

伊能「わ、私が・・・震えていた
」


透明「うん
君は、初めて人を殺めたと

想ったから、震えたんじゃないのかな
」

伊能「わ、私が・・・。」
透明「君は、正義と言ったけど、それは君にとっての
正義であって、世の中の正義とは違うんじゃ
ないのかな
」
正義であって、世の中の正義とは違うんじゃ
ないのかな

伊能「そ、そんなことは無い

お前達のような、化け物を・・・。」
透明「正義とはナニ
」

伊能「えっ
」

透明「君の考えの中では、君が正義で私達は悪

それじゃ~、その正義は誰のモノなの
」

伊能「せ、正義は・・・。」
私は、伊能の目の前で、目を見て話す・・・。
透明「人間というのは、自分にとって不利益なモノを
悪とし、それを裁くことを正義と思いがち
だと想うんだ

でも、それは当たり前のことなのかもしれない

それでも、自分を完全な正義と信じているなら、
悪を滅ぼして震えることは無いんじゃないかな
」
悪を滅ぼして震えることは無いんじゃないかな

伊能「・・・・・。」
透明「君は、心のどこかで、自分のバランスを失って
いるように感じるんだ

人は言動、行動、思考次第で、正義にも悪にも
なれる
なれる

だけど、そのバランスは所詮、片側に寄りすぎた
アンバランスなモノなんじゃないのかな
」

陣「うっ・・・
」

円「はぁ~
何だかワケ分からなくなってきた
」



千鶴「も~う
千鶴は、さっきから何が何だかわかりません
」




昴「まったく
本当にお節介なヤツだ・・・。」

伊能「あ、貴方は、一体なにを・・・
」

透明「う~ん
簡単に言えばさ
どちらもアンバランスに


なってしまうから、真ん中にいると楽だよ

って、ことかなぁ~
」


伊能「はぁ~
」


透明「くすくす
正義とか悪とか、面倒じゃない


自分が正義でも、その正義を振りかざして
相手が失うモノがあれば、相手からは悪と
認識される
相手が失うモノがあれば、相手からは悪と
認識される

悪も、その力を行使することで救われた
人間がいれば、その人からは正義と呼ばれる
人間がいれば、その人からは正義と呼ばれる

何だか、変な話だよね
」

伊能「なっ・・・・。」
透明「私は、どちらにも偏らないように生きている

それは、周りから見たら、事なかれ主義にも
見えるかもしれないけど、バランスは崩さない
ように生きることが大切だと想うんだ

必要なら、少しだけ偏ればいい

でも、基本は自分自身のバランスをとりながら
生きるというのも、悪くないものだよ
」

伊能「あ、貴方は
さっきから、何を言って
なっ
」




伊能の目から、一粒の涙がこぼれる・・・

伊能「そ、そんなこと
ば、馬鹿な
」


透明「君は、知らず知らずの内に、無理をしているんだね

誰かを恨み、誰かを常に想い続け、
届かないからこそ妬ましく、認められないからこそ反発し、
知りたいからこそ主張する・・・そして、相手にされない
からこそ、悲しい・・・
」
からこそ、悲しい・・・

伊能「や、やめろ
・・・わ、私は、悲しくなんか



無い~~~~~~っ 
」


伊能の感情が爆発し、私のかけた呪縛が弾ける

伊能「
」

透明「あ~あっ
外れちゃった
」


伊能「き、きさま~~~~っ
殺してやる~~~っ
」


心の中を見透かされたせいか

もの凄い形相で殺気を飛ばしてくる

透明「はぁ~

吠えるな
餓鬼が
」


伊能「
」

昴「うっ
」

円「
」

千鶴「きゃっ
」

陣「うわっ
」

透明先生の本気の気当たりに、へたり込む伊能・・・。
って、何でお前達まで当てられているんだよ~っ



透明「はぁ~
・・・伊能ちゃん


それは、ただの餓鬼だよ
自分の感情すら
制御できなくちゃ、谷津根には到底届かない
」

制御できなくちゃ、谷津根には到底届かない

伊能「なっ
」


突然出てきた、谷津根 實香の名前・・・。
次回、伊能の過去が ・・・・。
続く ・・・。







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