ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

お金について

2005年08月28日 | 日常
最近、お金についてよく考えています。アーティストらしからぬトピックだけど。

以前はほとんど考えてなかった・・・というか、「あ~ん・・今月は10万のソフト買うから、お洋服はガマンだ~ん(泣)」とかその程度。「貯金しなくちゃ」とかね。

ここ1年くらい考えていたことなのかもしれないけど、お金ってバーチャルなもので、スタンダード・メディアなんだよね、ってこと。

お金を稼ぐということは、それはもう自分で野菜を作ったりお家を建てたりすることと一緒なわけで当たり前にせよ、お金をどう使うのか?というのは宗教とか政治とかに近いトピックなんではないか??と思い始めました。

さっきNHKスペシャルを見て、かつてタダで普及しようとした日本製コンピュータOS、TRONの挫折のことを見たことがこの日記を書いてる動機かも。

TRONは88年に東京大学のゼミが開発したOSで、タダで技術を公開して普及させれば、みんなが使うだろうからグローバル・スタンダード仕様となる、タダだからみんな喜ぶし、みんなが使えばまた技術の水準が上がる・・みんなのために!

という尊い志のもとに発表されたんだけど、アメリカから猛反発を受けて頓挫したというもの。

その後アメリカはビル・ゲイツの開発したウィンドウズでものすごい国益を上げるわけで。

難しいなー・・と思いました。TRONを開発したのは東大の先生で、そんなに高給というわけでもないだろうに、「みんなのためを思って」タダで発明を提供したかったわけだ。

一方ウィンドウズで儲けたゲイツは沢山税金を払っただろうし、それによって福祉にまわったお金もあるわけで・・

何が人のためになるのか、というのは本当に難しい。そしてお金の使い方というのは、もう人生哲学なんだと思いました。

最近、マネー本を何冊か読んだけど、お金持ちっていうのは外見からはあまりわからない、ということをどの本も書いてあるのよね。

お洋服が好きだったり、美味しいものが食べたかったりすればお金が必要なわけで、お金を使ってしまうからお金持ちになるのに時間がかかる、という。

耳が痛いわー

でもせっかくの人生、楽しく生きたいし。それに周りが不幸だったりすれば、自分も楽しくないし。人の役にも立ちたい。

それってほとんどお金が解決することなのかー・・

そうでない解決方法を「友情」とか言うんだよね。

音楽が人にできること、というのはいつも考えてるんだけど、それだけだとTRONがかつて挫折したような事態になるんだろうか?幸いなことにTRONはその後、国内のケータイ産業とかに活用されて、アジア圏にタダで技術提供をしてるらしい。

良かった 「みんなのために」という志まで頓挫しなくて

4回シリーズのNHKスペシャル見て考えてみます。。。「お金について」と「人のために何ができるのか」を。
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キネマ&ムジーク

2005年08月19日 | 文化・芸術
1920年代のサイレント映画に即興音楽を組み合わせたコンサートに行ってきましたー♪(セシオン杉並)

映画は:白黒、無声でベルリンの早朝から深夜までの1日の断片を重ね合わせた映画が、パート1からパート5まであもの。
演奏は:2台ピアノとターンテーブル(DJ)という組み合わせ。演奏は今やドイツをも代表する日本人ジャズ・ピアニストの高瀬アキさんとアレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハの2台ピアノ、DJはドイツの人気ヒップホップ・グループSEEDのDJ、イルヴァイブ。

ここ何年か無声映画に音楽を付ける、というコンサートが密かに流行ってます。

昔の映画に音楽を付けるというのは、まず映画自体の著作権が切れているので、作品を使うにあたっての煩雑な許諾、著作権使用料などの手続き、作品によっては膨大な著作権使用料などがかからない、という便利なことだらけにせよ、「無声映像」というのは音楽家にとって「こういう音楽を付けてみたい!」というクリエイティヴ魂に火がつくようで。

しかも台詞がないからずーっと音楽も遠慮しないで付けられるしね

ヤザワも映像とのコラボで好きなのは「台詞がないこと」。
映像から受ける印象を言葉とかで具体化するより、音楽で表現するというのはすごくオシャレだと思う。全然話しは飛ぶけど、「バクダッド・カフェ」というヤザワが大好きな映画があるんだけど、これはサウンド・トラックと映像がすごく良くて。もう風景というか音付きの美術作品として部屋で流しておきたくなるの。
あ、「バクダッド・カフェ」は台詞もあるフツーの映画なんだけどね。主人公は太った中年女性。なんてことないストーリーで美男美女なんて全然出てこないし。それが、音楽でものすごいオシャレなことになってるの。この音楽でなかったら別に特に面白くもないと思うんだけど。たまに見たくなってレンタル。リピーターなの。いっそDVD買っちゃおうかな!?

まあそれで、このキネマ&ムジークのコンサートも、音楽がすごく良かったの

映画自体は5部構成。演奏は1、2部はけっこう正確に映画の中の人物とか、物の動き(電車とか)をテンポで表したり、機械が写るところは無調で無機質な感じとかを表している感じが、3部は「3人でエンジョイしようよ!」みたいな感じで炸裂、4部は1、2部と逆のコンセプト?みたいな音作りで5部はまた1、2部に近い感じでリフレインしたという構成。

ピアノ自体もピアノの中の弦にモノを詰めたりしたプリペアド・ピアノでいろんな音がして面白かった
映像と合ってるの。ヤザワなんか親近感すごく感じて プリペアド大好きだから

とっても面白かったー 

このキネマ&ムジーク、月曜日は横浜のBankART1929で20:00から
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Bunkamura

2005年08月05日 | 文化・芸術
もう~ もう~

暑すぎるって~~~!!

このクソ暑い中、渋谷のドゥ・マゴでちぃ姉ことディーヴァ・三橋とランチ。

ここドゥ・マゴは、ヤザワの超!お気に入り。朝来ても昼来てもお茶に来ても夜に来ても、必ずヤザワの食べれるものがあって、美味しくて、コーヒーもフレンチ・ローストで濃いめでお代わりできるし。ワインも美味しいし。

店内も清潔で静かで落ち着くし。不思議な空間で、隣の会話とかも聞こえないような距離と音響空間。声が拡散されるのよね。同じテーブルの人とはすごく話しが弾むのに。

そして特筆すべきは:この空間の仕上げのために選ばれた?というようなウルトラC級に美形なギャルソン(ウェイター)約1名。

まるで動く芸術作品。ギリシャ彫刻より美しいかも。

その彼が、お料理を運んだり片付けたりコーヒーをついでくれたりするの。「お代わりはいかがですか?」とかゆって。


最初にカレを見たときは幻覚かと思ったね。

ちぃ姉も一緒だったんだけど、「・・・見た? スゴいねー・・あんなのがいるんだー・・」とか2人でため息ついちゃって。

コーヒーお代わりください、お水ください、とか何回頼んでもイイ感じ 濃いコーヒーの飲みすぎとカレのあまりの美貌にあやうく鼻血が出そうに・・・ やばっ!

そんなお店なので、女友達との会食はここが多いの。みんなとっても楽しみにしてて 炎天下の道玄坂を「あぢぃ~よぉ~~・・」とか言いながら歩いてくるし。フツーこんな日は仕事で外出でもしてなきゃ、わざわざ女友達に渋谷でなんか会わないって。家でクーラーかけて冷やし中華の出前でもとって電話してるって。

冷やし中華食べながらメールと電話でも済むんだろうけど、ちぃ姉に会うのも久しぶり。ちぃ姉には会いたいんだけど、それだけではこの炎天下を外出する気力に欠ける。ちぃ姉だって、「ウチに来ない?一緒に冷やし中華でもとって、ゆっくりしてけば?」とか思ってるにちがいない。でしょー?

そういう時はもうドゥ・マゴしかない 最良の解決策で、最大の動機となりえるの。ヒューマニズム・万歳

でもそうは言っても、そのカレも毎日いるわけではなさそう。という情報は、マゴの前のアート・ショップ、ナディッフの店長イガラシさんの談。ナディッフもマゴもガラス張りのお店なので、店内はお互いよく見えるの。オシャレなショップ、ナディッフはゲイシャ・ファームのCDを日本で一番最初に扱ってくれたお店。ヤザワもちぃ姉もカード買ったり本買ったりCD買ったりと渋谷に行ったら立ち寄るお気に入りのお店の1つ。インテリで静かな感じの優しい店長とお話するのも楽しみのひとつ。

そこで「イガラシさん、あのマゴの中にいる、白百合のよう・・てゆうか白鳥のような美青年、見えますか?」と持ちかけてみました

ぴく、と優しそうなイガラシさんの表情が・・曇った? 「へえ~ どれ?」とお店の外に一緒に出てくれました。でもなんか、いつになく攻撃的な雰囲気。あれれ??「え?美青年??どこに?」って。

「え~と、まずここに1人!」とイガラシさんを指したら、にっこり。いつもの優しい感じになったぞ。よし、今だ!「それとあそこにイガラシさんとは違うタイプの美青年が。見えますか?」と聞いたら、また表情が・・・

「あ~~・・そのヘンをよく歩いてそうなボウヤですねー」って。でも焦ってた(ナゼだか・・)ヤザワは、「ええっどこっどこらへんを歩いてるんですかっ」とかマに受けて聞いてしまったら、「そのへん、いくらでも歩いてるじゃないですかっ ほらっ」とか似ても似つかぬ人を指差されて。ボー然。

ここで黙ってたちぃ姉が、「ううん、似てない~・・」とひと言。テンションが下がりました。

「これからちょくちょく遊びに来たいんですが、来るとイガラシさんにまとわりついてメイワクだと思うので、あのカレを見てマゴでお茶したりしてイガラシさんから気をそらそうかと思って。なので、いついるかちょっと見ててもらえますか?」って頼んだら、「そんな僕がヘンだと思われるようなことはできません」って

まーそらそーだー

「じゃ、電話したらちょっと様子みてくれますか?いるかどうか?」って聞いたら「まあ・・それくらいなら」ってシブシブ承知してくれたゾ

それが1年前とか。

去年の夏も、ものすごい猛暑で部屋でクーラーかけてバニラとヘバってて。秋口に久しぶりにどっかのコンサートでイガラシさんと偶然会ったら、「カレ、お盆の1週間は見かけなかったけど、ほぼ毎日いますよ?」って教えてくれたの。

やっぱり優しいな!内面が表に現れてるよ、イガラシさん 「ええ~ じゃ、マゴでランチしてナディッフにも遊びに行きます~」とかゆったら、にっこり。

それから冬くらいは全然そのカレがいなかったらしい。「全然見かけませんねー・・やめたんじゃないんですか?」って。
そう、マゴは相変わらず行ってたんだけど、確かに全然そのカレはいなかった。そしたらまた5月くらいに偶然フィリップ・グラスのウェルカム・パーティーで会ったイガラシさんが「最近またあのカレがたまにいますよ? あれーやっぱりいるんだーとか思ってー」って教えてくれたの。「ウチのお店の女の子にどう思う?って聞いても、別にー、全然気がつかなかったー、って反応なんですけどね」って。

まあなので、もうそのカレがいるかどうかということは確かめず、ちぃ姉と「いるといいね」と期待して行くことにしたの。だっていないと分かると出かける気力が萎えるし。ちぃ姉は明日から松本の別宅(おっと!)に2週間行っちゃうし。今日しかお互い8月は予定が合わないし。


ちなみに今日はいませんでした。

でもちぃ姉と久しぶりに会って、楽しかったな ちぃ姉と喋ってると、お互い色んなことを「一緒にやろうよ!」ってノリになるの。やっぱり私の尊敬する大好きな歌手 出かけてよかった
秋にまた一緒にライブをするかも

ほんとーに暑くて参ったけど。でもマゴの中は涼しいし。ゴハンは美味しいし。コーヒーもフツーのギャルソンが持ってきてくれたので2杯しか飲まなかったし。

あ!でも今日はちぃ姉はイガラシさんに会いそびれたんだよね。私が先にマゴに着いて、ちぃ姉がいなかったからナディッフに遊びに行ったら、書類を抱えたイガラシさんが出かけるとこで。「あ!どうも!これから出かけるんですよ!」って。「ちぃ姉と待ち合わせなんです」って言ったら、ちょっとガッカリそう。「そうですかー・・じゃあ!」って。

ちぃ姉に、「ちょっと前にイガラシさん出かけたよ?」って言ったら、ちぃ姉もすごくがっかりした顔。


文化村には素敵な名物男が約2名。

お出かけあれ!
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