tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

経済復活のチャンスを逃がす日本

2023年05月16日 13時53分23秒 | 政治経済
東証平均が連日の高値です。玄人筋から素人まで、「もうは未だなり」、先ずは日経平均が3万円を超えるまで、などと考えているのではないでしょうか。

GPIFを始めそういう方々には大いに儲けて、日本経済の活性化の貢献してくれればと思ったりして、当方は横目で眺めています。

東証が盛況なのはウォーレン・バフェットさんが「日本株に投資する」といったからだけ
ではないでしょう。

・アメリカの金利高が予測される、日本の貿易収支が赤字続きになり、経常収支も黒字が大幅減といったところから$1=130円台の円安が続きそう。

・コロナが終息の様相で、長らく停滞していた個人消費が、インフレの中でも伸びているのに加えて、インバウンドが改めて増加が確実な情勢で、日本中の街に賑わいが戻って来ている。

・インバウンドが広告塔の役割をしてくれているのか、日本食が世界遺産に指定されたからか、世界で日本食ブームが起き、日本の農畜産物、調味料、飲料などが世界で大人気。

・地球環境問題、それに絡むエネルギー革命が進展、関連の技術革新が広範囲な技術革新の波を起こし、電機自動車、燃料電池車、水素自動車といった多様な自動車が競い合う状況が続きそう。

・それに関連して蓄電池や水素、アンモニアによる電力貯蔵技術の多様化、その貯蔵や運搬技術の高度化要請。

・更に進んで、CO2の資源化、CO2からメタンを作るメタネーション、CO2からプラスチックや蛋白質を作る水素菌の活用技術。
などなど、世界中が新技術の開発に鎬を削る様相は、ますます熾烈になっています。

こうした技術開発には、膨大なおカネと人的資源(ヒトの力と頭脳)が必要になりますが、それを助ける多様なロボット進歩、更に加えて生成AIという新しい技術開発分野が、脚光を浴びています。

こうしたものの中には、日本がかなり先行しているものもあり、日本人の行動様式や思考方法が適しているものもあるようです。

これだけ並べてみても、30年来の経済低迷の果てに、経済も社会も、世界の中で大幅に後れを取った日本が、起死回生のキッカケをつかむチャンスが、選り取り見取りで並んでいるように見えます。 

今こそ日本経済再活性化のために、総力を挙げて得意分野を中心に持てる生産資源(資本と人間)の積極大量投入が必要という時期が来ているという認識は、官民挙げて持っていると思っていました。

ところが残念ながら、現政権は、持てる余裕資本のほとんどを、税外収入や国有財産売却なども含めて、洗いざらい外国から防衛装備品の購入などに使うとのことです。

長らく問題になっている少子化対策などについては、カラになった財布を振りかざし「誰かこの中にお金を入れてくださいませんか」というばかりです。

この絶好のチャンスに気がついていないのでしょうか、気が付いているのなら、トップ会談もあるようですし、今からでも遅くないですから、「やっぱり日本はこちらの道を選ばないと国民が納得しないので」という説明を必要な相手に確りやって欲しいと思っています。

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