司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

不動産取引におけるいわゆる「京都方式」と新しい申請方法(QRコード付き申請書を利用した登記申請)

2019-12-14 09:33:28 | 不動産登記法その他
 不動産登記においてオンライン申請が進まない要因として,不動産取引とその後の申請における構造的な問題が挙げられていた。

1)当日までの登記申請の準備
2)決済
3)決済場所から登記所に直行して,書面で登記申請

という流れで進むのが一般的であるからである。

 3)にあっては,もちろん,事務所に戻ってからのオンライン申請や,決済場所からのモバイル機器によるオンライン申請もあり得るところであるが,事務処理の円滑等の観点から,「決済場所から登記所に直行して,書面で登記申請」が選択されがちであったように思われる。

 俗にいう「京都方式」(売主側と買主側に各別の司法書士が関与する。)による取引の場合には,特に書面申請が鉄板のように選択されていた。

 ところが,既報のとおり,法務省から新しい申請システムについて公表された。

cf. 令和元年12月1日付け「書面提出用登記申請書(QRコード付き書面申請書)について」

 新しい申請システムによれば,「1)当日までの登記申請の準備」の段階で,

ⅰ)オンライン申請用総合ソフト等で登記申請の準備
ⅱ)「申請データ」を事前送付(申請日の20開庁日前まで)
ⅲ)「QRコード付き申請書」をプリントアウト

のように準備をしておいて,3)の段階で,「QRコード付き申請書」を登記所に提出すれば,後は,通常のオンライン申請をした場合と同様の事件管理(処理状況の確認)が可能となる。

 新しい申請方法は,あくまで「書面申請」である。登記申請の受付は,「QRコード付き申請書」が提出された時点であり,「申請データ」の事前送付は,「QRコード付き申請書」が提出されて初めて意味を持つことになり,同申請書が提出されなければ,「申請データ」は無に帰することになる。

 ⅱ)の段階で,登記原因証明情報をPDFで送付する必要もない。

 いわゆる「京都方式」の取引においても,従来の在り様に変更はなく,何の問題もない。売主側の司法書士が従来の申請方法,買主側の司法書士が新しい申請方法による場合であっても,何ら支障はない(逆もまた然り。)。今までどおり申請書を重ねて提出すればよい。

 また,新しい申請方法による場合,申請後の登記所内部における事務処理が格段にスムーズになるらしく,あっという間(24時間以内?)に登記が完了することになるようである。

 というわけで,令和2年1月14日(火)以降,新しい申請方法をどんどん活用しましょう。

 下記をよく御覧くださいね。

cf. 書面提出用登記申請書(QRコード付き書面申請書)について
https://www.touki-kyoutaku-online.moj.go.jp/whats/pdf/shomen_sakusei_191129.pdf
コメント   この記事についてブログを書く
« 「民事裁判手続のIT化の実... | トップ | 「商業登記規則の一部を改正... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

不動産登記法その他」カテゴリの最新記事