tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

放射能汚染と天気予報

2011年05月03日 14時24分46秒 | 社会
放射能汚染と天気予報
 放射線の恐ろしさは、全く目に見えないし、人間の五感のどの機能でも感じられないというところにあるのでしょう。
 「出荷されたほうれん草は、検査済みだから安全です。安心して食べてください。」という報道があったと思うとその一方で、「手違いがあって、安全でないほうれん草が出荷されていた」との報道があったりします。
 
 われわれ高齢者は、もう累積被曝量がそんなに大きくなることはないので、個人的には心配していませんが、子供や今から子供を持たれる方は、本当に心配だろうと思います。
 福島第一原発の放射能汚染がどの地域にどのように拡散していくかのシミュレーションを文部科学省は「やっぱり隠さないほうがいい」というとことで、ようやく発表に踏み切りました。

 ところで、私たちは、毎日天気予報を見ています。レーダーを始め科学技術の発達で、最近は、天気予報がよく当たるようになりました。
 子供の頃、「測候所、測候所、測候所、と三回言えば、多少腐ったものを食べても当たらない」などといわれたのを、懐かしく思い出します。

 そうした天気予報も、リアルタイムの各地の報告には敵わないようです。今は、全国到る所から、「雨が降りそうだ」 「雨が降ってきた」 「もうそろそろ止みそうだ」 「この地域は晴れている」 といった情報が入ってきて、それをまとめて発表する民間天気予報機関がもっとも正確、などといわれます。
 天気は目に見えますから、各地の情報を集めれば、最も正確な天気情報になります。

 それなら、放射能汚染も「見える化」して、情報を集めればいいのではないかという事になります。ガイガー計を使えば、放射能汚染の見える化は可能でしょう。私も事故直後に、何かの役に立つだろうと、中国製のガイガー計を入手しています。
 今、ネットで販売しているガイガー計はほとんどが外国製で、しかも品切れです。

 ソフトバンクの孫社長は、福島の小学校にガイガー計を配布して、みんなから放射線測定量の報告をしてもらうことを計画しているとネットに出ていますが、こうした考え方が、責任ある政府機関から出るべきでしょう。

 専業メーカーの協力を得れば、放射線量の見える化は容易に可能です。政府が大量に購入して被災地には無償配布、他の地域でも多くの人がガイガー計を持てば、政府不信も、風評被害もなくなるでしょう。 
 客観データのない論議は、疑心暗鬼と相互不信の温床です。日本人はもっと賢いはずです。