用事があって実家へ行ってきました。車のドアを開けたとたん聞こえてきたカエルの合唱。子どもの頃から聞き慣れたツチガエルの声。田んぼに水が張られると、うるさいくらい聞こえてきたものです。もう少し夏に近づくと、窓ガラスにはアマガエルがたくさんへばりついて、灯りによってくる虫を食べていました。カエルさえも懐かしい思い出です。
ついでに近くの川でホタルを見て帰って来ました。
うちで聞こえるカエルの声といえばウシガエルの声です。もう10年以上も聞いています。
去年、その声が途切れがちになり、聞こえなくなりました。ついに亡くなったか・・・と思っていたら、今年はなんだか元気そうな声が聞こえるのです。
果樹園地帯には水のあるのは貯水タンクだけ。ドラム缶くらいの物から畳2畳分くらいの大きなものまで、コンクリートでできています。いろいろな場所にあるのですが、ウシガエルはそこに住み着いているようです。たった1匹ではなくて何匹かいるようなのですが、どこにどれだけいるのか、子孫代々そこで暮らしているのか、あちこち移動しているのか、一匹が長生きしているのか、まったくわかりません。謎の多いカエルです。
4月頃、あるタンクにはミズカマキリがいました。
こんなに集まってどうしたんだろう。卵から孵化したばかりなのかな。ミズカマキリはたしか肉食だったはず。こんなところには魚もいないし、生きていけるんだろうか?
数日後見に行ったら藻が広がって何も見えませんでした。もしかしたら、どこかへ飛んで行ったかな?
でもやっぱりいるかもしれない。半月もしてまた覗いてみたら
なにやらとろろ昆布みたいな藻に覆われてきたない。そして奇妙な形の藻に、花が咲いていました。
写真の黒く穴があいたようになっているところ。これが何者かが潜った場所です。大きさから見てウシガエルだと思います。
へえ、ここにもウシガエルが住んでいたのか・・・
この高い壁、ウシガエルは登れるんでしょうか。アマガエルはガラスの窓にでも平気でへばりついていましたが。登れなかったら一生この狭いタンクで生きていくんだね。ここに何匹のカエルがいるのでしょうか。複数のカエルが代々住み着いて命を繋いでいるのでしょうか。やっぱり謎だらけです。
でも、この小さな世界で、案外平和に暮らしていたりして。少なくともヘビやイタチに襲われることはないでしょう。「井の中の蛙大海を知らず」というけれど、大海を知らなくても幸せに暮らすことはできるのではないかと思うようになりました。
緊急事態宣言の2ヶ月ほど、この田舎での自粛生活はさほど苦しいものでもつまらないものでもなく、のんびりとすごしたわたしです。
余談ですが、
山の中の遊び場でアマガエルを見つけました。