tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

新型コロナ対策、やっと動くか?

2020年06月16日 22時51分29秒 | 文化社会
新型コロナ対策、やっと動くか?
 マスクとカネ配りばかりだった新型コロナ対策がようやくまともなアプローチの一歩を踏み出したようです。東京、大阪、宮城で1万人の抗体検査をやったとのことで、結果がニュースになっていました。

 こんなことは4月の段階に始めておくべきことだったのでしょうが、やっと本来やるべきことに行き着いたというところです。
 どうも安倍内閣は、まともな対策にはほとんど興味がないようで、カネをばらまけば人気が取れると思っていたように思えてなりません。
 今ですら、ワクチンを日本で世界に先駆けて、開発しようなどという気概な全くなく、外国で開発したら、出来るだけ日本でも使えるようにしようというのが取り組みの方針のようです。

 それにしても、抗体検査を始めたことは結構で、早速重要な参考になる結果が見えてきています。
 無作為抽出という事で、統計の原則に沿ったものだと思いますが、東京では抗体を持っている人は1000人に1人だそうです。

 東京都の人口は1400万人ですからこれまでに感染した人は14000人±5%ぐらいと思えばいいのでしょうか。
 その中のかなりの人が市中を歩いている可能性があるのですから、気を付けないと第二波が起きたら大変、などという解説もありましたが、抗体が IGGの人は、他人に感染させる恐れはないようなので、その数が発表になれば、も少し正確な理解が可能になるでしょう。

 何十年も前の話ですが、私は都内の30ほどの事業場に1500人ほどの従業員を持つ企業いましたが、もちろん全員顔見知りというわけではありませんが、結構あちこちで見た顔に出くわすことがって、都内で1500人というのはこんな感じかと驚いたことがあります。
 そのほぼ10倍ですから、決して油断はできないような気がします。

 そしてもっと大事な事は1000人のうち999人は未感染者ですから、抗体がない、という事です。
 という事になりますと、都内の生活状況が今年の2~3月の状況に戻っていきますと、容易に新型コロナの第2波が起きるという事です。

 この所感染者数が日に40人を超えたりして心配する人も多いようですが、ニュースでは(皆さんご存知の)新宿の特定の場所に関わる人の調査を徹底したから。などという説明です。という事はグラフで感染者が減ってきていたのは、検査をしなかっただけという事になるのです。
 こんな統計的に意味のない数字を根拠に対策を考えていた時期は早く卒業し、現実の実態を詳細に、明らかにするよう邁進すべきでしょう。

 今日は訪問医療のステーションの16%がスタッフに感染者、濃厚接触者を持っているという別の調査も出ています。調査を徹底すればいろいろな事が解ってきます。

 やるべきことは、早期に、出来れば全数の抗体調査を完結すといった「行動」でしょう。政府は使いきれないほどの予算(予備費)を持っているのです。国策として徹底すれば人は集まります。勿論人件費はかかりますが、いままでのバラマキに比べれば知れたものでしょう。

 感染者と未感染者がはっきりすれば、第二波の防止の手段は誰の目にも納得のいく明白なものになるでしょう。これは 宛推量の「新しい生活様式」ではなく、ワクチンの開発、実用化までの、特定の間の、「守れば安全な生活様式」という事でしょう。

 そして最後に望むのはワクチンの早期開発、実用化です。民間の企業では、日本で、わが社が世界に先駆けて実現しようと懸命の企業が沢山あるようです。
 そうした事を知ってか知らずか、総理大臣が、「外国で開発がなされたら・・・」などと情けないことを言っていていいのでしょうか。
 何か少し違っているような気がしてなりません。