tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

円安誘導は怪しからん?

2013年01月20日 15時15分27秒 | 経済
円安誘導は怪しからん?
 安倍政権の新政策に対して、円安誘導は怪しからんという意見が、海外の一部から出ているようです。

 これを聞いて即座にい思ったのは、矢張り海外関係というのはこんなもので、他国の頼みを「黙って」聞いていれば、結局は損ばかりさせられるという厳しい現実です。やはり日本は、問題を感じたらはっきり発言すべきだったのでしょう。
  例えば、プラザ合意の際、「あなた方のふしだら、不行跡(自家製インフレ・スタグフレーション)のしりぬぐいに、真面目にやってきた日本に犠牲を払えというのなら、その借りはいつかは返す覚悟をしてほしい、それが高くついても絶対文句は言ってもらいたくない」ぐらいのことははっきり言っておくべきだったのでしょう。

 サブプライム・リーマンショックの時にも、「おかげで日本は3割も円高になって、大変な苦労を背負い込むが、同じ被害を受けた中で、日本だけが、こんな円高を強いられる今の変動相場制は、主要赤字国の反省とともに、制度的にも、見直されるべきだ。日本としてはこんな制度のを放置を許すべきではないと思う。」程度の事ははっきり表明しておくべきではなかったのでしょうか。

 国際会議では発言のことをよく「貢献」と言いますが、こうした国際的発言こそが、マネー資本主義の蔓延する今の資本主義をまともな実体経済中心の資本主義に正していくための貢献と心得、確りと言っておかなければならなかったと思います。

 G20もIMFも、今の国際金融システムの在り方は、見直さなければならないとコミュニケをだし、FSBなどを作りながら、本音はアメリカをはじめ、赤字をファイナンスする必要を感じている国が多い所から、実行を伴うことには二の足を踏むという状況であれば、なおさら日本からの発言は大事だったはずです。

 現に$1=¥360から75円まで切り上げさせられるようなことになった国は日本だけで、その日本がとうとう、これ以上の円高は対応の限界を超えると言ったとたんに円安誘導は怪しからんなどというのは、他国の犠牲や苦労など感知していられないという今の国際関係を、如実に示したものと言えるのかもしれません。

 それを承知で、日本に、切り下げ競争は怪しからんというのであれば、「皆さんが切り下げをやらなければ、日本は決してやりません。 その証拠に(戦後アメリカが理想としたように)、固定相場制で行こうというのなら、いつでも大賛成です、とはっきり言いうべきでしょう。要所要所での明確な発言は是非やっていただきたいと思います。


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