【頼りなく傾く椅子が便りかな】哲露
傾いた椅子。
その視線から見上げる空に、なにが映っているんだろう。
手紙がメールに、メールがSNSと言われるものに変化した。
手紙への回帰も言われる中、面白い実験だと思ったし、その方法論が世界を作り、空想の領域を広げている。
文香からの手紙より、文香の行動に起因する周りの反応やハレーションが興味深かった。
そして、文書を交わすだけでない、個体としての心情の交換もまた新鮮だった。
せいのさん、いつこんな手法を思いついたのだろう。
誰もが気づくことがないような、内面の心象を拾い上げる名手だと思う。
言葉にすると、伝えたいものが手から漏れてしまう。
個人的には、ラストの大林の文は、ない方がかえって完成度が高かった気がする。
わかりやすさ、伝えやすさからだと判っていても、言葉にしない伝達にこだわった小説世界だけに勿体なく思った。
今年は寒さの揺り戻しが続いたせいか、桜が長く楽しめる。
うちの坊主も、昨夜花見とか。
来週は春の研究会。
後輩連れて、参加する。
またしても、アウトプットでなく、インプット。
私もいつか、ちゃんとした小説を書きます。
あしからず。
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週末はお疲れ様でした。やはり同人の皆さまと会話すると刺激をたくさんいただけます。
お会いしたときも話した通り、感想は個人的な勝手な思いなので、どうかお気にせずに。まさに好みの問題でもあるので。何気ない日常こそそれぞれの物語。あさの大明神がおっしゃることを、せいのさんは体現なさっていると思います。わたしもがんばらないと。素敵な作品をありがとうございました。またいろいろお話ししましょう。