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松茸ご飯


 ことしも大ふんぱつして松茸を買ったで。ワシがなんぼ貧乏人やゆうても、年にいっぺんぐらい松茸は買える。ちゅうても、なんぼなんでも国産やない。今年はカナダ産のを買った。そごうの地下で買ったんやが、1パック2本入りが1500円。4本買ったから3000円した。一食の食材にこんなに使うのんは大散財や。
 松茸はなんであないに高いのか。とれる数が少ないから。人工栽培でけるようになったらもっと安うなるやろ。松茸はたしかに香りは良いが、味はどうやろ。そうおいしいきのこやないんとちゃうか。椎茸は人工栽培でけるから、やすうにそのへんになんぼでもあるけど、味は椎茸のほうが松茸よりうまいんちゃうやろか。
 昨年亡くなった畏友石飛卓美の本業は椎茸栽培。いちど遊びに来いといわれていた。ワシは椎茸は好物。石飛宅に泊めてもらって、椎茸をたくさんお土産にもらおうと思っていたが、今はそれも叶わず。
 さて、この大散財松茸をどう料理しよか。なんせ4本しかない。まず、定番の土瓶蒸しは外せない。あと天ぷらとかホイル焼きもいいけど、少ない量で大きな成果を期待して、炊き込みご飯といこ。
 お米は洗って吸水しておく。炊飯器を使えば簡単だが、土鍋で炊くぞ。お米を入れて、同量のダシを入れる。調味料は薄口醬油と塩、味醂、酒。ホコリをはらってスライスした松茸を並べる。
 フタをして中火で加熱。蒸気が噴出したら、弱火にして15分炊く。15分したら火を止めて、15分蒸らす。これででき上がり。土鍋でご飯を炊くとふっくらと炊き上がる。それに炊飯器ではできない香ばしいおこげができるのがうれしい。
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5位DeNAに連敗!

うまいこといかんもんやなあ。きのうは先発メッセンジャーが好投したけど打線の援護がのうて負け。きょうは打線は活発によう打ったけど、先発能見が全然ペケ。投打が噛み合ってへんゆうこっちゃな。12連戦の1戦目2戦目、5位DeNAに連敗。なんで今のDeNAに負けるんかようわからんけど、連敗してしもうたわ。
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あかんな。こりゃ。

 毎度のことであるけど、好投するメッセンジャーを見殺し。チャンスだけはふんだんに作って、残塁の山をきずく。さして強力とも思えんDeNAピッチャーをなぜ打てんのや。で、もたもたしとるうちにこっちのバッテリーミスで負け越し。とても優勝をねらおかゆうとるチームやないな。あかんな、こりゃ。
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グラスを置く

「ありがとう。おかげで助かったよ」
 備品がほとんど無くなった事務室で、M社長は何度も頭を下げた。この社長とのつき合いは長い。もう20年になる。
 大手の運送会社を辞めて、このS市でトラック1台から始めた運送会社だ。そのころの社長はまだ黒々とした頭をしていた。それが、わずかに後頭部に白髪が残っているだけで、ほとんど毛がなくなった。
 彼の会社は順調に成長したといっていい。運送会社以外にも倉庫業も始めた。家電量販店と契約して家電製品を保管する倉庫を2棟造った。
 ここにトラックを納車している自動車販売会社は、私の会社とは系列会社だ。倉庫業も始めたとのことを自販社の営業から聞いて、私がフォークリフトの売りこみに来たのは20年前だ。倉庫業にフォークリフトは不可欠。最初の商談で3トンのカウンターバランス式フォーク1台と、リーチタイプのフォークリフト2台の注文を受けた。それから、フォークリフトの買い替え、メンテナンスの受付、と何度もこのS市にやってきた。いつも一泊する。もうこのS市に来ることはないだろう。
 駅前のビジネスホテルに泊まる。ホテルの近くの回転寿司で夕食をすます。近くをブラブラ歩く。 駅前に商店街がある。夕方7時。もう閉まっている店が多い。シャッターに「貸し店舗」の張り紙がしてある店が目立つ。商店街を奥へ歩く。小さなバーがある。「海神」とランタンにはある。久しぶりだ。
 ドアを押す。カラン。カウベルが鳴った。客はいない。私が最初の客だろうか。マスターがグラスを磨いている。目があった。マスターは目礼をした。カウンターに座る。
「いらっしゃい」
 おしぼりを出してくれた。
「水割りで」
「はい」
 マスターは私のジョニ赤のボトルを取り出して、水割りを作った。グラスが置かれた。飲む。アルコールが心地よい。改めて思った。静かないい店だ。
 この店に来るのも、これで最後だろう。今月末で、私も定年退職だ。フォークリフトの営業を30年。何台のフォークリフトを売ってきただろう。何軒の顧客と仕事をしてきただろう。その中でも、昼に会った社長のところは、一番の上得意だった。それが近年、運送業の仕事量が大幅に減少した上に、家電量販店が倉庫の契約を終了するといってきた。
 今はなんとか会社に金もある。倒産して迷惑をかける前に会社解散をすることになった。ついては不要になったフォークリフトを中古車として売りたい。買い手を探してくれと頼んできた。買い手が見つかり、きょう社長に知らせに行ったというわけだ。
「おかわり」
「はい」
「マスター、オレ、今月で定年だ。もう、この街に来ることもないだろう」
「そうですか」
 マスターは伏目がちにグラスを置いてくれた。
「Mさんは最近来るか」
「運送屋のM社長さんですか」
「うん」
「先月来られました。Mさん、引越されるんですって」
「そうらしいな。きょう、オレ、お会いしたよ」
「お元気でしたか」
「身体はね。おかわり」
 ジョニ赤のボトルが空になった。
「お、もう空か。これ飲んだら失礼するよ」
 カラン。空のグラスの中で氷がなった。静かにグラスをカウンターに置いた。
「それじゃ、元気でね、マスター」
「ありがとうございました。お元気で」
 ドアを開ける。うす暗い商店街に出る。

 ボトル2本分、バー海神の閉店が近づいた。

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JR まや


 JRのまや駅である。ごらんのように工事中である。なんでも、来年2016年の春に開業予定とか。2003年のさくら夙川開業以来の新駅である。駅名は「まや」になるのか「摩耶」になるのか未定だそうだ。
「摩耶」というと摩耶山という山が神戸にはある。六甲山系の山で標高702メートルであまり高くはないが、この山からの神戸の夜景は素晴らしい。摩耶の名を持つものとして、旧日本海軍の巡洋艦摩耶があった。また、海沿いには摩耶埠頭がある。阪神高速でこの摩耶埠頭方面に降りようと思えば摩耶インターで降りればいい。また摩耶ロッジをSFファンどもが全館借り切って、夜どうしどんちゃん騒ぎをしたこともあった。いろんな「摩耶」があるが、このたび摩耶駅ができるわけだ。
 このあたりは北から、阪急、JR、阪神と三つの鉄道が並行して東西に走っている。とうぜん客の取り合いをしているわけだが、阪急と阪神は今は資本がひとつだし、あいだにJRをはさんで南北にはなれている。それに阪神、阪急は線路が通っている土地柄もちがうし、客層も違う。阪急はええし、阪神は庶民的。あいだのJRがこの両私鉄と熾烈な競争をしているわけ。このJRと阪急との競争が2005年の福知山線脱線事故の要因のひとつだといわれている。事故の反省は充分になされていると思われるが、JRといえども今は民間企業だから、競合する阪急阪神に負けるわけにはいかない。そういう意味からも、この「まや」駅を新設したのだろう。ここのすぐ北に阪急王子公園、すぐ南に阪神西灘がある。この両駅の乗降客をいただこうという算段だろう。
 しかし、JR西日本も神戸線の新駅はもうこのあたりで終わりにしたらいいだろう。地図を見てもらえば判るが、阪急、JR、阪神の駅の分布は実にバランスよくできている。駅の間隔のことである。阪急は駅の間隔が広い、阪神は狭い、JRはその中間。阪神の御影と石屋川、御影と住吉などは、ホームの端に立てば隣の駅が見える。阪神の特急停車駅間は阪急なら普通電車の間隔だ。だから、鉄道利用者とすれば、この三つの鉄道をうまい具合に使い分けることができるのだ。JRもこれ以上駅を増やすと阪神並みになるぞ。
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阪神、中日には勝ったけど、もっと打たなあかん

 阪神が、本気で優勝しよと思うたら、絶対にやったやらあかんこと。下位球団にとりこぼすこと。最下位中日にゃ負けるわけにはいかん。
 で、きょうの中日先発は、ようけおる天敵の一人大野。さい先よく、2回、新井のツーランで先制。ところがこの2点になかなか追加点を取れへん。8回にやっとマートンの犠牲フライで1点プラス。
 藤浪はランナーを出しながらも要所で三振をとって8回をゼロにおさえて呉昇桓に直結。呉昇桓40セーブ目。
 ま、かったからええけど、もうちょっと打たなあかんな。ゴメス、そろそろ考えなあかんのんちゃうん。
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9月も半ば。涼しくなってきたな。


 だいぶん涼しくなってきた。気温が30度をこえなくなった。小生は暑いのは好きなほうだが、やはり温帯地方で生まれた生き物だから、ほんとういうと、涼しい方が快適なのだ。でも、20度を下回るぐらいになると寒い。だから、これぐらいの気温がづっと続いてくれるのが一番ありがたい。
 9月も半ば。もうすぐ10月だ。今はお酒はビールを飲んでいるが、10月からは日本酒に切り替える。お酒のアテもお鍋にする。寒い季節がやってくる。嫌だなあ。
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ソロモンの偽証 前篇 事件


監督 成島出
出演 藤野涼子、板垣瑞生、石井杏奈、永作博美、松重豊、小日向文世、黒木華
 
宮部みゆき作品の映像化は失敗することが多い。「模倣犯」は原作は素晴らしかったが映画はクズであった。そんわけで多少心配しながらこの映画を観たしだい。なにせ原作は大傑作で、小生は2013年度のベスト1にした。あの長大な小説をどう映像化するのか興味があった。
結論からいう。及第。条件付でお勧め。その条件とは、原作を読んでからこの映画を観るということ。今は文庫も出ているので読みやすいだろう。あの長い小説をそのまま1本の映画にするには物理的に無理。だから全篇後篇の2本の映画にしたのは正解だった。ただ、映画は原作のダイジェスト版の感はいなめない。とつぜん容疑者の自宅が火事になったり。担任の教師の自宅マンションの防犯カメラの映像がとうとつに映ったり。原作を読んでいないとなんのことかわからない。
話は、学校で転落死した生徒がいる。警察は自殺とした。しかし、これは他殺であり犯人を知っているとの告発文が校長、担任教師、同じクラスで刑事の娘に届く。この刑事の娘が主人公の藤野涼子。この涼子が真相を探るため学校で裁判をやるといいだす。
中学生が大人を説得しながら殺人事件の裁判。とても現実ではありえない話を、原作では宮部が腕力で読者を納得させてしまう。映画は、このあたりは、なんとか及第点をやれる。これは主役の藤野涼子の演技のたまものではないか。藤野はこの映画のためにオーディションで選ばれた演技経験のない素人だが、原作の藤野涼子のイメージに非常によく合っていた。なかなかの熱演で優等生で生真面目な涼子をよく演じていた。ただ、藤野涼子は優等生ではあるが、イヤな女のところもある。そこのところの表現は少し足りなかった。
藤野をはじめ、弁護人神原和彦役の板垣たち、生徒たちを演じた子らはみんなうまかった。その中でも特に、この物語の重要なキーとなる人物三宅樹里をやった石井杏奈。いじめにあって足げにされている時の目、暗闇で妖しく光る目。目の演技だけで樹里の持つ心の闇を表現していた。よく女優を表現するのに小悪魔というが、小がつかない悪魔的な演技を披露してくれた。主役の藤野涼子より三宅役の石井杏奈の方が良い女優に育つのではないか。
 後篇も観よう。   

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サルティンボッカ


 これ、サルティンボッカといいます。イタリア語で「口の中にとびこむ」という意味だそうです。それほどおいしい料理ということです。
 肉は豚ヒレ肉を使いました。この豚ヒレ肉に軽くこしょうします。塩はふりません。肉にセージをのっけます。セージがなければバジル、バジルも無ければシソの葉でもいいんですが、この料理にはセージの香りがいちばんあってます。その上に生ハムを置きます。生ハムはけっこう塩分があるので、ヒレ肉に塩しませんでした。
 肉、セージ、生ハムをはさんだものを押さえて密着させます。これに小麦粉をまぶして、フライパンにオリーブオイルを取って焼きます。生ハム側を下にした方がいいでしょう。両面を焼いたら白ワインをしれて少し煮ます。
 肉を焼くのと同時進行でソースを作ります。トマトを細かく刻んで小鍋に入れて加熱します。モッツァレラチーズをちぎって入れて、チーズが溶ければできあがりです。
 焼けた肉をお皿に盛り付けソースをかけます。みどりのベビーリーフを添えましょう。
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負ける戦略も大事やな

 金曜日の黒田に続いて、きょうは、またマエケンに手もなくひねられてしもうた。あと広島とはなん試合のこってるんやろ。どうせ、ジョンソン、黒田、前田が先発やったら勝てへんねんから、対広島戦はそれ以外のピッチャーの時にはしっかり勝っとかなあかん。そういうことからも昨日の引き分けは痛かったな。
 これからは、この3人が広島先発やったら阪神も4本柱以外のピッチャーでやって、それ以外のピッチャーの時に4本柱でしっかり確実に勝たなあかん。これからは全部勝てばええけど、それは現実的やない。どこで負けるか、どう、負けるか。いくつ負けるか。負ける戦略が大事や。
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桂文之助独演会に行ってきた


 桂文之助独演会に行って来た。場所は、新神戸オリエンタル劇場。地下鉄新神戸駅のすぐ上。
 午前中、会社で仕事。さんちかでラーメン食って、新神戸に着くと12時30分。開場は1時30分だから、だいぶん間がある。テラスのベンチで読書。気持ちのよい風が吹くいいお天気。
 さて、時間になった。トップバッター桂鯛蔵さん。演目は「阿弥陀池」なにをあわてたはる鯛蔵さん。「間」のない噺となっていた。
 2番目の出し物は文之助さんの「星野屋」関東では「おめかけさん」関西では「おてかけさん」の噺。文之助さんの演じる女性は色っぽくてかわいい。トリ前は桂出丸さん。演目は「寄合酒」元気いっぱい。勢いのある噺であった。出丸さんずいぶんうまくなった。
 さてトリはもちろん文之助さんの「地獄八景亡者戯」ご存知大ネタである。この大ネタを文之助さんがどう演じるか楽しみ。文之助さんさすがである。阪神時代の新井貴浩と違い、力まず固まらず、肩の力が抜けた、実に自然体でこの大ネタに取り組んではった。えらいもんで、文之助さんの話し方の奥に、師匠枝雀の面影がちらちらと垣間見える。子弟というものはエライものです。
 この「地獄八景」文之助さんの大師匠桂米朝が発掘定着させた噺だが、米朝師匠の弟子で文之助さんの師匠の桂枝雀は、だいぶんアレンジした枝雀タイプの「地獄八景」を演じていたが、さて今日の文之助さんはどうか。この噺の米朝と枝雀の一番の違い。閻魔登場のシーンだろう。
「きょうは閻魔さんの顔をご覧にいれる」「閻魔の出御、下におろう」ここで米朝師匠はうんと口を開いてコワイ顔をする。
「これやるとしばらく元に戻りまへんねん」枝雀師匠は扇子から顔を出してニコーと笑う。枝雀師匠は顔でオトしているわけである。
 文之助さんは米朝タイプであった。「これやるとしばらく元に戻りまへんねん」もゆうてはった。
 サゲも「大黄飲んで下さなしゃあない」やった。この大黄のサゲの前フリを前半のヤブ医者の下りでちゃんと伏線をはってはった。全体としては文之助さんの「地獄八景」は米朝師匠を受け継ぐオーソドックスなモノであった。ただ、この噺らしく最新の情報のくすぐりを入れてはった。もちろん米朝師匠があっちへ行かはったこともくすぐりに。「ほんまは55で来はるはずやったんやけどな」米朝師匠はつねづね「ワシは55で死ぬ」とゆうてはったということである。
「うわ、閻魔の庁の前えらい人やな」「安保法制に反対する人でっか」
「三途川大橋建て替えんねんて。最初は1300億やったんが2500億。で橋につけるエンブレムのデザイン、パクリやゆわれて取り下げやて」
「閻魔さん、もう三回司法試験落ちたんやて」「ほんで先生に問題漏らしてとゆうたら。女の子にしか漏らさへんねんね」
 という具合。破天荒な「地獄八景」ではなかったが、笑いのツボを押さえた、正調地獄八景であった。
 
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とつぜん対談 第81回 マニュアル車との対談

きょうの対談相手は、この駐車場におられます。自動車さんです。最近、乗ってくれる人がいなくて、少々、くさっておられます。
 あ、あそこにおられます。マニュアル車さんです。

雫石
 こんにちは。

マニュアル車
 なんや。なんか用か。用ないんやったら帰れ。

雫石
 ちょっとお話させてください。

マニュアル車
 なんの話や。ワシみたいな時代遅れの車にゃ用はないやろ。

雫石
 そんなこといわずにお願いしますよ。これ食べてください。

マニュアル車
 お、かりんとうや。わしゃ、これが大好物でな。ところで、あんた車は、どうせオートマ車やろ。ぽりぽり。

雫石
 わたし、オートとか自動とかゆうのん大嫌いで、もちろん愛車インテグラは5速マニュアルシフトでした。

マニュアル車
 そうかそうか。それ以前はどやねん。

雫石
 私はマニュアル車以外は持ったことはありません。会社の車を運転した時ぐらいですね。オートマ車に乗るのは。それに、私、会社のフォークリフトの管理責任者なんですが、今のフォークリフトを買う時も、私が強く主張してマニュアルのフォークリフトにしました。みんなオートマにしたかったらしいけど。

マニュアル車
 どうゆうてみんなを説得した。ぽりぽり。あんたも食え。

雫石
 マニュアルの方が燃料食わへんからランニングコストが安くなるといいました。コストが安いというのが会社には一番効きます。ぽりぽり。

マニュアル車
 で、どうや。マニュアルのフォークリフトは。

雫石
 ええですね。燃費は比べてないから判りませんが、ひと月に、ディーゼルですから軽油が60リットルというところでしょう。それに車検(フォークリフトの場合は特定月例点検という)や修理の時に代車でオートマ車を貸してくれるけど、どうもカン狂うな、オートマ車のフォークリフトはなんか、ひと呼吸反応が遅れるんです。ぽりぽり。

マニュアル車
 フォークリフトの話はともかくとして、なんであんたはマニュアルが好きなんや。

雫石
 運転していて楽しいからです。

マニュアル車
 あんたみたいに、楽しいという人もおるけど、面倒という人もおるで。ぽりぽり。

雫石
 その面倒が楽しいんですよ。クラッチを踏んで、シフトレバーをカチカチ動かしながら運転する。それが楽しいんですよ。ハンドルと、ブレーキ、アクセルこれだけ操作して、肝心の変速ギアの選択は機械まかせ。こんな運転なにが楽しいんでしょう。ぽりぽり。

マニュアル車
 そういってくれるとワシもうれしい。ワシら機械はあくまで人間の支配化にあってなんぼのもんや。ワシら機械は人間の指示に従って行動する。ワシらに何をさせるか、それを考えるのんは人間の領分や。例えばワシのように車の場合、このスピード、この積載量、この道路状況、これらのデータを総合的に判断して、ギアは2速にするか3速にするかを判断するのんはあんたら運転者の仕事や。それなのにオートマチックは何も考えないで自動でギアを入れよる。

雫石
 そうですね。例えば、どうしても登れない坂道を登らなくてはならない時、一番ギア比が高い1速でも登れない。こんな時はどうするか?バックでなら登れるかもしれない。車のバックのギア比は1速より大きいからバックの方がトルクが大きいですね。バックで登る、なんて判断はオートマチックではできませんね。

マニュアル車
 そうなんだ。ワシら機械は人間に使われるようにできとるんや。ぽりぽり。あ、もう、かりんとう、のうなった。

雫石
 最近はオートマチック化もどんどん進んで、危険を察知して自動でブレーキをかけるとか、道路を読んで走行ラインを車が判断するとか、このままで行くと完全自動運転。人間は乗ってるだけ。なんてことになりますね。

マニュアル車
 どうなろうとワシの知ったこっちゃないけど、ただ、これだけはいえる。完璧な機械はない。機械は故障する。機械に頼りっぱなしやったら、故障したら人間はお手上げやで。

雫石
 人間はミスします。ブレーキとアクセルの踏み間違いでの事故がよくありますが、あれはオートマ車ならではの事故ですね。かりんとう、また買ってきますよ。

マニュアル車
 そやねん。ワシらマニュアル車やったら絶対あんな事故はおこさへん。

雫石
 そうですね。オートマ車はクラッチがないから、セレクトレバーがDになっていればアクセルを踏んだだけで車は走り出します。マニュアル車は、アクセルを踏んだだけでは車は走りません。エンジンが回るだけです。クラッチを踏んでギアを入れて、アクセルを踏みつつクラッチを離すと車は走り出します。マニュアル車の方が発進までの手間が多いんですね。オートマ車は手間が少ない。手間が多いということは人間は冷静になり、ハッと気がつくわけです。動転して事故を起こすことも防げるわけです。

マニュアル車
 なんべんもゆうけど、ワシら機械は人間が操作するもんや。機械の操作に頼りっぱなしやからあかんのや。


雫石 
 人間と機械のええとこどりしたらいいんですね。

マニュアル車
 そやな。かりんとう、また頼むわ。

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黒田に手も足もでん。完敗!

黒田に完璧におさえこまれてしもうたわ。ヒットは福留と鳥谷の2本だけ。2塁まで行ったんはその福留だけ。ホームが遠いどころか、3塁も遠い。これじゃ勝てんわな。長い間落ちそうで落ちなかった首位の座を、とうとう落ちてしもうたわ。
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SFマガジン2015年10月号


SFマガジン2015年10月号 №711

雫石鉄也ひとり人気カウンター

1位 苺ヶ丘         R・A・ラファティ 伊藤典夫訳
2位 彼女の時間       早瀬耕
3位 イシン―維新―     マデリン・アシュビー 幹遥子訳
4位 無能人間は涙を見せない 上遠野浩平
5位 罪のごとく白く、今   タニス・リー 市田泉訳

連載
小角の城(第34回)                夢枕獏
椎名誠のニュートラルコーナー 第47回
現代でもちょっと油断すると「島流し」にされるのだ 椎名誠
マルドゥック・アノニマス(第5回)        冲方丁
青い海の宇宙港(第5回)             川端裕人
近代日本奇想小説史(大正・昭和篇)(第23回)   横田順彌
SFのある文学誌(第42回)           長山靖生
にゅうもん!西田藍の海外SF再入門(第6回)   西田藍
アニメもんのSF散歩(第6回)          藤津亮太
現代日本演劇のSF的諸相(第15回)       山崎健太

伊藤計劃特集
同世代作家座談会
2009年3月から1歩ずつ離れていくために 仁木稔×長谷敏司×藤井大洋
20代作家座談会
「伊藤計劃の文法」を超えていくこと 柴田勝家×伏見完×吉上亮
現役学生座談会
心に刺さる、伊藤計劃の「問い」
母(国)/の喪失              前田塁
伊藤計劃の創作と病             風野春樹
伊藤計劃とロボット―意識のはかなさについて 稲葉振一郎
ボンクラ青春SFとしての『虐殺器官』
~以後とか以前とか最初に言い出したのは誰なのかしら? 前島賢
“伊藤計劃以後”はいつ終わる
―2020年代SFの始まりに向けて            大森望
伊藤計劃読者に勧める「次の10作」ガイド

 いいかげんにしろ早川書房。いつまで伊藤計劃で稼ぐ気なんだ。もう6年も前に亡くなった作家だぞ。そんな作家をとことん絞りつくそうとしているのか。いつまでも伊藤計劃でもあるまい。
 小生は「虐殺器官」「ハーモニー」「屍者の帝国」の三冊とも読んだ。確かに伊藤計劃は非常に有能な作家だ。大変に優れた作家であっただけに、その死は非常に残念である。しかし、その存在が、その前と、後でガラッと日本のSFシーンを一変させてしまうほどの作家であったか。確かに無視できない作家ではあるが、この特集でいうほどの作家であったのか。
 小生が初めてSFマガジンを買って読んだのは1967年のことである。だから小生がSFもんとなる少し前に、小松左京、星新一、筒井康隆、眉村卓、光瀬龍、豊田有恒といった第1世代の作家たちはデビューしている。また、山田正紀、田中光二、堀晃、かんべむさし、横田順彌、梶尾真治といった第2世代の作家のデビューはリアルタイムで知っている。
 こういう作家たちデビュー直後、デビューを知っている小生にとって、伊藤計劃ってそれほどの作家であったのか疑問である。
     
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巨人に引導わたすのんは、もうちょっと先にしたろか

きょうもええ試合やった。きょうの巨人先発は天敵ポレダ。そのポレダを3点差で7回にひっこめさせる。こうなると今年の巨人のリリーフは弱い。宮國、山口、澤村を攻めて1点差まで追い詰めるけど、あとひと押し足らんかった。これでなんとか巨人も望みもつないだやんか。
 ヤクルト勝っとうから、これで阪神ヤクルトは首位に並んだ。巨人が2ゲーム差で追いかけてくる。おもろいやんけ。
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