tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

コロナ第二波:政府は情報発信の徹底を

2020年06月29日 20時29分17秒 | 文化社会
コロナ第二波:政府は情報発信の徹底を
 東京の新規感染者が増えています。東京アラートが解除されてからの増加傾向は些か異常です。
 政府も都も、このあたりで新規感染者数は低減し、なんとか大事なきを得て胸を撫で下したいと思っているのでしょうが、現実は先が見えません。

 もともとこの東京都の数字は、検査機関や医療機関などで、新規感染が確認された数を発表しているもので、どんな形で何人調べ、その結果がという詳報はありません。

 ですから、検査の件数が増えたから新規感染者の確認が増えたのか、実際に都民の中で感染者が増えているのか、その辺は結局のところ曖昧です。

 しかし、数字が増えていれば、人々に不安を与えることは確かでしょう。全国の数字も増えているようで、それも注目され、先行き不安と思う人も多いようです。
 政府が何も言いませんから、既に第二波がはじまっているといった民間発の意見が信憑性を持つといった感じです。

 経済活動を説教化したい、旅行やスポーツ観戦、イベントや各種の集会をやりたいという意見がある一方、余り酷くならないうちにアラートを出してほしいといった意見もあります。
 都民も多くの国民も、信頼できる情報の欠如の中で、行動を迷っているのではないでしょうか。

  新規感染者の増加について、今日、官房長官の説明では、「積極的に検査をしているから増えているという面もあるので、改めて規制が必要とは思わない。当面様子を見る」という事のようですが、どう見ても確りした根拠や成算があってのこととは思えません。

 これでは国民の不安の解消にはほど遠いでしょうし、さらに最近新型コロナに対する免疫の問題、抗体の持続期間についての問題が指摘され始めて、新たな心配の種も増えているようです。

 種痘や結核のように一度感染すれば生涯抗体が維持され免疫というのならいいのですが、インフルエンザ・ウィルスなどは1~3年で抗体が消えると言われますし、同じコロナ系のサーズなどでは、抗体保有期間がもっと短いなどと言われ、新型コロナの場合は、中国の研究では2~3か月ではないかといった結果もあるなどと言われています。

 抗体保有期間が短ければ、今最も期待されているワクチンの開発についても、ワクチンこそ決め手という見方は必ずしも成立しないという可能性も出てくるのではないでしょうか。
 その場合、新型コロナ後というのがどんなものになるか、従来の想定を超えて、まさに予断を許さないことになりかねません。

 国会でいつも政府答弁が頼りにしていた専門家会議がなくなり、新たに「分科会」が出来るとのことですが、そんなことを言っている間にも、新型コロナウィルスは、昼夜を問わす増殖活動をしているわけです。

 政府からの情報が、いつも真摯に丁寧にと言っている割に、切り口上でほとんど頼りにならないようなものである一方、ネット上では世界中の情報が昼夜も真偽も分かたず入ってきます。

 今の政府の体制では、とても無理かもしれませんが、こういう時ほど、政府は、解っていること、解っていなことを早く国民に周知し、現状で安心できること、警戒すべきことを、正確に国民が理解し、誤りない行動をとれるように、最大限の配慮をすべきではないでしょうか。