虹の架け橋

2004年の44歳から綴ってきたブログ。塾長として、男として、父親として、そして爺として、感じたことを記した記録。

丸10年・・・

2014-08-29 | 塾長日記
2004年9月1日は、私の独立記念日。
今年は丸10年になる。

前職に区切りを付け、新たな一歩を踏み出した日が2004年9月1日。
会社を去る時私は家内と一緒に前職社長に挨拶に行った。
会社の社章と腕章を持って「今までありがとうございました」と。
社長は「こうやって挨拶にくるのも上野さんらしいな」と
言葉をかけていただいたことを覚えている。
前職の玄関を出た時、『ひとりになってしまった…』と思った。
それから10年。
長かったような、短かったような日々であった。

今、私には4人の正社員、7名の常勤講師と学生スタッフ、そして家族がいる。
個人塾から法人化へとこの上野塾を成長させることができた。
社員のみんなが安心して働ける環境を作りたかった。
今はみんなに支えられて上野塾、そして上野義行が存在している。
みんなに心より感謝しなければならない。

上野塾を卒業して行った子どもたちも404名を数える。
第1期生は25歳になった。
私が独立した歳が43歳。
当然のことながら今、53歳の自分がいる。

わが子たちも大学生、高校生と成長したが、
まだまだ親の責任が大きく圧し掛かっている。
隠居などできる状況ではない。

10年前は上野塾は私の代で完結すればいいと思っていた。
今はこの上野塾が私が代表職を離れても残って行って欲しいと思っている。
地域に可愛がられる、愛される、必要とされる学習塾であり続けたい。

良いことばかりではない。
自分にとって試練の時もある。
ぐっと堪えなければならない時もある。
今までもあったし、これからも必ずやってくる。

満月は必ず欠ける。しかし月は欠けても
もう一度満月を迎えるチャンスはくる。
そのチャンスをしっかり掴み取れる毎日の心の在り方や、
仕事への真摯な姿勢が私たちには必要に思う。


家内がこんな額を4年前に贈ってくれた。
家族の名前が刻まれている。
これは今、ピアノ教室の玄関に飾ってある。



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幾人にもらに、
人とのびを大切に、
ご恩には理堅く、
幾つになっても
粋さとしき心を。

が満ちては欠けるように、
どん底の真っ暗闇はあっても、
また満月はやってくる。

やかに 和やかに
生きてきたい。  M

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2000稿まで、残り16稿

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男の子から若武者へ

2014-08-02 | 塾長日記
7月30日~8月1日まで二泊三日の極合宿を行った。
開催の様子は塾フェイスブックで紹介しているので
またここに記す必要もない。

3日目の朝の出来事を紹介する。
みんな深夜までの学習を続けたにも関わらず
起床の合図をしたら誰もが起き上がった。
眠い目を擦りながらも次の行動に移そうとしていた。

その朝は最終日なので部屋の荷物を片づけて、
自分のカバンを持って食堂に集合となっていた。
女子部屋は4名の洋室なので、割と早く片づけも進んだ。
しかし男子部屋は男子全員の大部屋なので
布団、机、食べ物が散乱していた。
これをキッチリ片づけて自分の荷物を整理するには
皆の協力がないと進んで行かない。



我々の声掛けで動く者もいれば、人任せの者もいる。
皆が動き始めるまでに20分程度掛かった。
すべてが片付き自分の荷物の整理に入った時に
女子は既に食堂で着席をしていた。
無駄な時間を過ごさせたくないので
女子には先に朝食を摂るように指示を出す。
女子が食べ終わろうとする頃、男子は食堂に入ってきた。
既に30分以上の時間差が生じていた。

女子は勉強会場に向かう。
男子は即行で朝食を済ませるように指示を出す。
その時間に若手講師陣が部屋チェックを行う。
毎回忘れ物は出てくるが、今回は男子部屋から数多くの忘れ物が出てきた。
男子が勉強会場に全員が揃ったのが女子が入って20分が経過していた。

さぁ始めるか・・・。
しかし熊谷塾長は始まりの号令を行わない。
今朝の男子の行動、忘れ物の多さ、女子を待たせたことへの反省
ひとつひとつ話をして行った。
そこで男子生徒に「これからどうしたらいいか考えなさい」と言って
勉強会場から出て行った。
私は出発の準備の為、マイクロバスに荷物を運んでいた。
この熊谷塾長の行動は知らなかった。
熊谷塾長が教室から立ち去った時に教室にいたのは島田先生と若手講師陣。
熊谷塾長は「こちらから言葉を掛けてはいけない。様子を見守っていてくれ」と言って
部屋を出て行った。

外で私が荷物移動をしていたら熊谷塾長が現れた。
彼から今までの話を聞いて、ここはどうなるか子どもたちに任せてみようと思った。
それから15分、20分が経ったのだろうか。熊谷塾長と私は教室の入り口に近づいた。
すると男子生徒が一列に並んで女子生徒に今日の自分たちの行動を
謝っている姿を見た。私は「ほう・・・」と思った。



その光景を見た熊谷塾長は島田先生にこれまでの動きを聞き出した。
するとこうだった。

誰も動かない時間が流れました。
時間が経つのがとても長く感じました。
我々も動くのをじっと堪えていました。
すると一番後ろに座っていた二人の男子生徒が前にスッと向かいました。
二人は女子生徒に向かって自分たちの甘い行動を謝り始めたのです。
その姿を見てあとからあとから全員が前に立って
女子生徒に言葉を掛け始めたのです・・・。


最初に動いたのは誰なのかと私は尋ねました。
それは上野塾の男生徒だったのです。
二人同時に阿吽の呼吸で前に向かったと・・・。

涙が出た。
男だなって。
よくぞ動いた。
勇気が要ったと思う。

きっとお前たちはこれからの人生の中で同じような状況になったら率先して動ける。
長い人生の中で決して順風満帆な時ばかりではない。
苦しい時に遭遇してもお前たちは必ず乗り越えられると思う。
そんな若武者に成長した上野塾の二人の男生徒・・・。
立派に成長した・・・。
見事だ。

お前たちの行動(考動)は人を動かしたよ。
上野塾の中3受験生をきっちり引っ張っていって欲しい。





2000稿まで、残り17稿


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