tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

野党は労働戦線統一の例に倣ったら

2020年06月27日 23時16分13秒 | 文化社会
野党は労働戦線統一の例に倣ったら
 民主主義という大きな枠の中で、二大政党が 競い合うというのが政党政治の理想の姿というのが、多くの人にとっても解り易い政治の在り方でしょう。

 政権も長くなるといろいろ問題が起きやすくなるようです。昔から権力は腐敗するという諺が定着しているのは、そういうケースが一般的だからでしょう。

 そういう時には「受け皿」が必要です。いわゆる一強多弱では「受け皿」がありません。腐敗した権力に自浄作用が働くのを待つしかありません。ならばやはり二大政党という事になるのでしょう。

 日本の政治体制もそれを目指した筈でした。しかし、どうしても一強多弱になってしまうようです。困ったものです。

 何とかしたいと思っているのは「連合」でしょう。過日も連合と立憲民主党、国民民主党のトップ会談が行われました。
 しかし、マスコミの報道では、両党の合流は難しいという事のようです。

 残念だと思っている人は多いでしょう。両党首にしてみれば、基本的に目指すところに違いがあるというのでしょうか。具体的にどこが同じでどこが違うと検討したのかどうかは知りませんが、細かいことをいえば、その両党の中でさえ、意見の違いはあって当たり前でしょう。

 かつて「 分裂の原理、統合の原理」を書きましたが、総論では統合を良しとしながらも、各論に至ると、違いが気になり、総論の視点(理念)を忘れるという傾向があるようです。これは人間の「性(さが)」でしょうか。

 それを乗り越える統合の視点の重視、各論の相違を処理する知恵と度量があって、初めて統合の原理が当事者たちの行動を支配することが可能になるのでしょう。

 連合してみれば、かつて、総評、同盟、中立労連、新産別などと別れていた労働戦線を今の連合に統一した経験があります。
 天の時、地の利、人の和もあってのことでしょう。先ずは全民労協、そして官公労もひとつ屋根の下の連合誕生までには、いろいろな経緯があったようです。

 このブログでは リベラルな思想を評価していますが、「リベラル」という立場では上記両党とも共通でしょう。自民党と公明党より違いは小さいかもしれません。

 戦後の日本の労働運動が到達したのも思想的には「リベラル」という共通の理念がどこかで共感されたからではないでしょうか。

 ならば、リベラルを是とする政党は、今の自民党(自民党も名前はリベラル・デモクラティックですが)、権力を畏れ、忖度をもって応え、異論はゼロといった状態を異常と判断して、リベラルの理念のもとに結集し、日本を真にリベラルな国にするために統合の原理を生かすことを考えるべきではないでしょうか。

 勿論最終的に決めるのは国民です。しかし国民はより優れた情報や知識を得て、より望ましい選択をするのでしょう。
 
 歴史的に見れば、社会現象としては、統合の原理はより前向きの思考であり、分裂の原理は、どちらかというと退歩のプロセスといえるのではないかと考えつつ、この所の野党の行動を注視しているところです。

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