


雅治「先生・・・どういう理由なら
大会を棄権出来ますか

僕の考えでは、説得力ない気がして

透明「う~ん、理由ね~っ・・・。
雅治くんは、なんて言うつもりだったの

雅治「えっ

腹痛とか・・・風邪とか・・・。」
透明「くすっ


雅治「や、やっぱり


透明「先生なら、1回戦の相手が怖いから
棄権しますって、ハッキリ言うかな~

雅治「


透明「んっ


雅治「・・・す、少し格好悪い気が・・・。」
透明「え~っ


闘わずに棄権したら、同じように
言われる気がするんだけど・・・

雅治「


透明「うん


そう言うだろうけどね

さてさて、雅治くんのプライドはどれ位あるのかな

雅治「・・・・・・ほ、他にないですか

透明「う~ん・・・無いことはないけど・・・。」
雅治「ほ、本当ですか

ほほ~う


透明「でも、その方法はちょっと・・・。」
雅治「えっ


透明「う~ん・・・これはちょっと、最初に言っていた
ことと、違うんだけど・・・。」
雅治「うんうん

透明「1回戦だけ出て、そこで怪我したことに
すれば、後は闘わなくてすむかな~って
思ったりして・・・。」
雅治「そ、それなら


おお~っ


透明「でも、1回は闘わなくちゃいけないよ

雅治「でも、その方が不慮の事故で面目立ちますよね

透明「くすくすっ


だったら、最初から負ける気で1回戦、闘えばいいね

雅治「


それだと、わざと負けたように見えませんか


もういっちょ

透明「う~ん、確かにね

わざと負けたと思われるならまだしも、
見方によっては、尻込みしてビビってたって
言われる可能性もあるから、上手くやらないとね

雅治「

透明「どうしたの

雅治「せ、先生

勝っても負けても、怪我をしたようにしたら
どうでしょう

透明「ああ


それなら誰にもわからないかも



よ~し


私には、2つの目的があった

1つは、雅治くんのプライドを少し引き出すこと

もう1つは、彼が緊張をせずに試合に出られること

取り敢ずは成功かな

どちらにせよ、これで彼が試合をすることには
変わらない

負けても彼は、怪我を言い訳にはしないだろうし
勝てば、次の試合で怪我をしたことにすればいい

って、少し欲が出るだろうから、どちらにせよ
普通の試合形式だったりして~

でも、これだけでは足りないかな

雅治くんのこれからを考えて、導いてあげなくちゃ

続く・・・。
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