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安田純平氏問題考察のポイントまとめ

2018-10-29 16:00:01 | 社会・政治
1.安田純平氏の日本政府へのヘイト感情

カタールを代表するテロ対策や治安情報の専門家、ジャビル・ハラミ氏が首都ドーハでNHKの取材に応じて語ったところでは、解放交渉について「カタールは日本政府と緊密に連携し、失敗のおそれがあるため交渉は極秘で進められた」と述べた。これはカタールが日本政府の依頼を受けて水面下の交渉にあたった、ということである。日本政府は人質である安田純平氏の為に尽力していたのだ。そうであるにも関わらず、安田純平氏はNHKによる帰国途中の機内インタビューにて『あたかも日本政府が動いて解放されたかの様に思われるのは避けたかった』と発言しており、これが強烈な違和感を抱かせている。



2.安田純平氏が批判されている根拠となる諸点

(1) 安全対策について

危険な現地での取材を考慮すると必然的に安全に対する周到な準備が求められる筈だが、安田純平氏は過去に3回も武装組織に捕まっており、今回で4回目となる。こうなると、安田純平氏の側にとるべき安全対策が不足していた事と安田純平氏自身の安全に対する恒常的な意識の低さがあるのではないか、という疑いが持たれるところである。

(2) 自己責任論

マスコミでは世間が安田純平氏に対して「自己責任」を言い過ぎるのではないか、という趣旨で安田純平氏を擁護しているが、そもそも「自己責任論」を言い出したのは安田純平氏自身なのである。「自己責任なのだから口出し手出しするな」と御本人が言っている。マスコミは世間が自己責任論で安田純平氏を追い詰めているかのように印象操作しているが、真相はこう(本人発)なのであり、正に自己責任である。

(3) カタールによる身代金支払い

安田純平氏解放に際してカタールから3億円とも言われる巨額の身代金が払われた。トルコも積極的に安田純平氏の解放に尽力した。トルコとカタールは「対サウジアラビア」の立場からこの時期に安田純平氏解放を実施したという情報もあるが、いずれにしても両国は単なる親切心ではなく日本に対して見返りを要求できる立場となる。日本は国家としてそれにどのように対応してゆくのか。
また、身代金が武装勢力に流れたとすると、彼らはその資金で武装を強化することでさらなる脅迫や破壊活動を行う事ができるわけで、状況が一層混沌とする事になってしまったとも言えるのである。

(4) 現地での日本人の安全に悪影響

身代金が支払われたことで現地の住民がさらに危険に晒される事になったのに加えて、「日本人は金になる」という認識がテロリスト界隈で広まることで中東地域での日本人の行動は益々危険度を増すことになった。

(5) 救出に尽力した日本政府を批判したこと

上述の通り、日本政府はカタールやトルコと協力して安田純平氏解放に向けて尽力したのであるが、その当事者である安田純平氏はインタビューで日本政府を批判する発言をしている。日本政府のおかげで解放されたかに見えるこの形は望んだ解放の形ではない、という趣旨の発言もある。いつ命が奪われるかもしれない境遇にあって「望んだ解放のされ方ではない」などとなぜ言えるのだろうか。本当に人質だったのなら解放の形式など関係なく、「助かってよかった」がすべてになる筈である。さらに安田純平氏の過去のSNSでの発言には日本に対して「チキン国家」などと批判する表現が少なくない。日本政府だけでなく多くの人や組織が尽力した結果の解放であるにも関わらず、安田純平氏が感謝もせずにこのような発言を繰り返すのは不可解なことである。



3.今や”ジャーナリスト不要”という現実

安田純平氏を擁護する意見の前提になる論理として「彼のようなジャーナリストが現地で取材してくれるから遠い所にいる我々は現地の実情を知ることができる」と言う。だがしかし、現実は違う。安田純平氏がリスクを背負って持ち帰った情報よりも現地の市井の人々がツイッター等のSNSで発信してくれる情報の方がずっと精度が高く正確でリアルタイムな情報として価値が高いのである。これは紛れもない事実であり、これはそのまま従来のジャーナリズムのあり方が既に古くなっている事を意味している。だが、これをストレートに認めてしまうと大マスコミとしては自己否定になってしまう。だからマスコミは安田純平氏を擁護し英雄として持ち上げざるを得ないのだ。
また、マスコミや安田純平氏を擁護する人々は「バッシング」という言葉を使いたがる。感情的で低レベルな誹謗中傷は別にして、世間は冷静かつ論理的に安田純平氏への疑問を表明しているに過ぎないのに、安田純平氏擁護派は都合の悪いことはすべて「バッシング」にすり替えており、安田純平氏を「弾圧される被害者」のような立場に仕立てて批判を逃れようとしている。



4.不思議な諸点

(1) 外見上の不思議

3年もの長きに渡って人質生活を強いられた割には安田純平氏の姿はいたって「普通」に見える。「地獄だった」と言う割には相当元気そうである。軍事評論家や外人部隊の傭兵を経験した人々からは「敵味方の捕虜を何人も見たが、全員一週間でボロボロ。幽霊みたいになった」という。地獄の状態で3年も過ごしたらまともに立てないほど疲弊していても不思議ではない。それにしては安田純平氏は肌ツヤも良く、普通に歩行もできるし、機内食を普通にパクパク食べていたのも妙である。

(2) 奪われた荷物と持ち帰れた日記

安田純平氏は「パスポートをはじめカメラ等の仕事道具をすべて奪われた」と言っているにも関わらず日記だけ持ち帰れたのはなぜなのか?不思議である。また、僅かな物音すらたてられない過酷な環境だったにも関わらず、日記を書くことができたのは不思議である。

(3) 「韓国人」であることを日本語で言う不思議

テロリストが出したビデオ映像で安田純平氏は自分を「韓国人」だと言ったのは日本人であることを察知されない為に強制されたと説明した。ならばなぜそれを日本語で説明したのか。矛盾がある。日本人であることを真に隠したいのなら韓国語で語るべきであろうし、それが駄目でも英語で…というのがこの場合の最も妥当な対応であったと考えられる。

(4) 安田純平氏のご家族の不思議

安田純平氏が解放されるまでご家族は千羽鶴を折って無事を祈り続けたということだが、取材のビデオ映像に映ったその千羽鶴はとても鶴には見えず、鶴と言うよりは星(★)型に見えるものであった。ネット上では「これは韓国の折り紙ではないか」との指摘があった。確かに日本人ならば「千羽鶴です」と言ってあれを出されたら違和感を持たずにはいられないくらいのものであったのは確かである。

(5) 安田純平氏自身の人柄

エジプト出身のタレントであるフィフィ氏はツイッターで安田純平氏から誹謗中傷されたことがあり、フィフィ氏個人だけでなくアラブ人全体を見下して蔑むような発言をされた、と報告している。そのような発言をする安田純平氏にフィフィ氏は「ジャーナリズムを感じない」と一蹴している。



5.疑問を解く鍵

10月28日(日)18:54~「BS朝日 日曜スクープ」においてジャーナリストで安田純平氏の友人でもある常岡浩介氏が出演して重要な証言をした。以下、常岡氏の発言である。
(番組開始から約13分後の発言)

「他のヌスラ戦線に拘束された人たちから直接聞いた話。ある人物はヌスラの幹部から”協力しておまえの母国から身代金を取るから山分けしようぜ”と言われた。人質だったその人物はわざと同意した。そうしたら待遇が良くなって幹部と食事ができるようになった。そして母国との交渉が進んでいる人ほど待遇が良くなっていたそうだ。」

これは大きな情報であり、こういうことであればすべての辻褄が合う。前述した数々の疑問が全部クリアされることになる。