tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

バブルなのか、バブルでないのか

2015年04月19日 10時52分25秒 | 経済
バブルなのか、バブルでないのか
 株価が上がっています。日経平均が20,000円を超えて、市場関係者の多くが利食い、利益確定に動いたようで、此の所は利食い売りに押され、多少下押し模様で、小幅な値動きですが、少し休んでまた上げると読んでいる投資家が多いようです。

 政府が焦りに焦っても実体経済の回復は遅々です。ということで「株だけ上がってバブルじゃないの」などいう声も聞かれます。

 バブルの苦い経験をお持ちの方も多いと思います。土地バブルの時に失敗したり、アメリカのラブプライムローン関連(アメリカの住宅バブル)で痛手を受けたり、最近では石油バブルと暴落で世界中が影響を受けています。確かにバブルは要注意です。

 バブルだということが人より先に解ればいいなと思う人は多いようです。ということで、バブルかどうか判断の基準は「あるのか」という問題です。

 基準が「あるのか」「ないのか」解らないからこそバブルが起きて、破裂するわけですから「わからない」というのが正解かもしれません。
 しかし、それでもまた困るので、何か考えてみるのはどうでしょうか。

 かつて、このブログで、「 2種類の物価」というのを書かせて頂きました。
 それに従えば、利用を目的にした売買が主体の時はバブルではなくて、転売して鞘を稼ぐことを目的として取引が中心になるとバブルになる、というのも一つの基準でしょう。

 日本人の生活は、日本経済の規模(GDPの大きさ)によって決まって来るのだから、日本経済の実質的の拡大(実質経済成長率)国民生活の最終的な基準になる、ならば、経済成長率を基準にして、それを大幅に上回って上げり続ける価格があったら、それはバブルではないかと疑う、というのも一つの基準かもしれません。

 株価20,000円はどうかということになると、配当利回りや株主優待に魅力を感じて買える様な値段の株ならバブルではなく、その会社の将来を応援しようと買うのもバブルとは無縁でしょう。しかし、値上がりを見込んで買う取引が増えれば増えるほど、バブル臭いと考えたり、経済・経営実態に比べて上昇テンポが速すぎる、と感じればバブルの範囲に入ると判断するのもまた基準でしょう。

 現に今、日経平均は「上がり過ぎか」ということで下押しています。しかしそうした判断が生きているうちは、大したバブルではないでしょう。
 必ず上がるから「イケイケどんどん」という人が増えると危ないことは確かです。

 バブルに乗って(時には演出して)儲けようというのが投機家の本来ですからプロは匂いを嗅ぎ分けるかもしれません。
 素人は(自称玄人でも)「もうは未だなり、未だはもうなり」などといいながら、失敗も多いようです。
 ギャンブルには基準はないのでしょう。


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