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京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

『 猪熊弦一郎のアートの世界』日曜美術館

2014-02-06 06:27:08 | 美術・博物館

今回の日曜美術館は、『眼で見たカタチがアートに変わる! 猪熊弦一郎』、モダンアートの先駆者です。





初めに申し上げておきますが、私はこの種類の現代アートはあまり好きではありません。
何を描いているのか、よくわからない作品が多いからです。
中には作家の内面と対面するどころか、違和感だけしか残らない作品も多いのです。
でも猪熊弦一郎の作品はまだ、私にとっては許容範囲です。

猪熊 の作品の特徴は、“カタチ”のおもしろさにあります。
モチーフを動物や人間、ビルやオモチャといっ た生活の身近なところから見つけ出します。それを猪熊流の斬新なタッチでアート へと変えていきます。
猪熊作品の凄さは、カタチの捉え方が並外れていることだそうです。


丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

「創造の広場」1991

















猪熊はいろいろな場所で展示さています。
香川県庁の壁画
「和敬静寂」1958











東京の地下鉄に描かれた36枚の作品
「創造の街」1989











川崎市役所の壁画
「ロボット誕生」1993





上野駅の壁画
「自由」1951
描かれているのは東北の夫婦






1902年香川県に生まれた猪熊弦一郎
幼い頃がら絵が得意で、東京美術学校の西洋画家に進学





「婦人像」1926
23歳のとき、新婚の妻を描いた作品





「夜」1937
野犬に襲われる馬





1938年フランスへ渡航し、最先端の芸術を追い求めます。
「マドモアゼル」1940
ピカソの青の時代を彷彿とさせる絵です。






あこがれのマテイスに会い、猪熊の絵を見てもらいます。





マテイスの言葉は「お前の絵は上手すぎる」。
自分の絵になっていないというするどい批判でした。
猪熊の葛藤がはじまります。


1955年、50歳を過ぎてニューヨークに渡ります。
芸術の中心がニューヨークに移り始めていた時代です。
そこで、心の奥底にあるイメージを描き出すという、新しい抽象画にひかれます。
刺激を受けた猪熊は、それまでの画風を一変させます。


「黄色の反響」1960
ニューヨークに渡って5年後の作品





「Snake. Line」1964
ニューヨークの町並みを上から描いています。






「The. City(Green. No.4)」1968
音楽を聞いているようだと絶賛されます。






「驚く可き風景(A)」1969






今回は画像が多いので明日に続きます。








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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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前衛を名乗る資格 (「へんちき論」管理人)
2014-02-06 22:59:51
京都で定年後生活さん、こんばんは。
私もこの手の「作品」は好きではありません。
こういう「作品」を造ってよいのは、まずまともな作品が十分に描けるという前提が必要でしょう。
猪熊氏は前提を満たしているようです。

音楽にも同じことが言えます。
ピアノをめちゃめちゃに叩いて前衛音楽と称してはいけません。
その前提として、まともな演奏が驚異的に上手いことが必要だと、私は思っています。
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Unknown (京都で定年後生活)
2014-02-07 14:48:57
先生、ありがとうございます。

まったくもって、同感です。
前衛音楽なるものは、無知でよく存じ上げません。
昔、クラシックにはまっていた時期がありましたが、最近はとんとご無沙汰しています。
京都の街中にクラシック喫茶店があった頃ですので、ずいぶん前ですね。京都市交響楽団などの演奏会にもよく足を運んでいたのですが。

京都で定年後生活より

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