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鳥キチ日記

北海道・十勝で海鳥・海獣を中心に野生生物の調査や執筆、撮影、ガイドを行っていた千嶋淳(2018年没)の記録

150702 ご近所鳥見(池田町)

2015-07-26 13:51:34 | 鳥・夏

All Photos by Chishima, J.
コヨシキリ 以下すべて 2015年7月 北海道中川郡池田町)


 翌日からしばらく調査やガイドが続くので、内業に専念するつもりだったのですが、車の給油に出たら天気が急速に回復してきて、釣られるようにそのまま2時間近く鳥見してしまいました。近所に鳥見スポットが事欠かないというのも考えものですね(苦笑)。

 コヨシキリが軽快に囀る沼辺の緑は濃く、すっかり盛夏の装い。ネムロコウホネの黄色い花が咲き誇る水面には抱卵中のアカエリカイツブリの巣が2つ。1巣では雌雄とも水面にいたのでヒナが孵化したのかと思ったら、抱卵交代でした。その後、ぐんぐん気温が上がると抱卵個体はしきりに立ち上がり、転卵を繰り返していました。温度調整でしょうか。水に入った方は長い時間をかけて念入りに羽づくろいに勤しみ、飛沫を上げながらの豪快な水浴びも何度も行っていました。


アカエリカイツブリの水浴び
背後にはネムロコウホネの黄色い花。



 上空を見上げると、ショウドウツバメが飛び交う中、1羽のチゴハヤブサが脚に掴んだ大型のトンボらしきものを飛びながら食べていました。もうそんな季節になったのですね。晴れた日中ながら、クイナが何度も鳴きました。

 帰宅後、窓を開け放ってデスクワークをしていると、コムクドリやハリオアマツバメの声が、BGMにパソコンから流している音楽と溶け合っていました。久しぶりに夏らしい一日でした。

確認種:マガモ アカエリカイツブリ キジバト アオサギ タンチョウ クイナ バン カッコウ ハリオアマツバメ トビ アリスイ チゴハヤブサ ハシボソガラス ハシブトガラス ハシブトガラ ヒガラ ヒバリ ショウドウツバメ ヒヨドリ センダイムシクイ シマセンニュウ エゾセンニュウ オオヨシキリ コヨシキリ コムクドリ ノゴマ スズメ ノビタキ カワラヒワ ベニマシコ アオジ オオジュリン



十勝川下流域・夏



(2015年7月2日   千嶋 淳)

150628-29 十勝平野鳥見実習(?)

2015-07-24 15:29:33 | 鳥・夏

Photo by Chishima, J.
タンチョウの親子 2015年6月 北海道十勝川下流域)


 指導教官の調査地下見に同行して十勝に来た大学生3名を、1日半にわたって案内させていただきました。研究室に所属したばかりで、前期(4~7月)に少なくとも80種の鳥を見聞することをノルマとされた彼ら彼女ら。

 鳥が出るたびに覚えるのに夢中といった感じでメモを取り、質問を投げかけてくる姿勢はストイックで、普段のガイドより緊張感張り詰めましたが、それに応えるべく必死で鳥を探しました。

 山などへの遠征は移動時間がもったいないので、平野部の十勝川中・下流域が中心の探鳥。森林性の小鳥は既に声がメインながら、アカエリカイツブリやタンチョウの親子、エゾライチョウなどと出会うことができました。鳥の識別や生態についてはもちろん、特に繁殖期を迎えた鳥との接し方についても繰り返し話しました。

 自分の経験や知識が、次世代を担う若者たちに少しでも伝わったなら、こんな嬉しいことはありません。

確認種:エゾライチョウ マガモ カルガモ クロガモ カワアイサ アカエリカイツブリ ドバト キジバト アオバト アオサギ タンチョウ ツツドリ カッコウ ハリオアマツバメ イカルチドリ コチドリ オオジシギ イソシギ ウミネコ オオセグロカモメ トビ オジロワシ オオタカ カワセミ アリスイ コゲラ アカゲラ ヤマゲラ モズ カケス ハシボソガラス ハシブトガラス ハシブトガラ ヒガラ シジュウカラ ヒバリ ショウドウツバメ ツバメ ヒヨドリ ウグイス ヤブサメ エナガ エゾムシクイ センダイムシクイ シマセンニュウ エゾセンニュウ オオヨシキリ コヨシキリ ゴジュウカラ ムクドリ コムクドリ クロツグミ アカハラ ノゴマ コルリ ノビタキ コサメビタキ キビタキ ニュウナイスズメ スズメ キセキレイ ハクセキレイ セグロセキレイ カワラヒワ ベニマシコ シメ イカル ホオジロ ホオアカ アオジ オオジュリン(71種)


(2015年6月29日   千嶋 淳)

150623 札内川上流域

2015-07-20 16:38:38 | 鳥・夏
Photo by Chishima, J.
放水で激流と化した札内川ピョウタンの滝 2015年6月 北海道河西郡中札内村)


 中札内村の札内川上流域での実地体験会に、札内川懇談会の一員として参加してきました。札内川の自然や利活用を考える同懇談会メンバーのほかに行政、旅行社、観光関係者などが参加して、時折雨のちらつく生憎の天気でしたが現地を巡りました。

 一番の目的は札内川ダムの試験放流の視察。治水、特に札内川ダムの完成で氾濫が少なくなった結果、河原が樹林化して、この川に特有の礫河原が減少。礫河原を生息場所とするケショウヤナギやチドリ類、セグロセキレイなどの減少も危惧される中、ダムの水を放流して人工的に攪乱を起こし、礫河原を取り戻そうというのがねらいです。写真はダムの数km下流にあるピョウタンの滝(自然の滝ではなく、水力発電・取水用に作られたもの)で、普段は割と穏やかに流れているのですが、放流中の今日は激流でした。


 ダムの水量やヤナギ類の生活史を考慮してこの時期の放流が行われていますが、鳥屋からすると複雑な気持ちにもなります。下流の河原ではイカルチドリやコチドリが繁殖期の真っ只中。水位が上がることによって失われる卵や幼いヒナもあるはずです。雪どけの時期(4~5月)に流されたのであれば再繁殖も可能ですが、この時期からでは難しいでしょう。一度生態系を改変してしまうと、それを取り戻すのには多大な時間や手間、費用がかかるだけでなく、どこかに矛盾が生じてしまう。札内川ダムの教訓を今後に活かしてゆく必要があります。

確認種:キジバト アオバト アオサギ アマツバメ コゲラ アカゲラ ヤマゲラ ハシブトガラス ヒガラ シジュウカラ イワツバメ ヒヨドリ ウグイス ヤブサメ エゾムシクイ センダイムシクイ クロツグミ アカハラ コマドリ コルリ コサメビタキ キビタキ オオルリ ニュウナイスズメ キセキレイ ハクセキレイ イカル アオジ 


(2015年6月23日   千嶋 淳)

150620 湿性林野鳥観察会

2015-07-20 16:26:40 | 鳥・夏

Photo by Chishima, J.
観察会の様子 2015年6月 北海道帯広市)


 帯広市郊外の湿性林で行われた野鳥観察会(主催:十勝の森とひとを結ぶ会)でガイドを務めさせていただきました。午前7時、集合場所の帯広畜産大学ではご挨拶にくわえ、「野鳥観察会は看板に偽りありで、葉の茂ったこの時期は野鳥を聞くのがメインになる。ただ、目で見るだけではなく、耳で聞くなど五感をフルに活用するのが自然と親しむ近道。」と説明させていただき、数台の車に分乗して目的地の林へ向かいました。

 現地に到着すると早速、数羽のハリオアマツバメが低空を飛んでいます。朝で気温が低く、虫があまり高くまで上がっていなかったせいかもしれませんが、飛翔に高度に適応した鎌型の翼やスピード感あふれる飛翔を全員で堪能しました。


 普段の植物観察会ではヤチダモやハルニレの優占する湿性林内に入り、木々や林床の花を観察するのですが、今日はあえて林の縁での観察に徹しました。林内で囀るセンダイムシクイやキビタキ、ニュウナイスズメ、周辺の農耕地で見られるノビタキやヒバリといった風に環境によって現れる鳥が異なり、多様な環境が多様な鳥を支え、農耕地内に点在する孤立林が森林性の鳥たちにとってオアシスのような場所となっていることを実感してもらうためです。

 2時間近い散策で20種以上の鳥を確認でき、ノゴマ、ベニマシコ、カッコウなどは姿も楽しむことができました。カッコウとツツドリがよく鳴き、前者が托卵するノビタキ、後者が托卵するセンダイムシクイも頻繁に現れたことから、托卵を通じて生物進化の妙についても一同で思いをめぐらせることができました。「カッコウのヒナは、いつ自分がカッコウであることに気付くんだろう?」、「カッコウとしての自我が芽生える時でない?」などと盛り上がり、「自我の芽生え」は本日の流行語となりました。

 後半は気温も上がり、ヒナへの餌運びに忙しいノビタキの雌雄や、最近巣立ったらしいアオジの家族を観察して、繁殖の盛期を実感しました。出発地点に戻り、冷たいお茶を飲みながら鳥や自然談義に花を咲かせた後、適宜解散しました。参加いただいた皆様、お手伝いいただいた皆様、どうもありがとうございました。

確認種:キジバト アオバト ツツドリ カッコウ ハリオアマツバメ トビ ノスリ ハシボソガラス ハシブトガラス ハシブトガラ シジュウカラ ヒバリ ヒヨドリ センダイムシクイ ゴジュウカラ ノゴマ ノビタキ コサメビタキ キビタキ ニュウナイスズメ カワラヒワ ベニマシコ アオジ (23種)


(2015年6月20日   千嶋 淳)

150610 下音更小授業(2回目)

2015-07-16 10:31:15 | 鳥・夏

All Photos by Chishima, J.
野外観察中の一コマ 2015年6月 北海道河東郡音更町)


 音更町下音更小4年生対象の2回目の野鳥授業でした。5月は学校周辺の住宅地や公園での観察でしたが、今回は少し離れた河川敷でまた違った鳥を探します。野鳥の会十勝支部のスタッフ5人で、十勝では少ないオオヨシキリの「ギョギョシ」が響く堤防で待っていると、30人以上の児童たちが先生に引率されながら自転車でやって来ました。
 歩き始め、まずは先月も観察したセンダイムシクイの囀りなどの復習で目と耳を慣らします。ノビタキの幼鳥や真っ赤に色づいたベニマシコのオスなどが次々現れますが、人数が多くて先頭と最後にかなりの開きができてしまい、全員で観察するのはなかなか大変です。それでも折り返し地点の支流では、カワセミを全員がスコープでじっくり観察できました。
 帰りもノゴマやカッコウがスコープで観察できたほか、双眼鏡を逆にのぞいて虫眼鏡がわりにして虫を見たり、上空を通りかかった飛行船を双眼鏡で追ったりしました。鳥合わせでは、それぞれの種がどんな場所にいたかも確認しました。
 当初の予報では日中まで雨が残りそうだったので心配でしたが、朝までに雨は止み、観察中は初夏らしい青空でした。終了近くには風も強くなって来たので、絶妙なタイミングで実施できました。
 前回と今回で、身の回りにも環境に応じていろいろな鳥がいることがわかってもらえたので、今後は鳥のくらしや渡りなどにも踏み込んでゆけたらと思います。

確認種:マガモ ドバト アオサギ カッコウ ハリオアマツバメ トビ カワセミ アリスイ ハシボソガラス シジュウカラ ヒヨドリ センダイムシクイ エゾセンニュウ オオヨシキリ コヨシキリ ムクドリ コムクドリ ノゴマ ノビタキ キビタキ スズメ ハクセキレイ カワラヒワ ベニマシコ アオジ

 帰りに十勝川を覗いてみると、雨の後で水は濁っていましたが、多数のウグイが遡上していました。ニジマスとサクラマスも少数。


遡上中のウグイ
2015年6月 北海道十勝川中流域



(2015年6月10日   千嶋 淳)