tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

日米関係に知恵を

2011年11月17日 11時31分13秒 | 国際経済
日米関係に知恵を
 マスコミによれば、TPP参加問題を巡って、日米関係のきわどい面が露出してきたような印象を受けます。

 アメリカ側は、野田総理が、全ての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルにのせるという意味の発言をしたといい、野田総理は、そんなことは言っていないと否定し、マスコミは野田総理は二枚舌などと書いています。

 客観情勢を見れば、アメリカは来年の大統領選挙を控え、オバマさんも大変でしょうし、また、日本の民主党政権がアメリカに対してどんな対応をするのかよくわからないこともあって、まずは最初が肝心と圧力を掛け続けるという面もあるのでしょう。

 一方日本にしてみれば、未曽有の天災があり、その上に原発問題が重なり、対米では、民主党になってからこじれた普天間問題を引きずり、何よりも、1$=¥75という超円高で、円高の恐ろしさが国民にしみわたり、消費税増税問題も絡んで、日本経済の先行きが全く見えないというどん詰まり状態にあります。

 さらに60兆ドルなどといわれる国際マネーマーケットの動向は、儲けのチャンスとばかりヨーロッパの国々を順次血祭りに上げ、当面円高を演出しながら、もし日本が行き詰まったら円売りで大儲けしようと、まさに虎視眈々といった気配が感じられます。

 さて、国際的に「力ずく」では争わないことを決めている日本です。この難局をどう切り抜けていくべきでしょうか。基本は日米、さらには日中の関係でしょう。
 個人間の問題でも基本は同じでしょう。力ずくでは争わないことをきめている(争ったら負けるに決まっている)子供が、力の最も強い子供と、どうしたら対等に付き合っていけるのかと同じで、これには「知恵を絞る」しかありません。

 アメリカが(たぶん中国も)強硬なのは、やはり焦りがあるからでしょう。焦りの背景には、何か弱みがあるというのが通常の図柄です。
 日本は、自分が争わないだけではなく、他国も争わないように、どうすれば出来るかまで含めて知恵を絞ることを求められるようです。

 日本人は、自分できちんとやることは得手ですが、それを他人まで広めることは下手なようです。戦後60余年、日本は良いことをやってきていると思います。その自信に立って、みんなで知恵を絞りましょう。