
Photo by Chishima, J.
(朝食探鳥会の様子 2015年6月 北海道十勝川中流域)
野外での飲食には格別なものがあります。鳥見人だったら、鳥の姿や声を愛でながら飲食したいと思うのも当然な感情です。そんな願いを叶えてくれるのが、この探鳥会。十勝川の河川敷でひとしきり鳥を見た後、支部長が厳選した素材を使った朝食を野外でいただきます。
午前6時半、会場の河川敷上空には、十勝の平野部では珍しいアマツバメが20羽以上乱舞していました。歩き出すと、河畔林と草原がモザイク状に入り混じったこの場所ではアカゲラ、センダイムシクイ、コヨシキリなど森林、草原性双方の鳥にくわえ、アオサギなど水辺の鳥も次々現れます。
ヤナギの梢に止まっていた1羽の鳥を双眼鏡に入れ、我が目を疑いました。アカモズです!元々多い鳥ではありませんでしたが、この10~20年で激減し、近年ではほとんど見られなくなってしまいました。私も、十勝ではかなり久しぶりに見ました。
アウトドア用のテーブルや椅子が広げられた朝食場所に戻り、パンやソーセージ、チーズ、それに旬のアスパラガスなどの朝食をいただきました。ある程度食べ、子供たちが虫捕りに興じる頃にはコーヒーや紅茶を片手に鳥談義に花を咲かせました。そんな中でもノゴマやツツドリが近くで囀り、アマツバメ類やカルガモ、コムクドリなどが次々と上空をよぎります。
実に爽やかな6月の朝でした。
確認種:カルガモ キジバト アオサギ ツツドリ カッコウ ハリオアマツバメ アマツバメ オオジシギ ミサゴ トビ アリスイ アカゲラ アカモズ ハシボソガラス ハシブトガラス ハシブトガラ シジュウカラ ヒバリ ショウドウツバメ ヒヨドリ ウグイス センダイムシクイ マキノセンニュウ エゾセンニュウ コヨシキリ コムクドリ ノゴマ ノビタキ ニュウナイスズメ ハクセキレイ カワラヒワ ベニマシコ ホオジロ アオジ
(2015年6月6日 千嶋 淳)