日銀短観:安定成長を示唆
7月1日、日銀は、今年度(2015年度)、4~6月の全国企業短期経済観測調査(短観)の結果を発表しました。
マスコミでは製造業大企業の業況判断のDIが3期ぶりに好転し、これまでの12から15になり、先行きの予想は16と業況改善の状況を短く報じましたが、短観はいろいろな内容の調査がありますので、もう少しこのところの日本経済の実態、企業経営の状況を見ておいてもいいと思います。
非製造業の大企業の業況は更によく、DIは前期の19から23に改善、先行きも21で、当面堅調の様相です。中堅、中小は比較的弱気(控えめ?)の判断が多い傾向がありますが、全産業、全規模の数字を見ても、前期7、今期も7、先行きも7と安定状態です。
業況判断のベースになると思われる「売上高経常利益率」の計画値を見ますと、今年度上期下期とも、製造業大企業は7パーセント台、非製造業は5パーセント台後半でほぼ安定、全産業全規模でも4.5パーセント前後の安定した計画値になっています。
企業の成長意欲を示すとみられる「設備投資計画」について見ますと、「ソフトウエアを含む設備投資額」の伸びが大きく、2015年度は対前年同期比で、製造業大企業17.3パーセント、中堅企業14.1パーセント、中小は今年度はマイナスとしていますが、全産業全規模で5.6パーセントの増で、2014年度の4.6パーセントを上回っています。
金融面では、資金繰り判断も、金融機関の貸出態度についても厳しさ感はなく、全産業全規模のDIも12で安定です。
一方、雇用についての判断は、全産業全規模で、今期がマイナス15、先行きがマイナス18で不足感が圧倒的に強くなっています。
この状況判断を反映して、新卒採用計画について見ますと、全産業全規模、前年度比で、今年度は12.9パーセント増、来年度も5.2パーセント増となっています。
企業の先行き判断として、いろいろな指標はありますが、矢張り求人意欲が強いということは、企業が先行きを期待しているということの証左ではないでしょうか。
政府も「骨太の成長政策」などを打ち出し、安定した経済成長の継続を狙って(願って)いることは明らかです。
海外はいろいろですが、真面目に頑張る日本人、日本産業です。日銀短観による企業の状況も、安定した成長の実現の可能性を示唆しているように思われます。
7月1日、日銀は、今年度(2015年度)、4~6月の全国企業短期経済観測調査(短観)の結果を発表しました。
マスコミでは製造業大企業の業況判断のDIが3期ぶりに好転し、これまでの12から15になり、先行きの予想は16と業況改善の状況を短く報じましたが、短観はいろいろな内容の調査がありますので、もう少しこのところの日本経済の実態、企業経営の状況を見ておいてもいいと思います。
非製造業の大企業の業況は更によく、DIは前期の19から23に改善、先行きも21で、当面堅調の様相です。中堅、中小は比較的弱気(控えめ?)の判断が多い傾向がありますが、全産業、全規模の数字を見ても、前期7、今期も7、先行きも7と安定状態です。
業況判断のベースになると思われる「売上高経常利益率」の計画値を見ますと、今年度上期下期とも、製造業大企業は7パーセント台、非製造業は5パーセント台後半でほぼ安定、全産業全規模でも4.5パーセント前後の安定した計画値になっています。
企業の成長意欲を示すとみられる「設備投資計画」について見ますと、「ソフトウエアを含む設備投資額」の伸びが大きく、2015年度は対前年同期比で、製造業大企業17.3パーセント、中堅企業14.1パーセント、中小は今年度はマイナスとしていますが、全産業全規模で5.6パーセントの増で、2014年度の4.6パーセントを上回っています。
金融面では、資金繰り判断も、金融機関の貸出態度についても厳しさ感はなく、全産業全規模のDIも12で安定です。
一方、雇用についての判断は、全産業全規模で、今期がマイナス15、先行きがマイナス18で不足感が圧倒的に強くなっています。
この状況判断を反映して、新卒採用計画について見ますと、全産業全規模、前年度比で、今年度は12.9パーセント増、来年度も5.2パーセント増となっています。
企業の先行き判断として、いろいろな指標はありますが、矢張り求人意欲が強いということは、企業が先行きを期待しているということの証左ではないでしょうか。
政府も「骨太の成長政策」などを打ち出し、安定した経済成長の継続を狙って(願って)いることは明らかです。
海外はいろいろですが、真面目に頑張る日本人、日本産業です。日銀短観による企業の状況も、安定した成長の実現の可能性を示唆しているように思われます。
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