田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

消えた干潟

2006-01-28 | 風景

この写真は昭和の終わり頃に撮られたものと思われます.この左岸にかつてあった干潟は失われました。今となっては残された航空写真でしか、その姿を見ることは出来ません。
昭和49年の集中豪雨により上流部において大きな災害が起こり、干潟内での廃船不法投棄などの問題も解消するために、平成元年頃に干潟の半分が消える計画が持ち上がったとき、いくつかの団体や個人が様々な形で動きましたが、計画の流れを止めることは出来ませんでした。工事の設計に多少の配慮は加えられましたが、やむなく同意せざるを得なかったようです。そして当時干潟で生きていた多くの生き物たちが死んでしまいました。
かつての田中川干潟は川の本流と干潟との境がなく、河口の両岸にラグーンが広がっていました。伊勢湾台風後に築かれたコンクリートの海岸堤防は、周辺の海岸一帯にあった植生と清流の流れるラグーンを消滅させてしまいました。今、堤防に沿って流れているコンクリートの排水路がその生まれかわりです。


2枚目のこの写真には左岸の干潟を埋め立て始めた頃の様子が写っていますので,平成元年頃のものと思われます.

ハマボウ咲くマリーナ
消えた干潟はマリーナとして生まれ変わりました。
黄色い花はハマボウ。
田中川干潟を象徴する古木ハマボウにちなんで植栽されたもの。ハマボウは干潟でなくてもよく育つ。ここのは干潟のものよりも一足早く咲き出す。

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