ホロヴィッツ in モスクワ・ライヴを10年ぶり以上で鑑賞。それにしてもグールドといいホロヴィッツといい、およそ「ピアノの正しいフォーム」とは関係ないフォームですね。
まあホロヴィッツのプログラムというのが:スカルラッティのソナタとかモーツァルトとかシューベルト、ショパンのマズルカと英雄ポロネーズ、かろうじてラフマニノフとスクリャービンが入ってる程度なので、体力や筋力云々よりは・ボケてなきゃ弾けるよな〜とは思う。
さすがに上手いけど。毎度・不思議に思うのは:こんなに弾けるのに、ナゼこんなつまらない・くだらない曲をレパートリーにするんだということ。弾けるけどバカだったのかな
ホロヴィッツでなきゃ・聞いちゃらんねーような曲の数々。そこが良かったのか
ホロヴィッツ・イン・モスクワ [DVD] | |
ホロヴィッツ(ウラディミール) | |
ロンパースを着て・ベビー・ハットを被って「バブ〜」とか言いそうなホロヴィッツを観ていると、「こんな老人にはなりたくないなー」と強く思う。いや、腕前じゃなくて。でも「ホロヴィッツと腕を代えてあげる」とか「ホロヴィッツに憑依されて弾く」という申し出があったら、躊躇なく断るな〜
捨てないけど(ライヴinモスクワ)、次に聞くのはまた10年後かな
最近・暑いせいか、ペルルミュテールでラヴェルのピアノ曲ばかり聞いて自分も弾いてます。それとメシアンの「20のまなざし」の15番を藤井一興センセで。いいわぁ〜
ラヴェル:ピアノ作品全集(2) | |
ペルルミュテール(ヴラド), | |
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藤井一興 | |
90歳を過ぎたペルルミュテール最後のパリでのリサイタルに行ってるんですが、素晴らしかったんです。
歳を取ることで無駄な力が抜けて、それでいてラヴェルのようなヴィルトゥオーソ的な曲を弾いている。奇蹟だとは思いましたが、こうありたいとも思ったし、今はどうしたらそうなれるのか考えてます。
先月終わりから毎週のように台風が発生して、天候不順で湿度も高いせいもあって、肩甲骨まわり、肩、腕、首と神経痛のように痛んでます。じわ〜っと滲みるような虫歯のような痛み。そして虫歯治療で削るような鋭角的で鋭い痛みが走るの
「いた〜い・・・いた〜い」と顔にシワまで作りながら日々・暮らしてるんですが、それでもペルルミュテールのラヴェルを聞いてるんだよなアタシ
ということに気がついて『鏡』を弾いてみたら「道化師」以外は弾けたんですよ
そういえば・先月の試験で学生が弾いたメシアンの「20のまなざし」の15番も、レッスンしてた時はまだ和音を弾いてみせると痛んで、家でCDなんて聞く気にもならなかったのが、ここ2週間ほど「そういえば・やっぱり『まなざし』の15番ていい曲よね」とか思って、ロリオ、ベロフ、藤井センセと色々あるコレクションから聞いてみて:「ウン。やっぱり藤井センセがいいかな」と愛聴してるんです。
てゆーことは・ひょっとして弾けるのか
という気になって弾いてみたら、あれ不思議。先月は全然・弾けなかったのに、今は弾けるという
痺れるような滲みるような痛さの中でも治って弾けるようになって、痛嬉しいです
もうこれで最後の好転反応にして欲しい
「道化師」もフツーにCDを聞いても腕が痛くならないんです。そろそろ弾けるのかもしれません。もともと「道化師」はダサくて「英雄ポロネーズ」のように好きじゃない曲なんですが、まあこの際リハビリとして。「道化師」やドビュッシーの「喜びの島」は苦々しいけど・しょうがないとして、ショパンのマズルカやポロネーズがクラシックのピアノ曲売り場にあることは間違いだと思う。「民族音楽(World music)」に置くべき。ピアソラと一緒にね。
まだメシアンの『まなざし』の10番とか、ドビュッシーのエチュードの12番とか連打、オクターヴのエチュードは聞く気にもならないんですけどね。その時期じゃないんでしょうね。
いまだに辛いテクニックは:連打と指を開いてみっしりと詰まった和音とか、押し続ける全音符、それと同じ音型を同じ指使い(同じ腱)で弾き続けるミニマル・ミュージック。
レパートリー的にはドビュッシーのエチュード全曲とバルトークとリゲティのエチュード、メシアンの『まなざし』の10番が弾ければ完治したことになるんです。もうちょっと
練習時間は2時間まで連続出来るようになりました。それでも1日の最大練習量はまだ3時間。だから譜読みに時間のかかる複雑系現代音楽はまだ無理。うぅ〜 そうこうしてるうちに複雑系の楽譜なんて見えなくなっちゃうよ〜と思っていたら、iPadプロに取り込んで見れば良い。という実践をしている先輩ピアニストを知って、背中を見て追う事にしました。めでたしめでたし この秋に新しいiPadプロが出るらしいのを狙うわ
それにしても
ドビュッシーのエチュードなんて、10年以上前に全曲、すごく上手に弾けてたんですよ。録っておくんでした
完治したら最初にやりたいプロジェクト
ホロヴィッツ、バーカとは言いつつ、かつての演奏家はピアニストでもハイフェッツのようなヴァイオリニストでも、みんなクラシックの名曲(ショパンのマズルカやポロネーズは名曲とは言い難いけど)をまるでジャズのように、即興で弾いてるような自由さと軽快さがあって、それには本当に脱帽します。現代の演奏家がそのように弾こうと思っても、ヘンな「節回し」になって、コブシが効いてる演歌のようになってしまうだけ。これは日本人だけじゃなく、フランス人の演奏家でもみんなそうなんですよ。国籍を越えて演歌になる状態。
ナゼなんだろう。ナゼかしら
例えば・去年聞いたダルベルトの「亜麻色の髪の乙女」も、ほとんど演歌で、ヤザワと国籍を代えたほうがイイくらいの勢いだった。どうしたんだろうと思ったなー
まあヒトのことはいいや。ダルベルトもそのまま行け。ヤザワは「現代の(女)ペルルミュテール」を目指すけど
さて。台風の準備というか対策として
生後2ヶ月ほど?の子猫。風邪を引いて鼻水と目やにで目も塞がり、臭いが分からなくなってゴハンを食べなくなってしまったので保護しました。
散歩道で発見した多頭飼育崩壊現場のような家に住み着いた猫コロニー
ママはまたしても妊娠中
このコロニーに何回かゴハンをあげて、家の人に声かけをしたんですが、老人1人で認知症のようで話になりませんでした。
そしたら5日ほど前に、このコロニーのパパ猫が、なんとヤザワの家の前で鳴いてヤザワを呼んでたんです
「何かあったのかな」と思ってコロニーに行ってみれば、このチビ・ソックス(手足が白いから)がグズグズになって弱っていたという。
急いで引き返して洗濯ネットで捕獲してレボリューション(ノミ取り薬)を付けてから連れて帰ってパリスに世話を頼んだですが・・・
どういうわけかパリスは攻撃的で、チビの背中に馬乗りになって背中に噛み付いて、チビが悲鳴を上げるんです
「なんか気に入らないことをチビがしたんだな。ま、チビも学んで仲良くやるだろう。なんたってパリスは気立てがいいし」と思ってたんですが、一晩中ダメでした
チビ一匹だと淋しくて泣いてうるさいし。困った〜
それで次の日には
訪ねてきたエルちゃんとライトと3人にしてみましたが、やはりエルちゃんが「シャーッ」と怒ってしまって、間にライトが入って一晩過ごしましたが、ライトもエルちゃんもストレスでチビを攻撃するとまずいので・・・
オスカルと
一緒にしてみたら、オスカルは「かまって、かまって〜」の子猫は鬱陶しいけど、弱って静かにしてる分には別によい。ということで、ようやく落ち着いたのでした。
まだブシュッブシュッとくしゃみをする度に粘質な黄色い鼻水を飛び散らしたり垂らしてるんですが、ヤザワの見立てのホメオパシーのレメディが3日目にしてヒットして、熱も下がりガツガツと食べてウンチもするようになりました。やれやれ
治ったら多頭飼育崩壊現場の猫コロニーに返すべきか、思案中。理想は「地域猫」として手術をして、近所の人みんなで可愛がってあげてほしいんですけどね。
そうこうしてるうちにママは出産してるかもですよ・・・