あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

今治城自然観察会1 植物編

2022-09-16 23:17:44 | 植物
 NOP法人「森から続く道」副理事長小澤潤さんの案内で今治城お濠周辺の植物や生き物を見せていただきました。
 
 今治城

 
 日本100名城、3大水城にも選ばれている海のそばにある城です。馬に乗った武士の像は築城者藤堂高虎。城は明治時代に取り壊され今残っているのは石垣と内堀のみ。他はコンクリート造りになっています。
 
 入場門を入って

 
 内堀。海水を取り込んでいます。もともとは砂地で、地盤を強くするため石垣の下に犬走が造られています。



 その犬走を歩くにはかぎの掛かった戸を抜けなければなりません。特別な許可をいただいての観察会でした。
 野面積みの石垣は石灰石。石灰石に相性の良いシダが生えていました。絶滅危惧種です。


 石灰岩の間に生えるこのシダは乾燥に強いシダと思われていました。逆に水分過多には弱いのではないかと仮定して水たっぷりの中で育ててみたらめちゃくちゃ大きくなって、実は水が好きなんだと分かったそうです。でも、乾燥した環境で生きていける力を持っているのだと、それがこのシダの本当の姿だと分かったそうです。
 
 では、この石灰岩はどこから来たものか。石垣にするには弱いと思われるのですがー
 石灰岩に開いている貝のついていた跡。その貝の中にオオヘビガイがあって、その貝は、このあたりでは岩城島しかいなかったそうです。それで、ここに築かれた石垣は島から運ばれてきたことがわかります。
 
 植物と歴史と結びつけて研究することもできる、と小澤先生は言われました。小澤先生は元警察官、異色の履歴の持ち主です。その発想、とても面白いなと思いました。
 
 ツメレンゲ?  多肉植物ですね。
 

 
 水面近くが赤くなっていて
 なんとかの呪いで堀の水が赤いと言われてきたそうです。正体は藻(苔かも?)  
 淡水性だそうで、海水の入っている堀になぜ?

 
 そのわけは、石垣の間から淡水が湧き出ているから。なので海水の入り込むこの堀には、鯛などの海の魚と一緒にメダカも住んでいるそうです。
 ほんのちょっと歩いただけなのに不思議な話がいっぱいで前に進みません。
 
 ついにお目当ての植物のところに来ました。 



 
 私が長年探していた植物、「ウマノスズクサ」



 もう7,8年も前のこと、うちのハウスの中でジャコウアゲハらしいチョウを見つけて以来、その食草となるウマノスズクサがどこかにあるはずだとさがしていましたが、よく似た葉っぱはあるもののどれもウマノスズクサではありませんでした。
 別の観察会で小澤先生と親しくなった娘がその話をすると、今治城に生えているから、とわざわざ許可をとって案内してくださったというわけです。
 
 今の時期、花が咲いて、ジャコウアゲハの幼虫もいて、と条件がそろう時期のはずでしたが、花は一つも見つかりませんでした。
 かろうじて咲き終わった花が一つ
 
 
 ウマノスズクサには毒があって、ジャコウアゲハしか食べないから、穴が開いていたらジャコウアゲハの幼虫がいるはず・・・ということでかなり真剣に見てみたのですが、穴あきの葉っぱも見つかりませんでした。
 しかし、本物のウマノスズクサを見たおかげで、ほかのよく似たつる植物(トコロとか、ヒルガオなど)との違いが分かってきました。 ウマノスズクサは、葉の厚みが薄く、触った感じも柔らかでした。
 
 
 
 そのほかの植物
 特に変わったものではないけどーツルボ
 石垣の間に、敵を見下ろす兵士のように群れ咲いているのが面白い。そばに生えているのは多分アオツヅラフジです。

 
 絶滅危惧種のなんとか
 
 よく見ると地味ではありますがスターチスに似ていました。その通りで、スターチスの仲間です。
 
 葉っぱがスプーン状
 
 
 松に寄生するマツヤドリギ


 
 初めて見ました。
 
 以上、わたしの心に残った植物を紹介しました。が、
 情けないことに名前を一つも覚えてないのです。
 
  ※石垣等の説明にも間違いがあるかもしれません。もし違っていたらお許しください。希少な植物については先生にもお聞きして盗掘の心配の少ない場所ということで書かせていただきました。
 

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
みーばあさんへ (あた子)
2022-09-18 00:27:57
今治城がこんなに魅力的だったとは・・・近くにあるお城ですのに知りませんでした。
今回、プロの方に案内していただいて楽しさ倍増ですよ。植物学も奥が深い。だけど名前もすぐ忘れてしまって(汗)
絶滅危惧種などブログに載せるはどうかなと思いましたが、構わないということでした。ちゃんと管理され一般の人が入れない場所でしたからね。逆にこういうところを見せていただけてラッキーでした。
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ぴあ野さんへ (あた子)
2022-09-18 00:23:03
お城がお好きだったんですよね。
わたし、今治城についてはあまり知らなくてー それに今回は植物がメインでしたからお城の話は割愛しましたが、藤堂高虎の手腕が随所に残っているそうです。ぜひもう一度おいでください。
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モコさんへ (あた子)
2022-09-18 00:19:16
モコさんでよかったですか? 再びコメントありがとうございます。
特に何とか教室とかで植物の勉強をしているわけではなく好奇心だけで動いています。市の自然観察会とか、仲間内の里山歩きとか・・・講師の先生もいればネットが先生の時も。
名前はなかなか覚えられないですね。細かい分類はできません。ざっと大まかなくくりでいいや、と思ってしまいます。ただブログに書くときはもう一度調べなおしはします。できるだけ間違いは書きたくないので。おほめいただいて恐縮です。
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おはようございます (みーばあ)
2022-09-17 09:03:48
おはようございます
貴重な植物が生息していたり興味深いところですね
特別に歩くことが出来て珍しい植物も観察出来て素晴らしい
植物や生物と歴史の関連性
色んなことが分かるものなんですね
でも、本当に不思議な環境なんですね
海の魚がいたり淡水の魚がいたり
念願のウマのスズクサを見ることが出来たんですね
良かったですね
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今治城 (ぴあ野)
2022-09-17 05:50:03
何年か前に村上水軍&今治城を訪ねました。
今治城はまさに海城で感動しています。
海の魚がお堀に泳ぐとか、石垣のお話とかを、
そこで知ったことを思い出しました。
で、「犬走りが良いなぁ」「歩いてみたいねぇ」と話したことも・・・
あた子さん、羨ましいです。地元ならではですね♪

ジャコウアゲハとウマノスズクサのお話も
おもしろいです・・・
またいずれ、出かけるつもりなので、興味深いご記事をありがとうございました。
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Unknown (asateru0628)
2022-09-17 05:00:40
あたこさんは、趣味とはいえ凄く詳しいので感心しました。
先生までいるって習っているなのかしら?
絶滅危惧種が沢山あるのですね。
植物は、名前を覚えられない私です。
似ているのが沢山あって頭の中では、混んがってしまいますよ。
あたこさんは、凄いですね。
探求心があり更に感心しました。
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