えると、辻褄が合うけど・・・。
こんな程度のことだったのか
」


透明「ええ~~~~っ
」

多々羅「ま、まあ、仕事が完了したのは
良かったんだが・・・なんか、
拍子抜けだ・・・
」


念の為、もうしばらく様子を見ていたが、
全く反応なし・・・

多々羅「と、とりあえず、帰ろうか・・・
」

透明「そ、そうだね・・・
」


拍子抜けの二人は、結局廃社を後にすることに

でも・・・こんな程度のことで、
今まで誰も 呪解できなかった
今まで誰も 呪解できなかった
というのは、どうしてなんだ 

続く ・・・。







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