鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4444回】 事例紹介最強説

2023年03月01日 | 住宅コンサルタントとして

NewsPicksのニュースクールという番組で、

ナレッジワークさんという会社の方たちが講師となって、

B2B営業の極意について、お話されています。

 

その番組の中で、営業の歴史が語られていて、

大昔はプロダクト営業(商品の特徴や性能を説明するスタイル)。

その次はソリューション営業(顧客の問題を解決する提案するスタイル)、

という流れだったが、近年、このソリューション営業が、

うまくはならないケースが増えているとのこと。

 

そこで今の時代、

営業で結果を出している人を調査分析した結果、

結果を出している人のやり方には共通点があり、

そのポイントは7つに集約されるそうです。

 

それをニューセールスと名付けられているのですが、

その中の1丁目1番地が、ストーリー営業なのだそう。

 

ストーリー営業とは、顧客の課題をヒヤリングするのではなく、

顧客の課題や願望の仮説を提示していく手法なのですが、

その際に重要なのは、顧客事例である、と

ナレッジワーク代表の麻野さんはおっしゃっていました。

 

この顧客事例の紹介は、今の時代、本当に有効ですが、

私、その重要性に関しては、

20年以上前から実感しておりました。

 

当時、建築資材メーカーの営業をやっておりましたが

会社の研修も充実していて、

多くのことを学ばせていただきました。

 

会社の研修では、商品の特徴をお客様にお伝えし、

かつ自社の商品を使うことで

お客様にこんなメリットがあります、という

メリット訴求をすることが重要だと教えていただきました。

 

それをお客様のところで実践するのですが、

メリット訴求がそんなにお客様に刺さっていない、

ということを感じておりました。

 

更にはお客様に

 

「御社の今の問題点は何ですか?」

 

と質問しても、

 

「商品を安く仕入れたい。安くして!」

 

というような回答が多く、

メリット訴求や提案営業がうまく回らないなぁ、と感じていたのです。

 

ラッキーだったのは当時、

私は新規開拓を専門に行う部署だったので、

毎月、札幌でその部署の営業マンだけが参加できる会議があって、

そこでいろんな地域の営業マンの事例発表を聞けたのです。

 

そこでいろんな先輩の成功事例を教えてもらって、

学んだことを実践することをやっていたのですが、

ある日、自分のお客様に、

 

「苫小牧の工務店さんなんですが、

こういうツールを使って施主様と仕様打合せをしたら、

仕様確定までの時間が50%前後となり、

非常に業務効率化につながったらしいです」

 

とご提案したところ、お客様の食いつきが全く違ったのですね。

 

ちなみにそれ以前は、

 

「こういうツールを使って、打合せしてみませんか?

おそらくかなり業務効率化につながりますよ」

 

という説明をやっていました。

 

具体的な事例を伝えると、お客様の食いつきが違う、

ということを26歳の頃に気づくことができました。

 

そこから、いろんなお客様で

他のお客様のうまくいった事例や

うまくいかなかった事例をお伝えして、

そこから商品提案をすると、

商談が上手に進むことが分かり、

事例紹介ばかりやっていくうちに、

情報収集力と事例紹介力が高まっていったような気がします。

 

そしてこれは、コンサルタントに転職してからも

非常に役立ってくれました。

 

大半のお客様は、他の事例を求めている。

 

なので事例紹介がうまくいけば、

商談を上手に進める確率が上がるのです。

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