虹の架け橋

2004年の44歳から綴ってきたブログ。塾長として、男として、父親として、そして爺として、感じたことを記した記録。

10,000アクセス達成!

2008-11-27 | 塾長日記
次女に10,000アクセスの写真を撮ることを頼んで今日の授業を行っていた。
授業後、「1万行ったか?写真撮れた?」
「撮れたよ~」・・・

あまり感動がない声。
喜んでいるのは私だけ???
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素直な心

2008-11-27 | 塾長日記
3年前の芥見校の中3生は5名であった。中学を卒業してもそのまま高校部に継続して今年大学受験を迎える年になった。

大手予備校も近辺にいっぱいある中、上野塾にずっと通ってくれている。
中2の頃、英語が大の苦手であったKYは私の塾に入塾してきた。KYの言う通り、根本理解ができていなかった。私は中2生でも中1の3単現まで遡った。KYはひとつひとつクリアしていった。成果が徐々に出始めた。私に英語を習えば、必ず成績が上がると言うものではない。本人の努力と、私との歯車が合うことが必要に思う。中3の2学期には期末で英語94点、通知表評定も中2の頃の「2」から「5」に伸ばした。KYは英語が好きになって、高校は英語科に進学した。

そんなKYは、学校の指定校推薦受験し、本日は大学の合格発表日であった。先程、本人からメールが届いた。「合格しました。ありがとうございました」とただそれだけの文面だが、心にずっしり来るものがあった。初めての私とKYの授業、本文20文を必死になって覚えていた中学生の頃のKY。その彼が大学生になるのだ。

5名の内、3名が指定校推薦で大学進学を決めた。あと2名も指定校推薦を受験する者とセンター試験に挑む者がいる。私はこれまでに、この子ども達にどれだけエネルギーをもらったことか、塾が続けれるかどうかの時も、この子達の為に頑張らねばと思った。お互いにエネルギーを与え、与えられたことに対するお礼と感謝が今回の成果となったのだと思う。

話は変わるが昨日、私は「塾則」を守らない中3生に大爆弾を落とした。上野塾は玄関が狭いので皆、靴袋を持ってそれに自分の靴を入れて自分の机の横に引っ掛けると言う規則がある。それを守らない横着な塾生が6名いた。玄関の横にこっそり隠すように靴を並べていたのだ。こんなことは些細なことだが、この小さなことが守れない者は随所に問題が出てきている。学習姿勢、生活態度、物事に取り組む姿勢とやる気にすべてつながっている。挨拶ができない、人の顔を見て話が聞けない、自分の考えが持てない、言えない。これから生きて行く中で、自分で自分の道を切り開いていけるのか・・・。

私は塾屋だから塾のことだけやればいいのかもしれない。しかし、私の体がそれを善しとしないのだ。前述の指定校推薦を高校から貰えた生徒は、真面目に取り組んだ褒美だと思う。これを貰えるということは、精一杯取り組んだ証があるということだ。昨日の塾則を守らなかった中3生も気づいて欲しい。生きて行く中で根底に必要なことって何なのかを。人によってそれは違うかも知れない。私自身、そして家族、スタッフ、塾生たちに求めることは「素直な心」なんだ。
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英検二次試験結果届く

2008-11-25 | 塾長日記
本日、英検協会から二次試験の結果発表が届きました。準2級、3級の合計16名の受検者、全員合格の吉報が入りました。

全員合格って、本当に、本当に嬉しいです。みんな、おめでとう。
合格者表彰は12月の塾通信で行います。
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ホームページ 10,000アクセスへ

2008-11-25 | 塾長日記
ホームページを2006年の1月26日に立ち上げて、2年と10ヵ月になる。人気のあるホームページならば、一週間で1万アクセスを軽くクリアするだろうが、私のホームページは、そんな人気サイトでもない。まぁ、地道にやるだけ。そんな中、やっと今月末には、10,000アクセスをおそらく達成できるカウントまできた。平均すると1日、10アクセス程度のホームページであるが、「無いよりは在ったほうが良い・・・」と自分に言い聞かせている。

このブログも開設して5年目となった。自分が感じたこと、心に響いたことがあった時はできるだけ書いていこうと思っている。
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今日の私の気持ち

2008-11-20 | 塾長日記
今週は大半の中学校で期末試験が行われる。藍川東中は昨日で終了し、今日は1部の科目結果が返ってくるだろう。本日期末本番は、藍川中・藍川北中・長森中・伊自良中・高富中・美山中・岐北中である。このあと、小金田中・三輪中の中2・1の試験が12月に控えている。

約1ヵ月に及ぶ定期試験対策期間も終わろうとしているが、12月に控える中学校の塾生には11月30日(日)の期末(中間)学習会を開く。学習環境は整えた。指導範囲も完了している。あとは結果だ。結果については、『人と比べるのではなく、前の自分と比べることが大切なんだ』と昨日の授業でも話した。『過去の自分が今を創り、今の自分が未来を創る』・・・これは私も意識していること。

そんな中、いよいよ冬の教室準備を開始する。今日は、上野塾恒例の「正月特訓」の横断幕が届いた。一昨年、昨年と手作りの特訓幕を作っていた。これが毎年特訓前日の私の恒例作業になっていたが、今年はデザイナーの先生に頼んだ。それが届いたのだ。

↓昨年までの手作りの正月特訓幕


↓今年からの正月特訓横断幕

やっぱ、プロは違うよ!

今年の正月特訓はどんなドラマが待っているだろうか。大晦日の11時間特訓(午後1時~除夜の鐘まで)でひとつの壁を乗り越える体験をさせたい。特訓問題は3年間同じ教材を使っている。どこでつまづくか、どの問題の質問が出るかこちらはすべて把握している。卒塾生もこの大晦日に集ってくれる。そして自分が中3の時にチャレンジした問題を今度は後輩塾生に説明する時間も用意してある。先日、一昨年卒塾のKKには、教室を訪ねてくれた時に問題を渡しておいた。早速、昨年よりバージョンアップした説明を考えていると言う。

私が目指す塾のひとつに「塾バトンの空間創り」がある。先輩から後輩、後輩からその次の後輩へ、丁寧に心を繋いで行くことを大切にして行きたい。

だからこの正月特訓は上野塾にはなくてはならないものなんだ。
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スポンジが水を吸い上げる

2008-11-19 | 塾長日記
小学4年・5年の上野塾英語授業は中学英語を進めていく中で、毎回授業開始前に壁に掲示してある「English Land」のリーディングから始まる。
私が指をさし、それにしたがって順に読んでいく。
まずは動作シートから。
「reading、jumping、walking、sleeping・・・」
次に前置詞シート。
「in front of、in、on、under、behind ・・・」
最後にアルファベットワードシート。
「apple、bear、cheese、dog、elephant・・・」

このEnglish Landのリーディングを6月から毎回繰り返しているが、今週の授業でこんな生徒が居るのに気がついた。私の指すところを一切見ないで、ひたすらカバンの中にある塾帳(塾の連絡帳)を探していたのである。私が「こっちみろ!」と言おうとした時、この生徒は大きな声で何も見ないで「jumping、walking、 sleeping・・・」と言っているのである。私が「○○、お前全部覚えているのか?」するとその生徒は「たぶん言えるよ」と・・・。それを聞いた他の子ども達も、「僕も言えると思うよ」と。

「よし、全員シートを見ないでこっちの黒板を見て言ってみようか」と私が言う。
「行くよ!せぇ~の!」・・・・

見事78個の単語シートを読み上げてしまった。「暗記して来い」なんて一言も言ったことがない。ただ授業前にコーラスリーディングをしているだけだ。
子どもが興味を持ったことの吸収力は計り知れない力があることをまざまざと体感した。

まさにスポンジが水を吸収するような現象である。
子どもって本当に凄い!!
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2009 Ichiro届く

2008-11-16 | 塾長日記
来年のIchiroのカレンダーが届いた。早速、本校第2教室に掲示した。
2009年のIchiroカレンダーは一層、凄みを感じる。見ているとエネルギーを貰える気がする。

私もIchiroのように「200」に拘り続ける。
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11月16日 地域子ども学習支援

2008-11-16 | 塾長日記
先週に引き続き「期末対策学習会」を行った。



『地域子ども学習支援』の一環として、塾生の友人も地域の高校生も参加してくれたことに開催意義がある。午後1時から7時の学習会であったが、中3生は正午に集合し、会場準備を手伝ってくれた。



本日は総勢71名の地域の子ども達が集結し、期末学習に集中していた。




↓学習会時間内に、質問がある者は高校生の先輩のところに出向いて質問する姿もあった。



↓黒田も別室で補習を行ってくれた。



↓同じフロアー内で中2生への上野のプロジェクター授業もあった。



私たちは上野塾として、地域の住民として、地域の子ども達の学習支援を惜しみなく行う集団でありたい。
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保護者様から

2008-11-16 | 塾長日記
保護者様から今月の塾通信コメントをいただいた。

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通信の「昔の上野塾はもっと厳しかった・・・・」の塾長の文章を読ませていただき、私は子どもの姿が変わってきた一番の原因は家庭の躾、親の考え方にあると思います。塾長や西先生の指導が以前と比べ、甘くなっているとは全く思いません。
服装の乱れや挨拶ができないなど、これは私達、親こそが真剣に受け止め考えていかなければならないことだと思います。親の一番の任務は自分の子どもを良い高校や良い大学に入れることではなく『思いやりの心を持ち、しっかりとした常識を身に付けた独り立ちできる大人に育て、社会に送り出すことだ』と考えています。
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コメントを書いていただいたお母様、ありがとうございます。
我々が子どもの頃の社会と今とでは、家庭を取り巻く社会の環境が変わって来ました。また懇談会を通して親世代の価値観の多様化も感じるようになってきました。

同じ価値観を持った者だけの集団など実際には有り得なく、むしろその方が特殊であると思います。色々な価値観をもった者が己の考えを発信する。それを受信した者は、相手の立場に立ってまずは受け止める。次にどこか接点はないかを探して、次に自分の考えを伝える。それを受信した者も同様に接点を探す。お互いがこういった気持ちで人と接して行けば、違った価値観を持った方から自分の価値観では気付かないヒントを頂くこともできると思います。

私はこういった意見交換をすることは大切なことだと思います。私は懇談の時に忠告していただいた保護者様に今でも感謝しています。そして今回コメントを記載していただいた保護者様にも感謝しています。

人は自分ひとりでは生きていけないものですから・・・。どんどん声を聞かせて下さい。甘いも辛いも仰ってください。「塾長、しっかりせい!」と言った声をいただける方こそ、本当の理解者だと思っています。そして我々はその声を、生きるエネルギーに変える教師集団でありたいと思っています。
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上野の塾会報告書

2008-11-14 | 塾長日記
この塾会に集まったメンバーは組織塾で学んだ者も多数います。組織塾で培ったことを新人さん(こういった教育を受けていない若者たち)に本気で教育する場にしたいと思っています。上野塾も1月から新人研修が始まります。その新人をこの場にも積極的に参加させます。そして皆さんから目一杯の応援コールを贈っていただきたいと思っています。新人もベテランもうかうかしてられない授業研修の場を皆で今後も創っていきたいのです。

こういった報告書の書き方も然りです。良い意味での裏切り(授業・報告書・発表)ができる人材育成が必要に思います。つぶしの利く人材育成が求められます。そういった人材育成を実践するところが今後生き残っていくのだと思います。我々も最初から今の姿があった訳ではありません。大袈裟かもしれませんが、塾屋の伝統継承に本腰を入れた者がこの業界でもしっかり生き残って、地域に必要とされる塾を確立できると思います。そういった意味でも今回の皆さんの報告書を熟読していただき、これを生業として我々は生きていることに感謝すると同時に、責任ある行動と実践力が求められなければならないと思います。

上野塾は新年度に向けて高校部の再構築を行います。私は中学で私や西国原・黒田の波動を受けた愛弟子達の繋がりを絶ちたくないのです。高校部も上野塾に居てくれて大学進学の時に、上野塾を応援してくれるサイクルを確立したいのです。高校部を受験予備校にするつもりはありません。いつまでも塾生が上野塾を頼ってくれて、それに応えられる環境を創っておくことが今後の上野塾の鍵になると思っています。こういった実践の場(実学)を伝え、成功事例も失敗事例も話ができる同士の集団でありたく思っています。各塾の実践報告を聞き、それを自塾のものさしと照らし合わす。更に考え実践する。こんな刺激のある内容に昇華する塾会にしたく思っています。

みなさんの報告書は西国原が取りまとめ、「第2回塾会報告書」として配信します。
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第2回 塾会

2008-11-11 | 塾長日記
本日、第2回塾会を上野塾で開催した。
参加塾は『四畳半スクール様・志道館学園様・AOK青木進学塾様・上野塾』の4塾。

本日のメニューは、
①上野塾のこれから・・・
↓こんな装いで



↓先日創った夢絵図を使って紹介させていただいた。



②英語授業(四畳半スクールの森さん)
↓良くなった。声が出るようになった。 まず授業の組み立てを考える。続いて今 日の授業で何を一番伝えたいのかを明確 にすること。きっといい先生になるよ!




③コーチング講座(上野塾の黒田)
今日は<私の知っている私を考える>時間をいただいた。2分間で11個書けた。その書いた内容が「客観的に見て、ポジティブ思考ならば○の表示をしなさい」の指示で6個がポジティブ思考。
これが全体の半数以上を占めると「自分が好き」・・・だそうだ。
間違いなく私は自分が好きなようだ・・・。



④個別指導実学(四畳半スクールの永田塾長)
個別指導のポイントは「誰もが主役」である。生徒の恋愛話はすべて把握している。学校で光を浴びていない生徒にこそ光を当てる。・・・個別指導も何気ない会話の中から生徒の心を読み取る能力が必要に感じた。

⑤年齢に応じた講師の役割(志道館学園の美川塾長)
20代の講師がいきなり40代のベテラン講師の域まで登り詰めるのではなく、その年齢に応じた講師をやりきること。歳とともに生徒とのギャップは出てくる。兄さん先生から父さん先生へと自分の立ち位置を変えていくこともこの業界で生きて行くには必要なこと。オフコースの小田和正さん、サザンの桑田圭祐さんの生き方を例に分かりやすく説明していただけた。

⑥意見交換会
食事を渇食らいながら次回の第3回塾会のメニューを皆で話し合った。



↓次回の会場になった、AOK青木進学塾の青木塾長Jr. 宜しくお願いします。


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上野塾 bag

2008-11-10 | 塾長日記
本日、来年の新年度説明会でお渡しする「上野塾 bag」が届いた。昨年度は毎回の教材分が入るA4サイズのバッグであった。一年使ってみて「もうひと回り大きいカバン」の方が汎用性があることが分かった。期末前には過去問集が必要。この過去問集も年々厚さが増し、今回は100ページを越えるようになった。また塾生たち(特に女の子)の筆箱はデ・カ・イ!これを収納でき得て、且つカバン整理ができるサイズがこれ。もう少し生地の厚いのがいいんだけど・・・。まぁ、予算もあるからね。来年はこれを使って元気に登塾して欲しい。

まぁ、こうやっていろいろ考えて形になってくるのを見るのが私は楽しい。
あっ、そうそう。新しいカバンが貰えるからと言って今のカバンを「靴袋」にはしないでくださいね。
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なんじゃこれは!!

2008-11-09 | 家族
「お父さん、ちょっと来て!」の家内の声でピアノの部屋に・・・。
『六手連弾』たるものを始めて見た。ナンじゃこれは!!!

家内、長女、次女3人による連弾。
来週の日曜日に発表会に親子で出演するとのこと・・・。
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第2回地域子ども学習支援

2008-11-09 | 塾長日記
本日、上野塾本校は期末対策学習会を「地域子ども学習支援」として先回に引き続き、伊自良中央公民館の2F会議室を使わせていただいた。芥見校は上野塾芥見校で塾生の友人も参加して期末学習会を西国原が開講してくれている。
本日、中3生は第3回岐新テストの関係で中1・2の2学年を対象とした勉強会であった。中2塾生の友人も参加し、私がこの地元地域への私ができるご恩返しとして始めたことだ。



私の50歳までの夢に「官民合同、地域子ども支援企画」の実現がある。小さな上野ひとりが「旗振り」をしていても何も始まらない。まずは、地元の塾を運営されている塾長さんにこの「地域子ども学習支援」の趣旨を説明して、一緒に「地域子ども学習支援」の御輿を担いでもらえないかを提案したい。それが1塾でも2塾でもいい。ご賛同いただける塾長さんが見つかれば、今度は地元の中学校にもこの「地域子ども学習支援」を提案して行きたい。

<地域塾の塾長様>
この「地域子ども学習支援」は来週の16日も開催します。上野塾とか○○塾、△△塾なんて壁を取っ払って一緒にこの「地域子ども学習支援の輪」を創りませんか。

中3生が岐新を終えてその報告にやってきた。そしてもうひとつの目的に「英検二次面接」の練習がある。ひと通り私が個別に面接練習をしたあとは生徒同士で練習を始めた。今回は中2生の受検もあるので先輩が後輩の面倒をみる姿も見られた。こういった姿は私が理想とする姿のひとつである。



一歩一歩でいい。私は塾の理想郷を目指す。
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私は塾講師じゃない

2008-11-07 | 塾長日記
私は塾講師と呼ばれるのが好きじゃない。
確かに私たちは塾生に学習指導という「講義」を行うのだから、「講師」で間違ってはいない。私の場合は、大学の教授のような講義ができる訳でもないし、大手予備校の有名講師と肩をならべるようなアカデミックな授業ができる訳でもない。私の授業は上野塾ホームページにもアップしてあるので見ていただければそういった類の授業ではないことが分かっていただけると思う。

私は昔から「塾教師」と名乗っていた。講師と教師の違いは私の中では別者のように思うときがある。「塾屋は授業をしっかりやればいい。教育なんぞ語っている時間などなかろうに・・・」と私に仰った方がみえた。私はそれは間違いだと思う。授業を成立させるための基盤に教育があり、教育なくして授業など私の中では成立しないからだ。

昨日こんなことがあった。中1生に今回の期末範囲の教科書英文を20文暗記するテストを行った。先週本日のテストプリントを配布して、自宅やコンビニでコピーをとって何回も練習した塾生もいた。授業前に外でそのプリントを広げて、一生懸命声に出す姿を見て私は笑みを浮かべていた。

いよいよ授業が始まってその英作文テスト。「はじめ!」の合図で塾生の鉛筆がコツコツ音を立て始める。途中で頭を抱える者もいたがまずまずの出来であろうと思われた。試験を終了し採点を終え得点報告を聞く。「80点・75点・70点・85点・65点・・・・」
今一歩の取り組みが甘い。もっと確実に自分のものにできるまで取り組ませねばならない。私は「これではいかん!きっちり得点が取れるようになるまでやるんだ。全員再テスト!」といって急遽テストコピーをとり始めた。
このコピーをとっている時、「今度はみんな90以上で合格できるだろう。やればできることをみんなに今日は体感させたいな」と思いながら・・・。

10分後に同じテストを行う。「はじめ!」の声と同時に先ほどの鉛筆の音とは比べものにならない活力のある音が教室に響く。「これでいい・・・」と思って塾生たちを見ていた。
ふと気になる塾生がいた。鉛筆が動かない。固まってしまっている。どうしたのか・・・?暫くすると「出来ました!」の上野塾お決まりのコールを塾生たちが発する。ほとんどの者からこの「出来ましたコール」が出て終了時間となった。

交換採点を行い、再テストの得点を聞く。「95点・90点・100点・90点・40点・・・」
40点??先ほどの鉛筆が動かなかった塾生だ。この塾生は先ほどのテストは「80点」だった。私は「なぜ時間を与えて練習して40点になるのか分からない。どうした?気分でも悪いのか?」と。するとその塾生は「間違えた問題ばかり練習していたので、前できた問題でミスをしてしまいました」と。でも前の答案と今回の答案を見ても別の人間が書いた答案に見える。私は「もしや・・・」と頭を過ぎった。でも疑うことはしたくない。もし私の頭に過ぎったことが真実ならば自分で正直言って欲しいと・・・。
「●●よ、本当のことを先生に言ってみろ」・・・しばらく沈黙が続いた。でも決して私から決め付ける言葉は言わなかった。するとその塾生は「前のプリントには薄く英語を書いてきました」・・・その言葉が出るや否や私は「いかんっ!!それは絶対にやっていけないことだろっ!」と隣の教室や本宅で夕食をとっている家族まで響き渡る声を発する私がいた。

「お前は今は子ども。いろいろな失敗をしてそこで学んで大人になっていけばいい。大人になって今日のようなことをしたら、人から信頼などしてもらえない。もう立ち上がれないよ。事の良し悪しは分かる年齢だろ。やって良いことといけないことの分別をしっかりつけるんだ」

その塾生の目には涙が溢れていた。その目で私を見て「はい」と頷いた。
私は塾生に試験の再試を日曜日に行うことを伝えて、その後は期末対策授業に入り込む。いつまでもクドクド言わず、まるで何事もなかったかのように授業は進む。

我々大人は子どもたちに伝えなくてはいけないことがある。どんなことも真正面から挑む生き方を伝える責任がある。逃げない勇気を持たせる責任がある。のらりくらりとうまく目の前の壁を逃れていくような生き方には、いずれ落とし穴が来ることも伝えていかなければならない。それが我々大人の義務であると思う。それを私は授業を通して、塾屋の教師として、地域の堅物親父としてこれからも発信していく。

この塾生は私が大好きな塾生。きっと私のことをわかってくれると思う。そして今度の再試ではきっと合格点を取ってくれるだろう。がんばれよ!!
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