tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

自動車の未来、当分続く混戦、抜け出すのは?

2023年04月24日 21時25分32秒 | 科学技術
自動車の歴史は二百数十年でしょうか。
その間の開発競争の中心はエンジンの性能をいかに高めるかだった、と言ってもいいのではないでしょうか。

殆どの機械は電気で動くようになっても、自動車はガソリンで動いていました。
最初は力の強いエンジンが主要な競争だったのでしょう。しかし、技術進歩とともに、静かなエンジン、更にはガソリン消費の少ないエンジン、更には排気ガスの綺麗なエンジンという事になりました。

そして今、排気ガスを出さないのなら、電気で走ったらという事になって来ています。
然し電気を作るときに排気ガスが出れば同じことですから、再生可能エネルギーでCO2削減という事になって来るという難題が出て来ました。

そこでクローズアップされていうのが水素で走る車です。水素は燃やしても水しか出ませんから、再生可能エネルギーで水素を作って、水素をガソリンの様に貯めておいて、それで自動車を走らせればいいわけです。

それなら電気でモーターを回してエンジンに置き換えよう、ということで、いま電気自動者の開発が盛んです。ところが電気は貯蔵が難しいので、問題は蓄電池だという事になりました。

そして今、蓄電池はどんどん進化していますが、いくつかの欠点があります。貯めておくコストが高い(自然放電する)、航続距離が短い、充電するのに時間がかかる、熱を作るとコストが高いなどです。

そこで、今度は水素の出番という選択肢も出て来ることになったわけです。
水素で車を走らせる方法な2つが競っています、1つはFCV(燃料電池車)、もう1つは水素エンジン車です。

FCVはすでに市販車が走っています。トヨタのMIRAI(ミライ)です。
燃料電池は水素と酸素を反応させて発電する装置で、家庭のエネファームでも使われています。発電する時出る熱で給湯は副産物というのがエネファームです。
ですからFCVには、燃料電池とモーターが必要になります。(この方式はガソリン車でもすでに走っています。「日産ノートe-power」:これはガソリンの排気ガスが出ます。

一方、水素エンジン車は、水素を燃料にしたエンジン車で、モータで走るのではありません。
これはトヨタが実験車で先行しているようで、ヤリスやヵローらのエンジンを水素で動くようにして、レースなどに出て活躍しているようです。
マツダでは、お得意のロータリーエンジンを水素で動くようにして車を走らせようという研究がされているようです。

水素自動車は、未だ市販車は無いので燃費性能は解りませんが、燃料電池車 のMIRAIは燃費が大体わかっていて、同じサイズのガソリン車と燃費は変わらないか良いという見方もあるようです(100円分の水素で100キロぐらい走る)。

充填の時間はガソリンと変わらないそうですから。充電時間とは大違いでしょう。
電気自動車がこれに対抗するには、充電スタンドではなくて、充電した電池が積んであって、「ハイ、満タンの電池です」と言って「置き換えて」済むようにならにと駄目でしょう。

最終的には技術開発と、燃費がどこまでよくなるか、水素スタンド、充電スタンド、置き換え電池スタンドがどこまで普及するかといった問題が利用者の車種選択の基準になるのでしょう。

私はカローラハイブリッドで終わりですが、これから車を乗り換えて行こうという方々が、車をお選びになる時、色々な可能性を考えて、間違いない車選びをされるのに「大変難しい時代」になるのかな(それも楽しみかな?)などと考えてしまうところです。

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