虹の架け橋

2004年の44歳から綴ってきたブログ。塾長として、男として、父親として、そして爺として、感じたことを記した記録。

私が伝えたいこと ④

2021-04-28 | 塾長日記
翌日一朗はお母さんと一緒にやってきた。
私は一朗を見て、「よく来たな。約束を守ってくれてありがとう」と。
お母さんには、テストを行ったあと昨日の授業の補講をするので、
8時半にお迎えをお願いする旨を伝えた。

塾生の出迎えを終えて教室に入ったら一朗は
今日のテストのところを見直していた。
こういった姿をみれば結果は自ずと想像できる。
しかし、私は「本気になってやりなさい。気を抜かないこと」と。
スラスラ鉛筆が動く。
一朗の「できました」の声を聞いて採点を行った。
2問ミスで94点。
一朗は悔しそうな顔をした。
私が「悔しいか?」と聞くと
一朗は「はい」と。
こういった気持ちの積み上げが自信となり、
次回へのやる気へと繋がる。

私は次にこういった。
「今日は個別指導の時間に一朗の枠を入れたので
昨日の授業で進んだところをやって行く。
わからないところはどんどん聞きなさい」と。

教師1に対して生徒2の上野塾プライベート個別を
一朗は初めて体験した。
私が真ん中に座って、左に一朗、右にもうひとり(仮称:康平)
康平は小6から私の個別英語を受けて来た生徒。
中1の今回の教科書改定も容易に理解ができる文法力を備えている。
be動詞でも一般動詞でも助動詞canでも肯定文、疑問文、否定文は
きちんと英作できる。三人称単数のs、es、doesもクリアできた状態での
中学1年英語のスタートを迎えた。
康平は、自信を持って答案を解いて行く。

それを見た一朗は自分がまだまだだと感じた。
人と比べなくても良いと私は言った。
その気持は何ら変わらない。
しかし、今の自分の立ち位置は知って置く時も必要だと伝えた。
個別で自分のペースで進める。
康平のように、スポンジが水を吸収するように
理解して行くような個別指導もあれば、
一週間経つと忘れてしまうため、
同じことを何度も何度も繰り返し行う個別指導もある。

一朗はどちらかと言えば後者のタイプだが
今日の個別は一生懸命自分のわからないところを聞いてきた。
時間は掛かるが一朗にとっては満足した時間だったと思う。
昨日の一斉授業の中で伝えたところまでしっかり付いてきた。
私が「今日塾に来て良かったか?」と聞けば
一朗は「はい」と。

今日の様子をお母さんに話した。
「テストは94点。授業もきちんと付いてきました」と。
すると一朗が呟いた。
「今日のような授業がいい」と。

私はそれも有りかなと思ったが
「いや、一斉クラスでやろう」と・・・。

「人は自分ひとりで生きて行けないよな。
一朗は野球をやっている中で個人の技術の向上と
チームの結束力の大切さを感じていると思う。
自分の技術の向上だけでチームは関係ないという者は成長しない。
プロ野球は違うよ。個人技の向上こそがチームへの貢献の大要因だ。
でもクラブチームの野球、中学の勉強、高校受験は周りの様子を見ることで
自分の足りないところや甘さを感じ、それを次へのエネルギーにしていく。
正に『受験やクラブチームは団体戦』だと思うよ。
自分に厳しくなれてこそ、人に自分の意思が伝わる。
自分に甘い者は人に物を言う資格はない。
一斉クラスでやって行こう。そこで自分の立ち位置を確認して、
もう一つ高い壁を乗り越えることに挑戦して欲しい。
また、躓いた時は個別に呼んでやるよ。
先生は一朗をきちんと見ているから」と・・・。
お母さんも一朗も「はい、お願いします」と。

何をやるにも近道など求めてはいけない。
遠回りしていること、こんなこと無駄かなということでも、
後から思えばそれが近道であったりすることもある。
大好きなICHIRO(鈴木一朗)さんも言っていること。

私はもう少し子どもたちを応援したいと思う。

(終わり)







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義塾庵

2021-04-27 | 塾長日記
月と子を思う親心のバナーと義塾庵の行灯

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書斎の仲間たち

2021-04-25 | 男日記
大八車テーブル



お袋の琴



嗜好棚

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生ジョッキ缶

2021-04-24 | 男日記
いただきました。
生ジョッキ缶。
なかなか手に入らない
スーパードライのジョッキ缶。

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私が伝えたいこと ③

2021-04-24 | 塾長日記
今日は一朗が登塾する日だ。
大腸検査は病院に大切な人と会うことになったので
検査日を変えて欲しいとお願いした。

夜の7時からの授業だが、
夕方4時過ぎにお母さまからメールが届いた。
「一朗は給食を食べた後、腹痛と微熱で早退してきました。
帰宅後は熱も下がりましたので、今日は父親が連れて行きます」と。

精神的なプレッシャーがあったのだろう。
朝から今日の塾テストが気になっていたと思う。
小さな心が弾けそうな思いであったかもしれない。

お父さんが一朗を連れて来られた時、
こんな言葉を私に仰られた。

「私は入塾説明会の時に、
先生から桜梅桃李の話を聞きました。
一人ひとりの成長を願い、
一緒に伴走する塾であることに感銘を受けました。
わが子を思う親心にも共感しました。
だから息子を託しました。
息子の今回の試練を親の私も
乗り越えさせたいと思っています。
今日は宜しくお願いします」と。

お父様の言葉に感動しました。
ありがとうございます。
わが子の成長を心から願い、
真正面からお子さんと接してみえる
実直なご両親であることがわかりました。

その子にあった歩幅で、
その子にあった壁を飛び越えて、
ひとつひとつ自信を付けて行くことが大事なのです。

私の英語の授業は2時間目。
1時間目が始まって嶋津が私のところに来て
「一朗が熱っぽいと言っています。
確かに顔も赤いように感じます。
親に電話して欲しいと言っていますがどうしましょうか」

私が一朗のところに行って
「明日、今日の努力のテストを行いたいので午後7時に来れるか?
その後で今日の授業内容を個別で見てやるよ」
一朗は、「はい」と頷いた。

お父さんがお迎えに見えた。
「私が明日応援させていただきます。
一郎は大丈夫です。きちんと私の目を見て話を聞いてくれました。
一朗に明日、自分の力で壁を乗り越えさせて
やれば出来ると言う小さいですが大きな自信を付けさせます。
明日、もう一度塾に連れて来ていただけますか」

お父さんは「ありがとうございます。お願いします」と。

(続く)



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大八車テーブル

2021-04-23 | 古民家再生
縁の下に眠っていた大八車の車輪。
こんな再生ができました。



高さ50センチのテーブル。





書斎の高さ30センチのテーブル。





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親父の庭に新しい風が…

2021-04-22 | 古民家再生
最終章。
親父が作った庭に新風を…。












美しい木と石。
これからもわが庭で、
生き抜いて欲しい。
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私が伝えたいこと ②

2021-04-22 | 塾長日記
車に行くと、車内で泣き叫んでいる一朗がいた。
「もう塾に行かない!」と。
私が「夜の遅い時間だ。外で話すことはできない。教室に来なさい」と。
なかなか動こうとしなかったが、
「大事な話だから来なさい」と諭すように話す。
泣きじゃくっていたが、車から教室に向かう動きをした。
お母さんが「連れていきますから」と仰られたので私は教室に戻った。
一朗とお母さん、そして私の話が始まった。

私 :「今日先生は嬉しかったんだ」
   「一朗は自分で手を上げて発表できたじゃないか」
一朗:「・・・」
私 :「何がお前を苦しめている?何が嫌なんだ」
一朗:「・・・」
   「・・・周りのみんなのやるのが速くて付いて行けない・・・」
私 :「一朗、スタートした時期が違うのでそれは仕様がないことだ。
    人と比べない・・・。
    前の自分と今の自分を比べて成長があればそれでいい。
    人には成長速度の違いはある。時間を掛けないとできない子もいる。
    時間を掛けないといけない者は、時間を掛けてやり切ることなんだ。
    誰しも同じ様に行かない。自分が納得できるまでやり切る。
    そして自分の前の壁を飛び越える。
    そういった小さな成功体験の積み重ねを続けて行くこと。
    この繰り返しが大切なんだ」

私の話を聞いていただいていたお母さんが、
わが子に向けて言葉を掛けていただいた。

母:「今日のあなたは自分から手が挙げれたんだよ。すごいことじゃない!
   今まで英語なんて何もやって来てない一朗が手を挙げれた!
   一歩も二歩も進んだよ。先生が一朗の姿を見て涙をながされたんだよ。
   野球でも一緒じゃない。最初からできる子なんていないじゃない」

私:「一朗、先生な、来週の水曜日大腸検査があるが、明日キャンセルする。
   大腸にポリープがあるとそれを切除すると1日検査入院となる。
   そうするとお前たちの授業に来れない。
   一朗の本気の頑張りが見れなくなる。
   来週の努力の結果(小テスト)、頑張って来いよ!」

一朗:小声で「はい」と・・・。


そして1週間後、一朗がやって来る日を迎えた。

(続く)








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私が伝えたいこと ①

2021-04-18 | 塾長日記
今年から中学の英語指導が大きく変わった。小学5年と6年で英語の教科化が始まり、高校受験までに小学5年から中学3年までの英語5年教育が始まる。文科省や教育委員会が描く流れに乗るまでには、どのくらいの時間を要するのか、生の教育現場を見守って欲しい。

小さな上野塾でも地域の子どもたちの英語指導を担っているので、方向性を定め、1年間の指導カリキュラムを作成した。特に1年にエネルギーを使った。
今年の教科書には…、
◆unit1では、be動詞、一般動詞、頻度副詞、助動詞can
◆unit2では、指示代名詞、疑問詞what、who、how、
◆unit3では、疑問詞where、不定詞名詞的用法、複数形

ここまで書くだけで、中学1年生の英語指導の根本改革が必要に感じる。新しい文法が出てきたところで一つ一つ教えて行けば、本文内容は理解できるが、英語力の定着、入試英語の基盤を作ることは難しい。私は時間も手間も掛かるが、4月と5月でbe動詞と一般動詞、助動詞、疑問詞を丁寧に指導して行くことにした。教科書内容は、期末試験前に一気に板書指導をする。これで行くと……。

上野塾の中学1年生には小学3年生から私が英語を教えた塾生がいる。中学1年生の文法も単語もほぼマスターして、中学定期テストをやらせてみるとリスニング問題を除いてほぼ正答を書き込むところまで上り詰めた子どももいる。こういった子どもは、現学年の英語指導に加えて、中学2年生の英語を先輩に混じって頑張ることを提案し、本人も親御さんも納得の上で次学年指導を受けている。今年から上野塾に入塾してくれた子どもの中にも同様な事例があったので次学年英語指導を提案し、中1英語と中2英語の二刀流を開始した。

こういった事例がある中、小学校の時はスポーツ少年団の野球漬けで英語は一切習っていない子どももいる。小学校で外人講師の英語会話を耳にしただけの子どもだ。今までは春休みで補講を組んだり別日フォローでクラス指導に合流出来たが、前述のように今年の英語指導は一筋縄ではいかないものになっている。この子たちの応援こそ私が一番やらなければならないと思っている。

事例をわかりやすくするために少年団塾生を一朗(仮称)として綴る。一朗は今年の3月に体験を受けて、4月に正式入塾となった。英語は小学校で会話を少し嚙った程度。書くことはほとんどしていない。もちろんアルファベットもこれからと言う状態。10年前はこういった子は当たり前であったが、今は少なくなってきた。しかし、ゼロではない。これからもこういった子どもたちを受け入れることは出てくる。

一朗は自分なりに努力をしてアルファベットの大文字、小文字を書けるようになってきた。しかし、時間が周りの者と比べて2倍も3倍も掛かる。これはやむを得ないことだ。アルファベットの並べ替えでも、さっと26字書いて並べ替えをできる塾生もいるが、一朗はアルファベットを書くだけでも時間が掛かる。必然的に時間内に回答が出来ずに合格点が取れない。一朗は授業中に涙を堪えきれなかった。溢れる涙を拭いながら私の授業についてきた。苦しくても前を向いて自分のできる範囲で精一杯闘ってみること、このことが伝えたくて一朗を応援した。

「You are not〜の短縮形が言える者!」と私が言葉を発すると、
一朗が手を挙げた。
「You’re not〜、You aren’t 〜です」と答えた。
私は涙が出た。良くぞ自分の意見が言えた。褒めてやった。今日は一朗も元気にお母さんの車に乗り込むだろうと思ってその日の授業を終えた。

すると玄関で私を呼ぶ嶋津の声がする。
玄関に行くと一朗のお母さんが立ってみえた。
「一朗がもう塾なんか行きたくないと車の中で泣き弱っています。何があったのですか?」と。
私は「一朗君は頑張って自分の意見が言えましたよ。私は今日の授業で褒めました」と言って一朗がいる車に近づいて行った。

(続く)




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職人の技

2021-04-16 | 古民家再生
その道のプロとの出会いは感動がある。
完成されたものを見るのもいいが、
途中経過を見るのも味わいがある。











全ての仕上がりが近づいてきた。


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新たな幕開け

2021-04-12 | 塾長日記
わたくしゴト・・・

4月に入って、昨年度の疲れが出たのか、咳が止まらない日々が続く。
今日も名医がいると聞き、羽島まで朝一番で出掛けた。

生憎、コロナ禍であるため、受付を済ませたら自動車で待機。
そこに電話が掛かって電話での問診状態。
症状を伝え、薬と吸入剤を処方してもらい、
同じく車内で薬を受け取る。
まぁ、徐々に回復することを願って一日を大切に過ごすだけ。

本題・・・

昨年の岐阜新聞テストはすべてが自宅受験となった。
自宅受験では、公平性に欠けるため偏差値を出しても何ら意味がないと私は思ってきた。
だから昨年は、一昨年度の資料を基にして、独自で偏差値換算をした成績個人表を作成した。
今後の岐阜新聞テストの運営の仕方を私なりの案を取りまとめて提案書を昨年送った。
今年はどうなることか...。

そんな矢先、先週岐阜新聞情報センターから電話が入った。
「塾長先生の話を聞かせていただきたい」と。
新たな幕開けに繋がることを期待しつつ、今日を迎えた。



私の提案を組み入れていただけるような提案書を本日拝見させていただいた。
是非とも、地域に根ざした学習塾の塾長さんたち、
今後の自塾の立ち位置として、今回の「協力塾登録」は前向きに考えていただき、
登録されることを願います。
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わが家の西の顔

2021-04-11 | 古民家再生
Before



After

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すっきりしない。

2021-04-11 | 男日記
1週間経ったが、すっきりしない。
先週末病院に行って薬をもらって飲んでいるが、
夜中に咳き込んで、眠れない日が続く。

明日は、家内が咳きが止まらなかった時に探して行った
羽島の病院に行ってみる。
何とか咳が収まって欲しい。

……………………………………………………………

我が家の駐車場も完成した。







後は玄関のアプローチと庭周り。
最終完了日、4月26日(大安)。
本当に丸一年の古民家再生である。




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まったりと…。

2021-04-04 | 男日記
2、3日前から体調が優れない。
熱もなく、味覚もあるのでコロナではないと思うが、
すっきりしない日が続く。

今日は明日の本校の準備をして薪ストーブの前でゴロゴロしていた。
髪の毛もセットせず、寝癖のついたまま。
服装はジャージで1日を過ごす。

私が家内に「こんな日は珍しいかな?」と聞けば、
家内は「初めてだよ」って。
まぁ、これからは自然体で行きます。

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高校進学説明会

2021-04-04 | 塾長日記
15の花道。
新中3生にとってこの1年は、自分の人生の方向性を示す大切な一年になる。
今までは好むと好まざる関係なく、地元の小学校や中学校に進学した。
しかし来年の道は自分で決めることになる。
行けるところ、なんとなくこの道に決めたと言う者と、
ここに進みたいから今、これをやり切るという者では、
結果も異なるがそれ以上に自分が掴んだ物の大きさが違う。
これからの生き方の為にも、この一年はゴールを見定めて、
早くスタートを切って欲しい。







今年高校にした先輩たちが4名駆けつけてくれた。
先輩の話を交えながら、今年の受験生に火をつける会にしたかった。
いつも言うが、「夢は逃げない。自分が歩みを止めない限り必ず近づいて行く」
そんな夢実現を体感できる一年にして行く。







この会が終わった後、卒業生の親御様からこんなメールをいただきました。
ありがとうございます。

……………………………………………………………………

お世話になりました。
今日も息子が上野塾で本当に良かったと言っておりました。
中2の時にバスで行った特進講座が刺激的でいい経験だったと話していました。

娘は上野塾でいい仲間達と出会う事が出来ました。
学校の友達よりも厳しい合宿を乗り越えた上野塾の友達の方が絆が深いと話していました。

先生方の一人一人真剣に向き合ってくれる指導。
本当に感謝しております。

ありがとうございました。

……………………………………………………………………

私は「上野塾で良かった」と言う言葉が聞けた時、
責任を果たしたと感じます。

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