アライグマがわるい

　会社に着いて、バックから携帯電話を取り出そうとしたら、ない。ポケットやバックのいろんなところを探ったが、やはりない。家に忘れたに違いないと思って、会社の固定電話で家人に電話。出ない。何度かけてもでない。（あとで判ったことだが、手帳に番号を間違って記入していた。だれか知らない人にはご迷惑をかけた。この場を借りておわびする）
　自分の携帯電話にかけた。だれか知らないおじさんがでた。アレ、と思っていると「雫石さんですか」と問いかけられた。「はい」というと「こちら駅の駐輪場の管理事務所です」
　私は駅まで自転車で行き来してる。駅前の駐輪場に預けているのだが、自転車のカゴの中に携帯電話が置き忘れていたとのこと。思い当たることがある。
　自転車で走ってたら、見かけない動物を見た。タヌキのようだが違う。ここ神戸は東灘ではイノシシは街中で見かけることはあるが、タヌキは見たことはない。アライグマであった。めずらしいから携帯電話で写真撮って家人に送ってやろうと思って電話を取り出したら、あっちへ行ってしまった。電話をバックにしまい、バックを自転車の前カゴに入れて、駅に向かった。どうもこの時電話がバックからこぼれ落ちて、カゴの中に忘れたまま自転車を離れたのだろう。
　だいたいが、あんなところにアライグマなんかがいるからいけないんだ。なんでもかわいいからとアライグマを飼ったがいいが、もてあまして捨てる人がいて、野生化したアライグマが被害を出しているとのこと。アライグマのせいで、携帯電話を紛失するところだった。