高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、45年の歴史をもつ共同購入の会です。

畑作入門一歩前 その②

2014-10-18 09:00:00 | 連載
小幡 尚

私が高知に住むようになって今年で14年になります。
当地に来るまでは、「北海道人」でした。
本州に住んだことはありません。

 故郷は、十勝(とかち)です。
十勝の中心である帯広市で生まれた後、
中学卒業までに管内のいくつかの町村に住みました。
小学校の3年から卒業までは、中札内村に住んでいました。


 中札内村、といってもほとんどの人は知らないでしょう。
十勝平野の南部、日高山脈の東方に広がる
人口4000人ほどの農村です。1947年の開村以来、
町村合併を行なわずに存続しています。

 小学校では、クラスメートの大半が農家の子でした。
そのほとんどが専業農家だったと思います。
現在、跡を継いでいる人も多いことでしょう。
主な作物は、ばれいしょ(じゃがいものことです)・
大豆・小豆・てん甜さい菜・小麦などです。近年では枝豆が有名です。
米は作っていません。畑作以外に、養鶏と酪農も盛んです。


 村の中心部から少し離れると、畑や牧草地が遠くまで広がっています。
畑と畑の間には、防風林が長く延びています。
そのような風景の中で少年時代を過ごせたことは
幸運だったと思っています。

 わが家は農家ではありませんでしたが、
農村の中で、農家の子たちと一緒に育ったことで、
農業に対する親しみと敬意をごく自然に身につけることができました。

 しかし、なぜか、原風景である十勝とは
気候も地形も全く異なる当地で畑作に挑戦することになったのです。          (つづく)

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする