鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4449回】 手を入れながら永く愛せるのがホンモノ

2023年03月06日 | 住宅コンサルタントとして

甥っ子とその奥さんとの食事の翌日、

大阪の阪急梅田本店に何年振りかに行きました。

 

大阪生まれ、大阪育ちの私ですが、

滋賀に居を構えて以降、

日頃のお買い物も食事も全て京都で済ませています。

 

売り場面積は大阪に比べ、大きくないのですが、

京都の個々のお店のセンスや店員さんの接客レベルがマジ高く、

心地良いお買い物ができるので、

わざわざ大阪まで出ない、という訳です。

 

甥っ子たちとの食事の約束があったからこそ、

久しぶりに大阪まで出たのですが、

阪急梅田本店の売り場、やっぱメチャ見やすいんですね。

 

マネキンさんの着こなしは、さすが大阪、という色遣いですが、

(原色を使った、派手なマネキンさんが結構ある)

入っているブランドも素敵で、売り場を視察しておりました。

 

そんな中、イギリスの革製品のブランドショップがあり、

家内と入りました。

 

2017年にイタリアのトリノで、そのブランドの靴を買ったのですが、

当時、家内の靴は490€(日本円で63700円)だったと記憶しています。

 

家内の靴と同じシリーズがあったので、値段を調べてみると、

何と今、190000円となっておりました。

 

あまりの価格の高騰具合に二人してびっくりしました。

 

その靴を毎年、家内はメンテナンスに出していて、

6年経過していますが、今もこれから先も全然履けそうです。

 

店員さんも家内の靴を見て、

 

「メンテ完璧ですね!大切に履いて下さりありがとうございます」

 

とおっしゃっていました。

 

本当に良い製品は、ホンモノの素材を使っていて、

メンテナンスを定期的におこなうと、

とても長い間、使うことができます。

 

それは靴も鞄も家も同じ。

 

ホンモノの木や漆喰、土、タイルなどでつくられた家は、

時間の経過と共に味わいが増してきます。

 

そしてメンテナンスを定期的に行うことで、

永く住み続けることも可能なのです。

 

天然の木だと、キズや凹みも味になりますし、

風合いも良い感じに変化します。

 

しかしながら、カラーフロアはキズはキズですし、

風合いの変化からは劣化しか感じられません。

 

ビニールクロスの剥がれであったり、

シート張りの建具のシート剥がれは残念な感じにしかなりません。

 

そうした家に愛情を持って住み続けることは難しく、

結果、メンテナンスをせずに解体して建て替える、

という選択となってしまうのですね。

 

地球環境にも良くないです。

 

ホンモノの製品。

ホンモノの家。

 

それらは手を入れながら、

永く愛着を持つことができるので、

結果としてとてもお得になるのです。

 

こういう価値観の方が増えていくと良いなぁ、と

個人的に思っています。

コメント
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