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鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【2369回】 一流に触れる

2017年06月25日 | 住宅コンサルタントとして
先日、個人的に大好きな、「銀座小十」さんに2年ぶりに行ってきました。

昨年は時間が確保できず、来ることが出来なかったので、
久しぶりの奥田さんとの対面です。

一流の料理人さんのお料理をいただく、ということは、
もう本当にいろんなことを勉強させていただいている感覚なのですが、
昨日もたくさんの刺激を頂戴し、自分の未熟さを実感しておりました。

まず驚いたのは、器がガラッと変わっていたこと。

その器をとても丁寧にしまわれていて、お料理を出す前に丁寧に出してこられ、
あたたかいお料理の前にはしっかりと器をあたためておく。

器自体、それから盛り付けでしっかりと季節感を感じていただける工夫をする。

こうした細部へのこだわりが、本当に感動します。

最初のお料理から6品出て、それぞれのお料理の食材がどの産地で、
なぜそこのモノを使うのか、ということもちゃんと理由があるのです。

お料理、もちろん最高なのですが、その考え方やこだわりが、更に料理をおいしくしてくれる。

いろんなお店で食事をいただきますが、
この造詣の深さや人としての魅力に関して、個人的に店主の奥田さんに猛烈に魅かれます。

そしてメインの鮎料理となる訳ですが。
鮎を50分かけて、焼き担当のスタッフさんがずっと焼いて下さっている訳です。

生きた鮎を串に刺すところから拝見しておりましたが、
数えきれないくらい、ひっくり返し、焼く部位を変えたりと、
本当に手間をかけて下さいました。

鮎料理の前に、

「ここまでのお料理が前菜です。
ウチのメインは、この鮎です」

「頭の方は、揚げたような触感となるよう、
そしてしっぽの方に進むにつれ、鮎の旨味が凝縮された、言ってみれば干物に近い感覚になるように、
計算して焼いています。
またこの鮎には、ヱビスの黒が抜群に合いますから、是非ご一緒に」

と説明して、出して下さいました。

実際、いただいてみると、頭はカリカリで、まるで揚げた天ぷらのような食感。

そしてしっぽに近づくにつれ、鮎のうまみが詰まっていて、本当に美味しかったです。

ヱビスの黒との相性は、ビックリするくらいバッチリで、一気に食べてしまいました。

「鮎を出すお店はいろいろとあるでしょうが、
それをどんな風に召し上がっていただきたいか、
そのためにどう調理するのか、というところが、ちょっとウチは違うんです」

という奥田さんの言葉に、感動していました。


料理って素材の良さと調理方法によって差がつくと思われがちですが、
結局のところ、料理人さんの考え方や人間性が料理に色濃く出るので、
最も大切なのは、料理人の人間性だよな、
それって、営業も経営も同じだよな、っていうことを感じながら、鮎をいただいていたのです。

更にお味噌汁に使う味噌も、季節によって配合を変えているそうですよ。

お味噌屋さんの資料なんかも見せていただき、
いかにしてお客様をおもてなしするか、ということをとにかく徹底して考え、取り組んでいる。

その姿勢こそ一流であり、一流の方のレベルに触れると、自分の未熟さを感じずにはいられません。

一流店に行ったり、一流の方と接すると、本当にレベルの差を感じます。
自分に何が欠けているのか、何が不足しているのかも理解できます。

だから定期的に、一流に触れる機会を持ち続けたいと思います。
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