そこを通る度寂しくなる家。なぜなのかわかりません。
一人のおばさんがひっそりと住んでいて、いつから住んでいるのかわからないけれど今までにたった一度しか姿を見たことがありません。白髪頭で腰が曲がり、思っていたよりずっと高齢のように思いました。
家のそばに高い生け垣に囲まれた畑があって、上からちらっと見える枝枝から、柿やキーウィなどの果樹が植わっているのだと想像ができました。が中を見ることができません。誰にも姿を見せず、道にはみ出した草は、生け垣の内側から手を伸ばして引いていました。夕暮れ時生け垣のそばを歩いていたらいきなり地面にぬっと手が出てきて肝を冷やしたことがあります。しかし孤独というのでもなくときおり子どもさんやお孫さんが訪ねてきているのを知っていました(見るのは車だけですけど)
そんなおばあさんが亡くなってからこの家をみるたび寂寥感がこみあげるのです。ああ、ここにはもう誰もいないんだなあと。
先日、生け垣の隙間からちらっと白いものが見えたような気がしました。 わたしは隙間から中をのぞき込んでみました。40年以上ここに住んで初めてこのうちの畑をのぞき見してみたのです。そこにあったのは
ちらほらと咲き始めた白梅の木でした。いろいろな果樹を植えていたんですね。
そこで不意にあの有名な和歌を思い出したわけです。
東風ふかば にほいおこせよ 梅の花 主なきとて 春をわするな(春なわすれそ)ー菅原の道真ー表記は正確ではありません
主がいなくなっても木々の花はちゃんと季節の巡ってくるのを忘れず咲くものです。
もう一軒、春になるときれいな花を咲かせるおうちがあります。空き家になって久しいのですが、ときおり誰かが手入れしているようです。
ツバキ
しだれ梅
よく見るとメジロが数羽花に来ていました。
それから、道ばたの小さい空き地にある梅の木。もうここが誰のものなのかわからないくらい雑草だらけになっているのですが、かつては誰かが管理していたのであろうことが、この梅の木でわかります。
年々樹勢は弱っていると思うのですが、花はびっしりとついています。
よく見るとあっちとこっちとで花が違うのではないかしら。
これは萼が赤いです。そのため全体がほんのりと薄赤く見えます。
一方こちらは
しべの部分がわずかに緑がかって見えるます。
幹を見ると、それは2本の梅の木でした・・・今までずっと1本だと思ってた・・・
根元には太い蔓がのびていて、夏になるのを手ぐすね引いて待っているようです。すぐに蔓に覆われて葉がなくなっていくでしょう。せめてあの蔓を下の方で切ってやりたいな、もはや誰も文句は言ないでしょうから。
ところが
はっと気がつくとセーターやらスカートやらにセンダンの種がいっぱい!こりゃいかん、蔓退治は断念しました。夏、種がすっかりなくなってからね。
500くらいついていたんですよ(ごていねいに数えながら取りました)全部取り除くのにえらい時間がかかりました。
一人のおばさんがひっそりと住んでいて、いつから住んでいるのかわからないけれど今までにたった一度しか姿を見たことがありません。白髪頭で腰が曲がり、思っていたよりずっと高齢のように思いました。
家のそばに高い生け垣に囲まれた畑があって、上からちらっと見える枝枝から、柿やキーウィなどの果樹が植わっているのだと想像ができました。が中を見ることができません。誰にも姿を見せず、道にはみ出した草は、生け垣の内側から手を伸ばして引いていました。夕暮れ時生け垣のそばを歩いていたらいきなり地面にぬっと手が出てきて肝を冷やしたことがあります。しかし孤独というのでもなくときおり子どもさんやお孫さんが訪ねてきているのを知っていました(見るのは車だけですけど)
そんなおばあさんが亡くなってからこの家をみるたび寂寥感がこみあげるのです。ああ、ここにはもう誰もいないんだなあと。
先日、生け垣の隙間からちらっと白いものが見えたような気がしました。 わたしは隙間から中をのぞき込んでみました。40年以上ここに住んで初めてこのうちの畑をのぞき見してみたのです。そこにあったのは
ちらほらと咲き始めた白梅の木でした。いろいろな果樹を植えていたんですね。
そこで不意にあの有名な和歌を思い出したわけです。
東風ふかば にほいおこせよ 梅の花 主なきとて 春をわするな(春なわすれそ)ー菅原の道真ー表記は正確ではありません
主がいなくなっても木々の花はちゃんと季節の巡ってくるのを忘れず咲くものです。
もう一軒、春になるときれいな花を咲かせるおうちがあります。空き家になって久しいのですが、ときおり誰かが手入れしているようです。
ツバキ
しだれ梅
よく見るとメジロが数羽花に来ていました。
それから、道ばたの小さい空き地にある梅の木。もうここが誰のものなのかわからないくらい雑草だらけになっているのですが、かつては誰かが管理していたのであろうことが、この梅の木でわかります。
年々樹勢は弱っていると思うのですが、花はびっしりとついています。
よく見るとあっちとこっちとで花が違うのではないかしら。
これは萼が赤いです。そのため全体がほんのりと薄赤く見えます。
一方こちらは
しべの部分がわずかに緑がかって見えるます。
幹を見ると、それは2本の梅の木でした・・・今までずっと1本だと思ってた・・・
根元には太い蔓がのびていて、夏になるのを手ぐすね引いて待っているようです。すぐに蔓に覆われて葉がなくなっていくでしょう。せめてあの蔓を下の方で切ってやりたいな、もはや誰も文句は言ないでしょうから。
ところが
はっと気がつくとセーターやらスカートやらにセンダンの種がいっぱい!こりゃいかん、蔓退治は断念しました。夏、種がすっかりなくなってからね。
500くらいついていたんですよ(ごていねいに数えながら取りました)全部取り除くのにえらい時間がかかりました。