週刊浅草「江戸っ子瓦版」 -のんびりHiGH句な日々-

文学と食とRUNの日々を、PHOTO5・7・5で綴るエッセイ♪

土用の鰻(浅草やっ古にて)

2010年08月03日 | 呑み屋探訪(浅草、根岸、本所界隈)

   肉厚で脂たっぷり うな重「桜」2900円

                                      やっこ
       「照りもヨシ 香ばしい奴田原町」
      「大汗や うなぎ食らって暑気払い」
                          
哲路

照りつける灼熱。夏ですな
どうも食欲が冷たいものに向かいますなぁ。
筆者も当節、冷奴や枝豆、冷やし中華、冷麦、冷製パスタ、かつおの刺身などにビール、焼酎が定番。

それでも、鰻だけは食いたくなるのは、平賀源内先生にまんまと乗せられたと云えますが、やっぱり夏は鰻が旨い。食欲も増進し、夏バテ予防に最適。

ここは浅草、鰻は老舗から新店まで目白押しです。

隅田川を眺める高級店「前川」、NHK朝の連続テレビ小説「こころ」のモデルになった「小柳」、初小川に、色川に、八つ目鰻、ちょっと足を延ばすと千住の「尾花」・・・数え上げればキリがありませんな。
そそ、筆者の幼稚園の同級生がやっているカウンターのみの隠れた名店「とりたつ」も注文聞いてから捌く、庶民の味方です。

今年は子供が臨海学校やら勉強合宿でいない隙に、女房孝行とばかり夫婦で、ん十年ぶりに、題名通り、雷門通りの田原町「やっ古」の暖簾を潜りました。

ここは、江戸は寛政年間家斉将軍の時代に創業の老舗です。
造りはじつに大正ロマン溢れる情緒ある内装。
なんと勝海舟やジョン万次郎が通ったので有名。坂本龍馬ももしかしたらと思わせるエピソードです。
岡本綺堂「半七捕物帖」や夏目漱石「虞美人草、彼岸過迄」など著名な文筆家にも多く書かれてます。お店の向かいには、久保田万太郎生誕の碑もありますぞ。

さてと・・・
まずはビールになんと鰻のハムをレモンと山葵を添えたあてに一杯飲ります。
プリッとした鰻肉と鰻ゼラチンは他では味わえない絶品!さっぱりとしてビールに合います

 たっぷりとレモンを絞って鰻のハムを頂く
スカイツリー絵入りの良く冷えたアサヒビール

 白焼きは鰻本来の味が満喫できますな
       白焼きには冷酒を一緒にいただく

 活きのいい脂少な目のうな重「梅」1900円

ここのはとろけるような柔らかさに、上品なタレで食す上等うなぎです。
これはそれ江戸前の蒲焼は、割く→蒸す→焼くの順で、身が崩れる寸前まで柔らかく蒸した鰻が最高と言われる由縁
いわゆる江戸の粋って奴ですな

徳川の初期は、鰻は蒸さず焼いただけ。タレもいまのように洗練されたものではございませんでした。
船頭や職人など力仕事をこなす下町の猛者たちの精力剤であったそうな・・

最後に筆者は、お酒のあてで、白焼きや鰻ハムなど食したので、お腹の具合から小さめで脂ののりもあっさりと梅のうな重を頂きました。かみさんは、日頃の家事育児へのねぎらいも込めて桜のうな重を。
今日は頼まない桐は、この鰻が二本。ちょいと歳に応えるボリューム満点の盛りです。

他にも、この名店は季節のつまみも充実。
じゅんさいなどもいいですなぁ。

ちなみに、関西風の逆捌き、カリッとして噛み応えを残した食感の鰻も美味で筆者は好きですぞ
ひつまぶしはあれまた旨い。

それぞれの土地の鰻の食し方も興味を覚えますなぁ。

しばらくぶりに、江戸前うなぎをたっぷりと堪能しました
皆さんも暑い夏ですが、こうして旨いものでも食らって、陽気に参りましょう

◆やっ古(田原町)◆

東京都台東区浅草1-10-2
03-3841-9886
http://asakusa-unagi.com/index.html



【飛脚Tのランニング日記
                             今月のランニングトータルは040.0km
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