鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4447回】 社員さんの定着率が上がる業界にしたい

2023年03月04日 | 住宅コンサルタントとして

ここ最近、個人的に思っているのは、

もう数を追う時代ではない、ということ。

 

人口減るし、

20代後半から40代の家を建てる世代の数も減るので、

着工数は確実に減っていきます。

 

そういう環境下では、

棟数の追求よりももっと大切なことがある、

と個人的に感じるようになりました。

(ただしこれは、年間棟数が100棟以上の場合であって、

年間数棟なのに数を追うのに意味がない、ということではない。

エリアシェアを5%以上、取った会社さんが言っていい話です)

 

住宅業界は、まだまだ改善すべき問題が多々あり、

業界全体のレベルを高め、労働環境を整える必要がある。

 

そうしなければ、若い方の定着率も上がっていかないし、

疲弊するスタッフさんも減っていかないと感じています。

 

まずやるべきこととして、

会社として何を目指すのかを明確にする。

 

基本はお客様満足度の追求と

従業員満足の追求だと思います。

 

従業員満足を追求する際に重要なのは、

毎日の労働時間が長くなり過ぎないことと

休日も確保できるようにすること。

 

そのためには、自社が定めた基準よりも細かくて

クレーマー体質のお客様からは受注しない、

ということであったり、

段取りが良くない協力業者さんに依頼しないであったり、

DX化を推進し、業務の効率化を図るなど、

やるべきことは山積みです。

 

ただ、これらを重視しすぎるあまり、

集客や契約が順調でなくなってくると、

これまた理想を実現できなくなるので、

そのバランスを経営者や事業責任者は

撮り続けなくてはならないのですが・・・。

 

スタッフさんのレベルが低いと、

労働環境を改善する、という方針を

出した瞬間から勘違いをし、

労働時間が短くなって、自分たちの給料が下がらない、

という思い込みをする方もいますので、注意が必要です。

 

生産性を向上させるために、

スタッフ全員能力を高めるために努力し、

かつ業務効率化を推進する中で、

受注棟数や売上高を下げずに労働時間を短縮し、

結果、皆さんの給料は維持できる、ということを

レベルが低いスタッフさんには理解させる必要があるでしょう。

 

また営業マンの教育も非常に重要で、

とにかくどんなお客様でも受注しまくって、

自分たちの消化量よりも契約数が多くなりすぎると、

結局、設計さんやコーディネーターさんの業務がパンクする、

というようなことにつながるので、

全体のマネジメントが本当に重要になってくるのです。

 

建築資材の高騰により、

ある一定の年収以上の方しか

持ち家を持てない時代となりました。

 

1棟あたりの単価は上がっているので、

棟数が伸びなくても売上維持は可能です。

 

こういう時に業務改善をしたり、新しいシステムを導入するなどして、

自社の生産性を高め、労働環境を良くして、

働き甲斐ある会社をつくっていきたいものです。

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