マルモンツチスガリ Cerceris japonica Ashmead
津市河芸町の豊津海岸で、ヤブガラシに訪花したマルモンツチスガリと出会った。
新訂原色昆虫大図鑑Ⅲによると、マルモンツチスガリはジガバチ科に属し、「体長9から16mm。体は黒色。前胸背板両側の紋、後楯板上の横斑、腹部第2背板の前半部にある大形斑紋、第3背板の両側斑、第5背板の後縁にある斑紋などは特に顕著で黄色。本州、九州に産し、地中に営巣。ヒメハナバチ類やコハナバチ類を狩る。」
『鈴鹿市の自然』によると、2005年の6月に鈴鹿川の河川敷での採集記録がある。
すがりとは東北や長野などで蜂のことをいう方言。「すがる」という言葉もあり、じがばちのこと。「すがる」は二文字の漢字があてられているが、そのうちの一つに蜾という漢字がある。虫と果を組み合わせた会意兼形声文字で腹が果物のように丸く、腰がくびれている蜂を指す。
「すがる少女」と書いて「すがるおとめ」と読む。意味は「じがばちのように腰の細いなよなよした美しい少女」のこと。
すがるおとめをイメージしていたら、マルモンツチスガリにまた会いたくなった。
2009.6.30
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